33 - 大陸雁ゲットー!
ただいま金額混乱中。
計算めんどいなー。
せや!
エクセル使えば楽なんじゃない?
あ、でも今まで購入した物品を入力していくのが結局めんどくさいかー。
まあやるけど。
主人公よ!
あんまり物を買うな!
グワァーグワァーグワァー
鳴き声のした方を見てみる。
雁の群れがはるか上空を飛んでいた。
「来るかなー?」
そう思ってしばらく待っていたのだけれども...
「やっぱり来ないかー」
今までと同じく通り過ぎて行ってしまった。
ここに群れいますよー?
おいしそうに何かを食べている群れがいますよー?
来ませんかー。
「って、うん?」
あれは?
「回ってきていない?」
通り過ぎたはずの雁の群れがぐるっと大きな弧を描きながらこちらを再び向いた。
「おおっ!?」
来た!
雁の群れたちはどんどんと高度を下げていきそのくちばしをこちらへ向けた。
そのまま私の眼前を抜けてルアーの方へ。
パコォン!
パコォン!
パコォン!
パコォン!
音軽っ!
いまショットガン撃ったんだけれどライフルと全然違う。
衝撃も結構軽いし。
で、結果は?
「あー! ちょっと遠かったかー! 駄目だ―。 当たらなかった!」
そう言いながら私は弾の装填を行う。
射程圏外でしたー。
降下した地点がちょっと遠くだった。
目の前を通った時に撃っとけばよかったかな。
あれならまだライフルで撃った方が良かったか。
あー。
でも草が邪魔でうまく狙えないかな。
ショットガンでも結構草が邪魔で良く狙えなかったのにもっとよく狙う必要があるライフルだときっと当たらないだろうな。
起き上がった瞬間逃げていってしまう気がするし。
さらにあんな的の小さいもの当てられるかどうか分からないし。
あー。
逃げてしまった。
折角降りてきてくれたのに。
早くもう一回こないか...
「きたー!」
グワァーグワァーグワァー
鳥フィーバーですか?
結構鳥来るな―。
まあいつも森散歩してても結構声聞こえてくるからねー。
ここら辺にそれなりの数いるんだね。
狩りに適しているのかもしれない。
あー。
でも行っちゃうかなー。
そう簡単には下りてきてくれないかー。
あー?
降りてきた?
え?
どうしましたか?
さっきまで全然降りてきてくれなかったのに。
しかも結構近くに!
さっき寝転がったままでは良く狙えず逃してしまった。
それを反省してすぐに起き上がり鳥の群れに赤い点を合わせる。
勿論そんなことをしたらすぐに雁たちは空へ飛び立ってしまう。
でも...
パコォン!
「よし! 一羽ゲット!」
狙った雁は必死に羽ばたこうとするけれどもどんどん高度を下げていく。
当たったことが確認出来たらすぐに他の雁へと狙いを移す。
排莢プラス装填!
パコォン!
しかし狙った雁はそのまま飛んでいく。
「あー。 二匹は流石に無理だったかー」
一匹を撃ってから次の雁に狙いを定め排莢装填をしているうちに他の雁は逃げていってしまう。
やっぱり伏せて撃った方が良かったかなとも一瞬思ってしまったけれども撃ってしまえば逃げるのは確実。
なら一匹でも確実に仕留めた方がいいかな。
ドガッドガッ!
うん?
何の音だろう。
音のする方を見てみると...
「リザロアさんですか?」
バイソンがこちらに向かってきていた。
恐らくオスのバイソンなんだろう。
この近くにたまたまいたのを銃声で脅かしてしまったのかな。
あれ?
これって結構まずい状況じゃない?
ふと地面に置いておいたライフルを見てみるとボルトが引かれた状態の物が。
不安だから使っていないときはいつもああやって置いておく。
ライフルを拾い弾を装填すると多分間に合わない。
私は無意識に手に持ったショットガンで撃ってしまった。
パコォン!
パコォン!
だけれどやっぱり止まらない。
ライフルでさえ一発では止まらないようなあのバイソンがショットガン、それもバードショット弾を装填したもので止められるはずがない。
傷一つすらついていないだろう。
パコォン!
パコォン!
全弾撃ってしまった。
あ。
どごっ!
「うぐっ!」
私は吹き飛ぶ。
うわー。
つつかれたー。
痛い。
あー。
あれを思い出すな―。
前世で牛にどつかれた思い出。
まだ角切り前の牛でこれから両方の角を切るところ、片方の角を切ったところでなんと頭の固定が外れてしまったのだ。
そのまま牛は暴れまわり、そのまままだ残っている方の角で私をグサっと。
どばどば血が出たねー。
それと比べれば今の状況はまだましかな?
角で刺されたりしてないし。
今頭突きしてきたバイソンの角は小さい。
それに上を向いて伸びているのでので角が私の体に触れることなくその大きな額で突き飛ばされた形になった。
でもまあこれくらいなら大丈夫!
かすり傷かすり傷!
農家やってればよくある事!
一瞬意識が飛んだけれどすぐに起き上がって地面に置いてあったライフルを取りに行く。
ライフルを手に取るとすぐにボルトを押し込んで弾を装填。
そしてバイソンの方を向く。
バイソンは私に背を向けている。
ターンしてまたこちらにやって来るつもりじゃないかな?
まあ一直に動いてくれるなら撃ちやすい!
ドォ――――――ン!
後ろ脚に当たったかな?
おっと。
バイソンは減速しこちらにターンしようとしている。
あの動き方、最初っからもう一回攻撃してくるつもりだったな。
という事で正当防衛です。
ドォ――――――ン!
減速し狙いやすくなったので右脇腹辺りにもう一発。
近距離なので外れない。
もう一発。
今度は首辺りを狙って。
と言ってもリザロアバイソンの首、すごく太いので効果あるのかどうかわからない。
ドォ――――――ン!
うぅ。
お腹に響く。
っと。
どうやら力尽きたらしいです。
「君が雌だったら今も生きていたと思うんだけれどなー」
好戦的な性格はデメリットとしか思えない。
「でも今日のメインは雁なんだよね」
でも狩った以上は美味しくいただきますよ。
あれ?
近いうちに山に登ろうって言っているのに肋骨骨折って大丈夫なのだろうか。
...
まあ大丈夫だよ!
さ。
狩った雁見に行こう!
えーっと。
確かここら辺に落ちたと思うんだけど...
「あった」
平らな野原に見つけやすい大きな鳥なのでそこまで探しもしなかった。
食べようと思って獲ったけど種類の確認の為に一回売却画面開こう。
タイリクグース
亜種分類:リザロア種
区分:動物
意思:なし
意識:なし
ヒットスコア:1
被弾部位:全身
重量:7.12㎏
買取価格:5,000(7,600)円
へー。
タイリクグースっていうんだー。
っていうか売却額高っ!
売らないけど。
日本でのカラス駆除とか高くても800円くらいしか報酬貰えないよ?
自治体によっても違うけど。
あ、でもやっぱりここにもリザロア出てくるってことはリザロアって土地の名前なのかねー?
+現在の資金 4411860円+
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