30 - 失敗談
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「はい! レタスを収穫していこうと思いまーす」
収穫方法は簡単!
ナイフで茎を切り、球を離すだけです。
この時外葉は残しておくよ!
この外葉は一般的に食べられる所ではない。
だけれど収穫してすぐに食べる訳ではない限りこれがレタス本体を保護してくれる役割を持っていてくれるので外さないほうがいい。
それ以外のいらない葉は切り落としちゃって大丈夫だよ。
畑の肥やしにもなるし。
ということでぐさっ。
グサッ
切れたー。
形は少し悪いけど別に出荷する訳ではないから大丈夫!
それに虫食いも無いし傷んでもないので品質はいい方だ。
収穫できたらどうするか。
「容れ物を買わなければ!」
何も考えずに刈り取ってしまった!
と言う事でダンボール購入しまーす。
ファーミングのパッケージの欄へ行く。
22米ガロンダンボール10枚 3000円
購入!
買ったダンボールを組み立ててー。
中に収穫したレタスを入れまーす。
そして次のレタスの元へ。
グサッ
ザクッ
ぎゅうぎゅう
グサッ
......
....
..
さーて。
ダンボールに入れ終わりましたー。
そしてここで問題も発覚しましたー。
「多すぎた...」
はい。
計算忘れていましたね。
私は一か月分のレタス消費量を計算して植えた。
でもこのレタスは3日でできる。
急げば2日。
つまり私の消費量の十二倍程の量のレタスができてしまいましたぁー。
でも大丈夫!
半永久的に保存できる能力を持っているから!
いざとなったときの蓄えに!
そう!
実は私はこれを見通していたのだー!
嘘だけど。
最初に思いっきり忘れてたって言ってたし。
まあ多い分には問題ないので!
それに私は普通の十二倍の速度で育つレタスなんか育てた事ないもん。
多分みんなそうだと思うけど。
次は白菜の収穫です。
収穫の方法はレタスと同じく茎を切るだけです。
でもちょっと白菜のほうが硬いから力いるかなー。
品種によっても違ってくるけど。
ザクッ
ザクッ
ザクッ
......
....
..
白菜もレタスと同じように収穫したら段ボールに入れていくよ。
ぐいぐい。
きゅうりはー。
まだまだ時間かかるかなー。
そうしたら野菜を入れたダンボールを持って地下室へ行く。
やっぱり寒いねー。
そうしたら零度以上のところに置いておく。
いいね。
冷凍と冷蔵が分けられるっていうのは。
といったところで今日の午後の予定終了です!
この世界での初めての野菜の収穫なのに特に思う所とかないな。
特に苦労とかもなかったからかな?
一瞬でできたし。
初めてはいつも何らかの感情を伴うものだと思うんだけれど。
特に印象深いのが初めての料理かな。
初めての農業なんて覚えてないし。
あれは凄かった。
というよりひどかった?
クックパッドもまだない時代だったからね。
そんな時代に小学生が一人で料理をしようとどうなるか。
◇
「料理がしたい」
私はそう言い放った。
「は?」
返ってくるのはその一言のみである。
私の母は見ているテレビから目も離さなかった。
今日は雨。
畑仕事はない。
つまり自由な時間。
何もしていないとお腹が減ってくるものだ。
何かしてたらもっとお腹が減るけれど。
だけれどごはんの時間はまだまだ先。
そこで私は考えた。
自分で作ればいいじゃないかと。
「好きにすれば? キッチン開いてるよ」
よし!
了解をもらったぞー!
ということでキッチンへ行く。
「さて、何を作ろう」
取り敢えず料理がしたいというだけで別になにか作ろうとは思っていなかった。
「何があるかなーっと」
...
「食材多っ...」
トマト、かぼちゃ、ネギ、きゅうり、キャベツ、ピーマン、芋、コーン、唐辛子、ニンジン、ナス、ブロッコリー、ユリ根、デンプン、アキアジ、etc...
種類は一般家庭より少し多いくらいだったけれど何より量が多い。
特にジャガイモとデンプンはトン単位であった。
「うーん、いつも朝食に食べているやつつくろ」
そう言ってパンを持ってくる。
一斤まるごと。
「えーっと、トーストってどうやって作るんだろ」
...まいっか。
適当に切っちゃえ。
そんで焼けばトーストになるでしょ。
包丁スタンバーイ。
切りまーす。
トン
トン
トン
トン
......
....
..
こんな感じでいいかな。
はむ
「うん、美味しい美味しい」
元が美味しいんだから絶対に美味しくなるでしょ。
ぽいっ
包丁をそこら辺においておく。
「オーブンの皿はー」
あった。
その上に切ったパンを置いてー。
「焼きまーす」
ガコッ
「えーっと、時間?」
んー。
よく分かんないから取り敢えず長く設定しておいて丁度いい焼き加減になったら取り出せばいいかなー。
温度?
なんでもいいでしょ。
カチッ
ブゥン
「えーっと、そうしたら次は目玉焼きかな」
卵冷蔵庫から持ってきてー。
「フライパン何処だろー」
あ、これか。
えーっと、コンロにセットして。
卵を割る。
ぐしゃ
「あ」
えーっと。
もう一個持ってこよう。
今のはー、犬にでもあげるかな。
気を取り直して。
ぐしゃ
「あ」
で、でも大丈夫!
なんとか手で押さえてフライパンの中に入れれば!
殻入っちゃったけど。
入ってしまった殻をちまちま箸で取り除く。
「まだ黄身が割れていないのは凄いなー」
ピーピーピーピーピー
「あ! 冷蔵庫開けっ放しだった!」
急いで閉じる。
「えーっと、そしたら火を付けてー」
チッチッチッチッ
ボッ
これでいいかなー。
そうしたら味付け用の塩と胡椒をー。
...
「調味料ありすぎ...」
ミント、コリアンダー、オールスパイス、クミン、ラベンダー、etc
あった!
塩だ!
ん?
これなんて書いてあるんだろ。
「えす、ゆー、じー、えー、あーる」
sugar?
なにこれ。
ま、多分塩って書いてあるんじゃないかな。
白い粉だし。
そしたら今焼いている卵にかけていく。
じゅわぁー
ぱっぱっぱ
どれだけ入れたらいいんだろう。
多ければ多いほど良いかな。
ぱっぱっぱ
ぱっぱっぱ
ぱっぱっぱ
......
....
..
後で思えばここで間違えていて良かった。
塩だったらもっと不味いことになっていたと思う。
味の話だけじゃなくて。
「よし」
白身も真っ白になってきたし。
「えーっと、フライ返しフライ返し」
これか。
っと、その前にお皿を用意しないと。
フライ返しで卵をとってお皿にのせる。
っつ!
「きれいに乗ってくれない!」
ああもう!
手で直接やっちゃお。
ぐい
「熱っ!」
でもきれいに乗せることができたー。
そしたらパンをー。
...
「...ん?」
あれ?
おかしいな。
真っ黒になってる。
んー。
まあ、よく火が通ってるってことでいいのかな?
「取り敢えずトーストと目玉焼きは完成っと」
◇
って感じだった。
まあ自分の指を切ったりはしなかったからよかったかな。
+現在の資金 4624960円+
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