27 - 畑の拡張だよ!
タイトル迷走中です。
農業の説明ボリューム下げたほうがいいですか?
ブックマーク登録ありがとうございます!
えー。
一日経ちましたー。
次の日です。
苗を見てみると芽が出始めている。
早いねー。
成長十二倍は何よりもすごい能力だと思う。
たった一日で芽が生えるなんて。
成長が肉眼でも確認できるかもしれないよ?
という事で日向に移動させようと思いまーす。
必要なのは小型のハウス。
手作りします。
農業用POフィルム厚さ0.1mm幅200cm長さ3m 600円
トンネル支柱四本 400円
フィルムはm単位で売っていた。
一メートル200円。
長さを入力できるようになっていて入力した長さで出てきたよ。
やることは簡単!
土に支柱を刺しまーす。
ぐさ
ぐさ
ぐさ
ぐさ
刺した支柱の下にトレーを置きまーす。
水をやりまーす。
そうしたら上にフィルムを被せまーす。
フィルムの端に土をかけて押さえまーす。
フィルムの端をマルチキーパーで固定しまーす。
マルチじゃないけど似たようなものだし。
押えられれば何でもいい。
マルチトンボ 10円×4
おしまいでーす。
いやあ。
小さいと早いねー。
それにテキトーだし。
実況するほどの物でもなかった。
特にやることもなかったし。
一瞬で終わってしまった。
時刻は現在朝の4時。
これから一日が始まる。
そして今日やろうと思っていたことはこれだけ。
...今日何しよう。
何にも考えていない。
正直言ってこの作物たち手がかからなさ過ぎてやることがない。
十二倍の速度で育つっていうから十二倍忙しいのかと思ったけれどそんなことなかった。
規模も小さいしね。
小規模農家どころじゃない。
農家としてビジネスができない程である。
今畑の面積は一町。
しかもその内半町は家庭菜園ゾーン。
つまりまともな畑は半町のみ。
これくらいだと超小規模農家みたいな?。
せめて十町で小規模な農家。
二十~五十町くらいなら中規模農家名乗れる。
まあ個人の感覚だけど。
だから人によってこの感覚は違ってくると思うよ。
あー。
でも本州の方の農家さんはどうなんだろう。
本州のほうだとこれでも大規模な方なのだろうか。
しらないけど。
だから畑の拡張でもしようかなー。
最初の畑をこの程度の面積にしたのは大きくすると私一人での管理が難しくなっちゃうかなって思ったから。
だけどなんかこの畑たち全然手間がかからないの!
虫いないし。
害獣もまだ来ていないし。
これからも来ないかどうかは知らん。
だからもっと大きくしても良いかなー? って。
もう小麦畑を作って4日。
十二倍にして48日分。
つまりもう小麦達には一ヶ月分の時間が流れたということ。
ここで別にまた小麦を育て始めてしまうと収穫時期がずれてしまう。
たった4日のズレだけど。
それでも一気に収穫できないのはめんどくさいでしょ?
だから最初の小麦が収穫できるまで畑は拡張だけにとどめておこうと思う。
という事で開拓予定地の辺りに生えている木を切っていきましょうかー。
てってれー
チェーンソー!
これで木を切ることができるよ!
あ。
この前開拓の時に切った木、そのまま地面に置いてあるけどどうしよう。
枝とかも取り払っていないし。
薪とかに使おうかな。
前世だと実家に薪ストーブがあったから薪って結構生活に必要なものだったんだけれど実家を出てからは薪は使わなくなった。
今も必要ないし。
私は電気ストーブの偉大さを知ってしまったのだよ。
灯油ストーブもいいけど。
まあキャンプ用にまたあとで薪を作っておくか。
ブルン!
カッカカカカカカカ!
ブルンブルンヴッヴヴヴヴヴヴヴヴヴゥン!
チュィィィン!
あったまったバターナイフでバターを切っているような感覚。
ゆっくりと溶けていくような。
少しづつ刃が沈んでいく。
そういえば普通の家庭にはバターナイフなんてないって話本当?
大学の知り合いの家に行ったときバターに普通のナイフを使っていて「バターナイフないの?」って聞いたら「そんなお洒落なもんはない!」って言われた。
お洒落かな?
農家の常識は非常識っていうけどこれ農家要素関係ないと思うんだけどな―。
どの家庭にもあるもんだと思っていた。
いや、その知り合いの家庭が異常なだけかもしれないけど。
情報源がそこしかないから確実性がない。
と、脱線大好きな私だけれどそんなことを考えているうちに切り終わった。
まだ木は立っているけれど。
なので倒すために蹴ります!
「てやっ!」
ゴンッ!
メキメキ
ズドーン!
擬音の多用からいかに私が子供か分かるだろう。
頭脳は子供。
見た目も子供。
つまりただの子供。
それが私であるっ!
大学生なんてまだまだ子供よ?
そんなことを言ったら一般大学生さん達からお前と一緒にするなと怒られてしまうかもしれないけれど。
っとまた脱線してしまうところだった。
木が倒れたのでトラクターで運んでいく。
切り株と同じように鎖をぐるぐると巻き付けて引っ張る。
ずるずる
この前切った木達の隣にでも置いておくよ。
木がどんどんと多くなっていく。
針葉樹だから真っすぐに置けてスペースをあまりとらないけれど。
でも邪魔になる。
他の木でも同じような作業をしていくよ。
がががががががが
◇
さて!
木の伐採が大体終わりましたー!
ついでに切り株の除去もやっておきましたー。
ので早速耕耘を始めていきまーす!
トラクターにプラウをくっつけて動かすよー。
ドゥルルン!
畑と作る予定地までやってきて。
「刃を下しまーす」
ウィーン
ドッドッドッドッドドドドドドドド
トラクターを進める瞬間アイドリング時の低いエンジン音が高く、間隔も早くなる。
がー
「よしよしよしよし」
後ろを向いてちゃんと耕せていることを確認する。
そしたら再び前を向きそのまま真っすぐトラクターを進める。
そのことに若干の楽しさを感じる。
実家での仕事はもちろん楽しいなんて思ったことはなかった。
苦役だから。
でも自分で自由にやる分には楽しさすら感じられてしまう。
前世では家の手伝い、というかほぼ仕事だったけどいまは趣味のような感覚でやっているからかな。
趣味を仕事にすると「なんで家でも仕事やっているんだ」って嫌になってしまうとよく聞くけれどこれは逆のパターンだね。
今まで仕事のようにやっていたから辛さを感じていたけれど趣味のように考えた途端いつも通りただ仕事をやっているだけなのに楽しくなってくる。
まあ仕事を趣味にするなんてことは余裕がなくちゃとてもできない事だけどね。
借金も赤字も何も気にしなくていいこの環境だからこそよ。
第三者から見たらこれの何が面白いのか理解ができないだろうけどね。
ただ真っすぐトラクターが進んでいるだけ。
ピル―ピル―ピル―
でもこうやって鳥の鳴き声を聞きながら奇麗な景色を背景にのんびりと作業をしているとそれだけで楽しいのだよ。
子供のころ畑の手伝いをしながらみた青空はくすんでいたけれど今見る青空はとても奇麗。
いや、くすんでいたっていうよりそもそも気にしていなかったかな。
空なんてものを眺めている暇なんてなかったし。
ほら。
出勤の時間を知らせる鳥の鳴き声は忌々しいけどすがすがしい休みの朝を伝える鳥の声は凄く希望に満ちているでしょ?
え?
「休みの日は少しでも長く寝ていたい」って?
そ、そうですか。
ごめんなさい。
「まっ、まあいいの!」
端まで着いたので折り返しまーす。
がー
って、あ。
「ああああ!」
ずれた!
これはまずいですねー。
それを修正しようとしてまたずれずれになる。
これは下手に動かしてはいけないやつだ。
そのまま真っすぐ走って完走する。
そうして後ろを振り返ってみると...
「ぷっ!」
ぐちゃぐちゃだぁー。
見て思わず笑ってしまった。
こういう事はよくある。
シーダーであっては困るのだけれどプラウやロータリなら大丈夫!
やり直せばいいだけだから!
もう一回同じところを耕しなおす。
がー
「くたばれー」
ずれてしまって微妙に耕せていない場所をもう一度しっかり耕す。
イラっとはしないんだよねー。
前世ではしたけど。
やっぱり余裕の有無かねー。
前世ではとにかく仕事を早く終わらせようと思っていたから失敗するとイラっとしてしまっていたんだけれど時間と心に余裕がある今はそんなことにはならない。
何でも魔法でできてしまうとこういう事もないんだろうなー。
いまだ魔法という代物にお目にかかったことはないけれどっていうかこの世界にあるのかは分からないけれどもしそういう物があったとしてなんでも一瞬で完了してしまったら味気ないのではないだろうか。
いやまあだからって私は鍬を使って畑を耕そうとは思わないけれども。
何だろう。
これを食事で例えるならサプリメントだけで生活しているような感じ?
非常に効率的だけど味がない。
仕事は食事のように必ずしも楽しいものという訳ではないからこれで例えるべきではないのだろうけれども。
「よし。 できた」
それではもう一度折り返して再び耕耘を行う。
+現在の資金 4629360円+
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