18 - あっさりカレー
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そしたらティッシュを購入!
ティッシュ20組×5 200円
ガンオイルを染み込ませたティッシュでボルトを拭く。
使ったガンオイルは汎用潤滑油250ml入りってやつ。
一日目に買ったやつね。
ついでに銃身も拭く。
今日は霧が深く湿気の多いところで狩りをやったから部品の奥の方まで湿気ってしまっているかもしれない。
だから本当は部品を一つ一つ取り外してすべての部品を潤滑油で磨いていった方が良いんだろうけど一度解体してからまたそれを組み立てられるほどの知識が私にはないからそのような本格的なメンテナンスはできない。
まあステンレスに期待することとしよう。
ステンレスだろうが手入れ怠っちゃいかんってよく猟師さん方から聞く。
だけれど出来ないものは仕方がないでしょー。
まあ、だから私ができるメンテナンスって銃全体を磨くこととバレルの中を磨くことくらいしかない。
あ。
鍋のお湯が沸騰してきた。
灰汁も結構出てきている。
てことで灰汁を取ろう。
おたま 300円
買ったお玉を軽く洗ったら灰汁の近くに沈める。
灰汁がおたまの中に吸い込まれていく。
なんかこういう海洋洗浄装置ってあったよね。
そんな関係のないことを思考しながらも灰汁を取り、取った灰汁をシンクへ流していく。
私はこういうめんどくさいことをちまちまやりたくない。
私だいたいこういう作業だと、最初の方は楽しく感じられるんだけど長いことやっていると飽きてきてめんどくさくなってくるんだよね。
だから思いっきり大量のお湯ごと灰汁を吸い取って捨てる。
このために最初の水を多くしておいたのだ。
それに私水分の多いカレーが好きだし。
スープカレーみたいな。
さて、沸騰してから後だいたい15分くらいそのまま熱します。
ぐつぐつ
その間も灰汁取りに励むよ!
◇
さて、15分くらい経ったかな。
そしたらさっそくさっき作ったカレールウを入れます!
市販カレールウパックの大きさをイメージして適量入れていく。
確か市販のカレールウって十二皿分で230gとかでしょ?
という事は六皿分で115g程。
おお!
丁度今回作ったカレールウの量とぴったり!
という訳で適量ってさっき言ったけどもう全部入れちゃいまーす。
いれたら混ぜる!
とにかく混ぜる!
ぐーるぐーる
カレーはすぐに焦げ付いちゃうから!
片時も目が離せないから!
もっと水入れてもいいかな?
あー。
腕が痛くなる―。
水多くしているとはいえやっぱりカレーは粘り気が強いから私の細い腕ではとても耐えられない。
え?
喧嘩売ってんのかって?
売ってませんヨー?
ただ私のこの可憐な手には少々酷だと...
はい。
ごめんなさい。
と言っても結構私の腕筋肉あるんだけどね。
農家の娘だから。
食べてすぐ労働。
休んでいる暇はない。
贅肉を付けている暇もない。
そんな暇があるなら筋肉が付く。
でも最近実家を離れてから運動してないんでちょっと細くなった?
それに農筋とカレー煮込み筋は違うから。
カレー煮込み筋って何だよ。
なんか今日ちょっと私テンション変だ。
何だろ。
疲れてんのかな?
いや、テンションが変と言えば私がこの世界に来てからもう随分とおかしかったよね。
普通の人はこんなに簡単に異世界を受け入れられないと思う。
まあ、私の精神は普通じゃないから大丈夫なんだけど。
わたしKYだし。
空気読めない系女子。
でもKYだけだと空気読めるとも読めちゃうよね。
「無い」の部分が抜けていると思うんだ。
だから空気 読め ないでKYNってどうだろう。
あー。
確かに今日テンションおかしいわ。
今日早く寝よ。
ここから十分煮込んでいきまーす。
◇
腱鞘炎なる...
出来ました。
各種スパイスの芳ばしい香りがあたりに漂う。
カレーの匂いだー!
ぐううぅぅ
そしておなかが空いてきたー!
出来たばっかり全然煮込んでいないけれど食べます。
一日置いた方がおいしい?
今の私にはいかなる料理でもおいしく感じられるだろう!
早速お皿に御飯をよそいでその上にカレーをかけていく。
私はカレーを食べるときよくダムカレーとかにして食べたな―。
炊き立てのご飯の端っこの方をしゃもじで斜めに掬うと丁度壁みたいになるから。
まあ、結局味は変わらないんだけどね。
でも楽しいし。
そんなダムカレーだけれど昨日の昼ご飯と夜ご飯に使ったこの大皿は浅いのでとてもダムなんか作れないんだよねー。
だからオーソドックスに御飯とカレー半々スタイルです。
カレーは結構多いので明日の朝御飯分くらいまではあるかな?
そういえば今日朝ごはん食べ忘れていたなー。
前世では毎日欠かさずちゃんと家でも札幌の下宿でも食べていたけど。
ま、いいや。
色は食欲を湧き立たせる奇麗なターメリックの色。
香りも凄くいい。
まず一番に感じられるのはクミンの匂い。
カレーの主原料だからね。
いわゆるカレーの匂い。
それ以外に表現出来ない。
ミントのような清涼感も感じる。
それでいてスパイシー。
まあ、カレーと言えばクミンと言える程有名なスパイスだしね。
それ単体のみで強いカレーの香りを醸し出している。
それと一緒にやってくるのはチリパウダー。
何というか、独特な香り。
外国風っていうか、カントリー風?
なんて言えばいいんだろう。
暖かい感じ。
メキシコ風?
そんな郷土料理みたい。
チリって言ってんのにね。
続いて私の鼻腔をくすぐるのは甘い香り。
コリアンダー、ナツメグ、シナモンの香りだね。
コリアンダーは質素な甘い風味。
大自然を想像する。
森の匂い?
シナモンはそのままシナモンの匂い。
八つ橋とかシナモンロールとかでお馴染みのアレ。
結構甘いにおい。
辛味を付けている香辛料がチリパウダーしかないから結構このカレーは万人受けすると思う。
辛いのが苦手な人にちょうどいい。
はむ。
さらさらと甘い口当たり。
味の重層感やコクは少し薄いけれどライトな口当たりをしていて食べやすい。
ルウの水気が多い為するりと喉の奥に流れ込んでいく。
しかしその中でもチリパウダーのピリッとした辛味が下に刺激を与える。
少々の刺激はあるものの全体的にマイルドな味わいになっている。
お米はキラキラと銀色に光っている。
水気を含み、甘くつやつやと輝いているお米の隙間にルウがさらさらと流れ込み、口に含んだ時米を弾けさせる。
そしてそのままストンと喉を滑り落ちていく。
うーん。
これは確かに飲み物だねー。
確かにそういう人のいう事分かるよー。
まあ私は太っていないけど。
農業やってたらいくら食べてもすぐに全カロリー消費しちゃうから。
太る暇なんてない。
続いてメインの具であるビーフを食べる。
やわいっ!
薄切りにしたので肉がほろほろと口の中で崩れる。
薄く切って正解だったね!
肉の奥深くまで染み込んだルウの味がぱらぱらっとほどける肉の繊維とともに口の中に霧散していく。
牛肉らしいキレがある。
味が後を引かず、すっと溶けていくのでとても良い。
脂身が薄く赤身質なのでいかにも牛肉といった感じに味がさっと通っていく。
牛肉の味がドンッ! と来て、後を引かずすっと抜けていく。
おいしー!
もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ!
完食ですっ!
+現在の資金 4718900円+
評価ありがとうございます!
今日この小説を読んでもらって分かっていただけたと思いますが主人公のテンションは作者のテンションに依存します。
ので沢山評価を貰えたら...?
あとこれからカレーは結構出てきます。
勿論種類とかは変えますが。
定番なのでね!