10 - いっただっきまーす!
ご飯係は夜に投稿したほうがいいでしょうか。
飯テロ係なので夜に読んでもいいと思います!
「いっただっきまーす!」
さっきお昼ごはんに使って洗ったステンレス箸を両手で挟んでいただきますと言う。
タレいっぱいのレバニラは暖かい太陽の光を反射してキラキラと光ってる!
私の一口はそこまで大きくないため一口大と言ってもかなり小さめになっている。
ゴロゴロと野菜の中に入ったレバーはそのタレをしっかりとつかんでおりかなり味が濃厚そうなイメージ。
その量は少なく一瞬で辺りの空気に溶けていってしまう湯気に嗅覚の意識を向けると香ばしいにんにくの香りが感じられる。
にらの強いにおいはにんにくの香りと混ざり合いそのバランスを保っている。
それらの匂いにかき消されたのかそれとも元々無かったのかレバーの臭みは一切感じない。
視覚と嗅覚だけではもう我慢できなくなってきたのでレバニラを口に運んでいく。
はむ。
んむんむんむんむ。
「!」
美味しいー!!!
もやしはパリパリとした食感!
水っぽさは余りなく、だけれどしゃきしゃきとした歯応えを残している!
レバーはふわっとやわらかく、薄ーくまとった片栗粉の衣に良く染みたタレが甘さを口の中に広げてゆく。
片栗粉に染み込んでいるのはタレの甘味だけではない。
レバーから染み出した旨味成分もしっかり保持している。
にらもまたタレと絡んでいて口の中に満足感を与えてくれて!
さらに生姜は辛みを生み出し、所々でピリッと効いてくる。
あああああああああ!
米が欲しいっ!
播種用の米脱穀してでも炊いた方が良かったかなぁ?
米が......
米米米米米米!
お! こ! めー!
するとどこからともなく声が聞こえてきた。
『ふむ、その願い聞き届けたり!』
!
その声は......
「光!」
どうしたんだお前!
忙しいのではなかったのか!?
寝るのに……
『忙しかったよ! 特に今日はお休みの日だから朝から晩までぐーすかぴーと。 んで……うまそうなの食ってんじゃん?』
えーっと?
あ。
お腹空いたん?
『さて、お米が欲しいとか言ったっけ? あげようか?』
え!
ほんと!
『しかぁーし! ただではないのだ! 条件がある!』
ふむふむ?
条件とは?
『......半分ちょーだい?』
「どぞ」
『え? 即答?』
「ふっ、君と同じように私もまた御飯欲に勝てなかったのだよ」
『......分かったぜ! 約束の品だ』
そう光が言うと目の前にポンッっと音を立てて湯気を出している炊飯器と一トンのコンテナパックに入った米が出てきた。
え?
こんなにくれるんですか?
『炊飯器はあげる』
ありがたやー
ニラレバの方を見るといつの間にか半分ほどの量になっていた。
『さらだばー』
そういうと声は聞こえなくなった。
去り際の言葉がサラダバー……
よっぽどお腹がすいてるのかな。
さて、炊飯器を見るともう炊けている様だ。
有難い。
そのおかげですぐに食べることができる。
お茶碗購入!
美味しいご飯はいいお茶碗から!
高いのを買うよ!
清水焼染赤絵巻 6000円
何かよく分からないけどシンプルで良さそうなのを買った。
鹿の絵が描かれている。
さっとお茶碗を洗ったら早速ご飯をよそいで夕食に戻る。
やっぱりレバニラは真っ白な御飯と一緒でないと。
御飯はふわふわと辺りに香りを漂わせる。
そんな白いご飯をレバニラと一緒に口の中へと掻き込む。
御飯の水分がタレと混ざり合いその味を口の中隅々まで染み渡らせる。
御飯の水は少し少なめだけどほくほくとした食感がありさっぱりと御飯の甘味を出す。
タレの甘味は米の甘味と同調しお互いをさらに引き立てていく。
「甘いのもいい! けれど他の味も欲しい!」
という訳で味変である!
出でよラー油!
ラー油 200円
ラー油をかけていく。
タラー
ぱくっ
!
ラー油をかけたレバニラの甘辛さが一瞬で口の中を包んでいく。
ラー油の辛味、タレの甘味、レバーの旨味、それらが複雑に絡み合い重なり合っていく。
当然それを米が拡散させ、口じゅうに幾重にも重なった味の質量をいきわたらせる。
もぐもぐと噛んでいくたびに米自体の甘味が大きくなっていく。
大きなインパクトを与えた辛味は次第に小さくなりつつもその意識を残している。
辛味があったからこそ、先程まで感じていたはずの旨味と甘味の調和がより一層高まって感じるようになる。
おいしー!!!!!
箸の勢いが止まらない!
パクパクと食べ進んでいく。
そして......
完食。
「ごちそうさまでした」
美味しかった......
......
....
..
使った食器を洗う。
じゃー
ちなみにこの洗剤の混じった水も浄水されて湖に戻っていっている。
テレビとかないにスマホなんて持ってないから食後ダラダラしたりとかできない。
それにもしあったとしても何も見れないと思うし。
食器がまだまだ少ないけど多くなってきたら食洗器とかいるかな。
そうだ。
いうの忘れてたけど食器洗浄のためにこれを買った。
中性台所用合成洗剤(ミント香料)240ml 200円
キッチンスポンジ二個入 100円
二層食器水切りラック 1000円
洗い終わった食器を乾燥ラックにのっけていく。
「はあ。 お風呂入ろうかなー」
今日もしっかり働いたと思う。
思いたい。
私ちゃんと働いたよね?
お風呂どこだろ。
っていうかこの家の間取りを全然知らない。
外観からして結構広そうなのは分かる。
そしてこれが質素と言えないことも。
全体的に基準が高過ぎる。
豪華な家とか凄かったから。
紹介画像しか見ていないけどそれでもよくわかるくらい豪華だった。
ニ階建てで広さは近所の小学校とかの敷地面積くらいあるんじゃないかな?
ホワイトハウスくらい?
中庭もあったし。
一番インパクトがあったのが吹き抜けのダイニングににあった一面の窓ガラス。
ダイニング自体がアーチ状になって建物から飛び出しているので全面ガラス窓みたいな感じだった。
窓掃除が凄く大変そうだなって思った。
する必要あるのか知らないけど。
流石にこの家はそこまで豪華では無いけど二階建てで中もかなり広い。
どんな間取りになっているのだろう。
まずここのダイニング。
かなり広い。
前方にはバーカウンターテーブルを挟んでキッチンが。
このキッチンもまあ広い。
普通の家庭のニ倍くらい。
すごく大きいシステムキッチンなのに小さく見えてしまう。
冷蔵庫も置いたけどまだまだ場所が余っている。
ん?
これなんだろう。
なんかよく見ると床の一部分だけ木目の流れが違う所があった。
さっき調理していた時は気が付かなかったな。
あ。
お昼ごはん作っているときに躓いたのはこれがあったからかな。
包丁とか持っていたりしたら危ないと思うのだけれど。
これ一体何だろうか。
何か起こらないか手で触ってみる。
何かあるってことはどうにかなるってことなんだよ。
と、木目の流れが違うところを手で探っていると沈み込むところがあった。
これは......
取っ手か何かかな?
とするとこれは扉?
取っ手だと思われるところを掴んで引っ張る。
がこん
おお。
なんか開いた。
扉の下には階段が続いている。
地下室まであったのか!
けど扉が片方しか開いていない。
どうやらこれは両開きの扉の様だ。
とするとこっちの反対側にも沈み込むところがあるのかな?
そうやって探っていると取っ手が見つかった。
もう。
なんでこんな風に見つけずらい外見にしておくかな。
もうちょっと分かりやすくしてくれてもよかったのに。
この扉の存在にすら気が付かなかった可能性があるんだよ?
まあ、それはともかく中に入ってみようか。
階段の横にはスロープもある。
凄い冷気が漂っているんだけど。
氷霧も漂ってきている。
下に行けば行くほど寒くなっていく。
といってもこの階段そこまで長い訳じゃないんだけどね。
さらに下に降りていくともう流石に耐えられない程寒い。
だが耐える!
さて、この階段ももう終わり。
では地下室とごたいめーん!
+現在の資金 8982000円+
評価ありがとうございますっ!