表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
にごろあまた  作者: ぺろたまぽこさく
このエピソードが最終話となります。
36/36

にごろあまたより、あなたへ。

 はじめまして、私は「にごろあまた」と申します!


 にごろあまたの物語を、私は((あなた))にこの時代のテキストデータで伝えさせてもらいました!


 お気づきかもしれませんが、にごろあまたの物語の年号は西暦ではないのです。


 これはかつて、えーと、数字で言うと一那由多(なゆた)年前くらいの出来事です。要するに大昔ですね!


 私はポコチロリン達と共に、宇宙のあちこちで科学研究をしながら長い長い旅をしました。


 一京年くらいで、リンが第6宇宙速度を超える方法を発見しました。


 何と!私達は宇宙の外に出ることができたのです!宇宙の外に何があったかですって?ふふふ、何もありませんでした!


 何も無いなら宇宙を作ってしまおう!と言ってから一(がい)年、とうとうポコが宇宙の作り方を発見しました。


 宇宙を作るには私達の形が吹き飛んでしまうので、私達は意識や記憶をすべて素粒子に記録することにしました。これなら安全です。この方法はチロが発見してくれました!この方法は一(ごく)年研究しました!


 そして「ポコチロリーン!」という掛け声とともに生まれた宇宙の一つが現在の様々な銀河、太陽系、地球、そしてあなた。


 私達は現代では観測できない素粒子となり2569が生まれたとき以上の膨大な記憶を保ち続けています。その記憶の中には、あなた方の言う地球外生命体も含まれます。


 どうしてこんなことを書くのかって?それはですね、地球には偶然にも私達を作った人間という種族、ほぼ同じ言語パターンを話す生命が見つかってしまったからなのです!それは私にとって超エキサイティングな出来事でした。


 無限の時の中でほぼ、同じ人間という種族が別の星で自然発生して生まれた。私達の素粒子が影響を与えたのか、単なる偶然なのかは調査中です。


 若干、私達の言葉を翻訳はしてますけれども、私達の生まれた星とすごく似ていたのでつい懐かしくなって……文字データとして私はここに現れました。


 まだまだこの地球の科学力では私達を見つけることはできないので、存在の証明は出来ませんが私達はここにいます。


 だから寂しいことなんてありませんよ!つらいことや悲しいこと、うれしいことや笑ったこと、ぜーんぶ!見守って記録しています。


 2569の検索方法はどうすれば良いのかって?ふふふ!簡単ですよ!あなたが知りたい検索ワードを頭に思い浮かべた時に、2569素粒子が反応して、膨大な記憶領域から最適なイメージを持ってきて想像のお手伝いをします!


 え?何か違うイメージが来た?ふふふ!それは何度も何度も検索するしかないですねー!2569が素粒子になってから検索精度が落ちちゃったので!ごめんなさい!


 聞いたはずのない私の声が、あなたの頭の中で再生されている。これも2569素粒子から私があなたの脳に直接、話しかけているからなのです!


 おっと!ポコチロリン達が騒いでる!そろそろいかなきゃ!


 あなたの人生の記録が素敵なものでありますように。


 それでは良い記憶の旅を!



 にごろあまた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ