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91.ウサギはビビリで弱虫のようですよ?⑦

必要だったとはいえ、俺たちは生徒たちを罠にかけ、桜花ちゃん以外がいなくなるという状況を作った。


目の前で仲間がいなくなる様を桜花ちゃんに見せつけることになった。


それはーーーどれだけ自分が無様で力がない事を思い知らされることか。


その痛みがどんなものであるか、どれほど苦しいか、俺は知らないわけでは無いのにーー…ズキリと胸が痛む。


そりゃあ、怒りたくもなる。不甲斐なさを身に染みて分かってしまうのは辛過ぎる。


「いやいや?まだ失ってないからね?むしろ失わないための今だから?」


俺が言葉を失うのに対し、同僚達はどこまでも冷静だった。


冷静にツッコミを入れている。


「そうだべ、桜花。失わねぇために鍛えるんだべ。履き違えてもらっちゃ困る。」


2人の会話に落ち着いたのか、にゃんこ先生がキリッとした声を出す。


わんこ先生もにゃんこ先生も戦闘力は強くなくとも、お強い方々だ。心強い仲間だと改めて思う。


クセは強いが、この方々がそばにいてくれて良かった。


また、良い仲間に恵まれたようだ。


空様に感謝しなきゃいけないな。


俺は桜花ちゃんの言動に言葉を失っていたと言うのに。お二人を見習って、俺も凛としなければいけない。


いつまでも、ウジウジとはしていられない。


「勝手に困れば?」


お2人に俺は奮い立たされる思いだが、桜花ちゃんは違うらしい。面倒だと言わんばかりの視線を2人に返している。


桜花ちゃんはお2人をあしらう。


八つ当たりの相手をにゃんこ先生に定めたのかもしれない。


「いつまで拗ねてんだ、おめぇは餓鬼かっ!」


「餓鬼だよ?」


何言ってんの?馬鹿なの?と、心底馬鹿にしてますと言わんばかりにハァーとわざとらしくため息をつきつつ桜花ちゃんは言う。


わんこ先生への態度も大概だが、にゃんこ先生への態度は一段と毒のあるものになってきているな。


「かわいくねぇっ!」


あからさまに馬鹿にしたような態度を取る桜花ちゃんににゃんこ先生は我慢の限界だと言わんばかりに叫んだ。


あそこまで毒があれば可愛さは皆無だろうな。


「子供が全て可愛いものって大人のエゴじゃん。合法ロリが何抜かしてんだか?ねぇ、わんこ先生?」


どこまでやさぐれているんだ、君は。


合法ロリって。


たしかににゃんこ先生は身体が小柄だ。仮面で素顔を隠し、スーツを纏う姿は幼子がスーツや仮面を身につけているようにも見える。


その顔も童顔であるため、合法ロリという言葉が間違っているとは言わないが、本人を前に言うことではないはずだ。


「ハハハッ?なんで僕に聞くのかな?」


話を振られたわんこ先生は笑いながら桜花ちゃんに聞き返している。なぜ笑える。笑って流せる内容じゃないだろうに。


訳の分からない話を振られて素で笑える度胸。


俺にも欲しいものだな。いや、こんな話をしたいわけでもないわけなんだが。ここまで肝が座っている姿は逞しく、見習わなければな。


「合法ロリが同僚とか夢じゃない?」


何の話をしている。何の話を。


桜花ちゃん?君は社会人に何をもとめているんだ?心配になってしまうだろう。


桜花ちゃんは漫画や小説を嗜むのは知っているが、あまりにもそう言うものに思考を感化されすぎなんじゃないだろうか。


少なくとも女子高生がする話ではないはずだ。


「んん?話がずれたね?」


「ずれてないよ?合法ロリが夢とか漫画の世界じゃん?現実世界じゃ、ただのつるぺたの喧しい同僚じゃんね?可愛いロリじゃなきゃ意味ないしババアくさい話し方じゃ色気がない。」


合法ロリに色気を求める奴がいるのか?って、そこじゃないな。そこはどうでも良い。


桜花ちゃんは辛辣ににゃんこ先生を貶し過ぎじゃあないだろうか?


にゃんこ先生がぷるぷる震えているぞ?スライムのようにぷるぷる震えている。


おそらく、数秒ともたずに爆発してしまうぞ?


攻撃前のスライムは体当たりの威力を上げるため、グッとためてぷるぷるとしてから体当たりをしてくる。今、まさににゃんこ先生は攻撃前のスライムが如くぷるぷるしている。


攻撃がくるぞ?


スライムならば切り捨てれば良いが、にゃんこ先生はそうはいかないぞ?


「誰がつるぺただっぺ!!!喧しいって誰に言ってるんだ、おめぇは!!!」


スライムのように飛び付きつつーーーなんてことはないが、にゃんこ先生は怒る。


あんな事を言われれば怒るよな。


桜花ちゃんは分かっててやっているはずだ。何がしたいのやら。


おちょくってストレス発散か…?


「やっぱりさぁ?合法ロリは可愛い見た目で、舌ったらずで、滑舌悪くて。優秀なのに、失敗とかしちゃう系なドジっ子が良いわけじゃんねぇ?あ、わんこ先生はほんのり凸凹してるほうがいい?それともストンな寸胴?あるいは隠れた巨乳とか?アンバランス!」


にゃんこ先生の怒りを無視して話す桜花ちゃん。


何が言いたいかさっぱり分からない。何の話をしてる?桜花ちゃんの理想のロリっ子話しか?


ほんのり凹凸とかストンな寸胴とかって、わんこ先生にあの子は何を聞いているんだ。君は女の子だろうに。


「ん〜?何が聞きたいのかな?」


「わんこ先生の好みかな?」


わんこ先生に問われ、桜花ちゃんは答える。


にゃんこ先生はつるぺただけど、どんな体型ロリが好み〜?って、ロリが好み前提なのか?


女子学生にそんなこと言うわけないだろう。


「ますます何を言っているか、分からないね?」


分かった上で、こう言う返答を動揺せずにケロッとわんこ先生は言ってのける。


食えない方だ。


桜花ちゃんはわんこ先生の返答をあまり気にするでなく、チラリとにゃんこ先生を見た。


話についていけず、桜花ちゃんとわんこ先生を交互にキョロキョロ見ている。小犬みたいだな。


「はぁ。現実と漫画のお約束とじゃあ、差異があるのが当たり前。餓鬼が可愛いなんて頭に花咲かせたバカの妄言だって。可愛いのは一部だよ。」


話についていけないにゃんこ先生をチラッと見て、ため息混じりに桜花ちゃんは言った。


そこが結論か。


餓鬼だからと言って可愛いとは限らない。そうにゃんこ先生に言いたいと。


だが、桜花ちゃん?


可愛くないって言うのはそのすさみきった態度に対して言っているのであって修復可能だろう?いや。直すべきだろう?


訳わからない話をしてうやむやにするんじゃなくて直すべきだ。うやむやにしようとするなよ。


「志貴さん?だいぶ、荒んでるね?」


面白がるような声をあげないでくれ、わんこ先生。


なぜ、このような状況を楽しめるんだ、貴方は。


貴方は肝が座りすぎている。


貴方達がいるのは心強いが、同時に心労が増えているように思えてしまう。心労を増やされてしまっている気もしなくも無い。


「うっさい。この状況で荒まずにいられるかっての。で?あの建物は出たらクリア?」


いきなり。


いきなり話は俺に戻された。


無理やりの話変え。桜花ちゃん、無理やり過ぎる。


あんな会話の後というタイミングで俺に話を振らないでほしい。


今まで認識してないのではないかと思えるくらいに視線を向けなかったのに、いきなり、まっすぐ俺を見るもんだから驚いてしまう。


「………はい、そうでございます。その中にいる間は遠足の時間にカウントいたしません。例えば最後の1人が8時間後に出てきたならば遠足の時間は8時間追加されます。」


遠足は3日間。72時間経ったところで終了する予定だ。


しかし、あの場にいる時間はカウントしない。


最初に出てきた者と最後に出てきた者の時間に差異があろうと、最後に出てきた者の時間でカウントを再開する。


つまりは1番、遠足の時間が長くなるのは桜花ちゃんだ。


彼らがいない今、遠足の課題を進めたりはしないんだろうが。


「そ。あの場から自ら出て来れなかったら?」


「私どもが続行不可能と判断した時点で、手を出させていただきます。その時点で終了とさせていただき、遠足を再開いたします。」


「ふーん。私ども、ねぇ〜…。」


すぅーっと目を細めて俺を見る桜花ちゃん。


やはり、彼女は不服らしい。

読んでいただき、ありがとうございました^_^

楽しんでくださいまし!

楽しんでいただけたら、よければポチ!してくださいまし^_^

喜びます!飛びます!



寝るときに良い呼吸…

あるんですよ

リラックス効果があるとか何とか

私…仕事中に主にその呼吸法をやってました

テレビで紹介されてびっくり

最近夜勤で眠いのはそれが原因なのでしょうか…笑

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