表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

251/314

250.結果発表です

お兄さんとて、ほかに手が必要であれば助けてるし、アドバイスをしてる。


そのおかげで怪我せずに済んだ子もいる。それは確かだ。


なんだけども。


お兄さんは、みんなみたいに助け合っての収穫はほぼなしでイケイケゴーゴータイプだね。


「チビ。」


「にゅあん。」


肩にちょっと前から乗っかっていたチビがお兄さんの元に向かう。


…………喚び出してないのに当たり前のように出てくるのはチビさんクオリティだぜ?


絶対、でちゃダメじゃなければ出てきちゃうのさ。可愛いだろ?


さてさて。


チビさんは名前を呼んだだけで意図を察したらしく、お兄さん目掛けて走ってく。


以心伝心なうちらだからね⭐︎指示を出さなくても分かるのさ⭐︎


お兄さんの目の前に音もなく、けれども姿を隠すことなく派手に現れたチビさんは、驚くお兄さんを気にせず、そのままの勢いで草むら目掛けて、威嚇した。


威嚇された先にいた魔物がグッと隠れたんだけど、ダメだと悟ったらしく、姿をあらわしーーお、お兄さんが倒した。


チビがしたのは魔物の存在を伝えることだけ、だ。


とはいえ、魔物の存在に気づいていなかったお兄さんにとってはヒヤリとしただろうね。魔物にあと少しというとこまで接近を許しちゃったんだから。


目を見開いて、クッと悔しそうに顔を歪めて、で、切り替えて魔物に対処。


うんうん、今出来ることをすぐにやって見せるあたりがお兄さんの凄いとこ。成長すること間違いなし。


危なっかしいけども。


危なっかしいけれども。


大切なので、2度言いました。


チビさんが魔物を蹴散らしたお兄さんの頭に乗っかった。チビさんがそうするくらいに危なっかしいんだよね。


とうの本人はチビを振り落とそうと頭を横に振っている。嫌そうな顔をして。


ま、お兄さんはチビに任せれば十分でしょう。


さて。


じゃあ、私はどうしようかな。芋の数は、多分5位くらい、かな?


お小遣いは3位から。ん〜、別にいらないけど。ただ、あんまり順位が低いと月にぃに怒られる、かな?


はてさて。


……よし、月にぃの好きな珍しい系の甘いの芋を攻めるかな。一位じゃなくても機嫌取りになるし。


いっくかぁー!甘い芋はぁー、こちらかなぁ。


あ、こっちの肉は月にぃ好きな奴だ。一緒に狩っとくかな。朝ごはん食べずにきたからお腹すいてるだろうし。


ふむふむ。


食材が豊富にあって助かるぜ!


きのこもあるや。付け合わせに最適だ。これも持って帰ろう。











◇◇◇


「志貴さん、芋を採取するように言われたの、覚えてる?」


血抜きをしてたら、谷上に声をかけられた。


ほっとかないだろうとは思ったけど、わざわざ足を止めてこちらまで来るとは。暇なのかな?


「……うめぇ肉が食えるなら嬉しいがな。」


まぁ食べさせてはあげるけど。


なぜ、当たり前のように食えると思ってるのかな、阿部?


「美味い昼になるよん。期待してよきかな!」


「先に芋でしょ。」


はぁとため息を吐く谷上。


血で魔物が惹きつけられるからさっさと肉をしまえと促してくる。


私を囮にすれば、他の魔物を惹きつけられる。今なら芋が取りやすいだろうに私の安全を考えちゃうなんてお優しい限りだ。


「分かってるよー。」


谷上も阿部もやっぱり、真面目だねぇ。


ま、そんなこんなで他ごともしつつ、芋掘りを進めていった。


私、頑張った!えらい!


いろんな食材、ゲットだぜ!!











◇◇◇


約束の時間。


神経質な奴が懐中時計を見つめて、秒針がきっちり時間を示すまで確認をして。


「はい、時間にございますね。皆様、時間にお集まりいただき、ありがとうございます。では、それぞれ採取いただきました芋をお出しください。」


ちょうどぴったりに話し出す。


誰が何を何個採ったかだなんて、把握してるだろうに。わざわざ出させる必要なんてないでしょ〜。


つか、みんなが集まった時点で結果発表でよくない?


「お出しください、志貴様?」


指名したのは嫌な顔をして、みんなと違い動き出さなかったからか。


しゃーないなぁ。面倒だけど、動くか。


「ユキ?!それって収納の…使えるようになったわけ?!」


ユキが収納系の術式を展開したのに対し、マリが声を上げる。


目を見開き驚いているね。


「夏休みに猛練習したからな。」


「……私も出来るようになるわよ。」


はにかむユキに、ゆずるんはムスッとした様子で言った。


誰も聞いてないんだけどな?


ユキが先にできるようになったから悔しいと見える。


「はは。ゆずるんだってもう少しでできそうだろう?」


「すぐに出来るようになるわ。」


「谷上やカナちゃんも出来るようになってたよね?」


ユキだけじゃなかったはずー。


何気に術式レベルが上がってたんだよね、全体的に。


「え?!」


「……俺、サポートくらいしかできないから。」


すごいじゃないとマリが賞賛の声をあげれば谷上はなぜかテンションを落とす。


相変わらず、自信がない子だねぇ。


「いやいやいや!使えるようになったってすごいから!」


「俺らが出来ねぇことが出来んだ、胸はれっての!」


ばぁーんと勢いよく背中を叩く阿部。痛そう〜。


案の定、谷上は痛そうにし、阿部に文句を言っている。聞く耳は持ちそうにないけどね。


けど、谷上の暗い雰囲気は吹っ飛んだから、良いコンビなのかも。意外。


「役立ちそうだから、頑張っちゃいました。」


えへへと笑うカナちゃんは可愛い。


「ん。すごい。」


小動物的なカナちゃんの頭を撫でるツバサも可愛い。


うんうん、みんな可愛い上に努力家ですごいね!


「さ、皆様?おしゃべりはそれくらいにして。結果発表と致しましょう。」


1位はお兄さん。2位はカナちゃん。3位がユキとゆずるん。


いやはや、3位が同列なのは流石だね。お互い、納得しとらん様子なのは競っていたからかな?


「桜花、5位なのは意外だわ。」


「肉狩ったりしてるからでしょ。」


マリがつぶやけば、谷上が呆れた様子で言う。桜井がその横でうなずいてやがる。


「肉?!」


「何してんのよ、アンタ。」


ゆずるん、説教モードで私を見る。


いやいや。


真面目に参加しつつ、ついでに狩りをしただけなんだから怒られなくて良くないかな?良いじゃん?


「ははは。月にぃが好きな肉が近くにいたからさ。ついつい。」


「ほかにもいろいろ採取なさってましたね。」


笑って流そうとすれば、それを許さないというように変態野郎が口を開く。


もうキャラ演じるのやめたら?ってくらいにキャラが剥がれまくってるよね。


「木の実とかはお菓子に良いじゃん?あと、武器やら何やらの素材があったからつい?」


ついつい採取しちゃうよね。


そりゃあ、桜花さんは欲望に忠実な女の子ですから?当たり前さ!


「テーマにそって行動なさってください。」


ぴしゃり。変態野郎は取り付く島がない。


あったま固いんだからぁー。


「はは。けど、順位は中盤だし、良くなーい?」


ちゃんと結果出してんだから。5位なんだから良いではないかぁ〜。


ドベなら真面目にやれってなるかもだけどさ。


「一位はじゃないのは不服だけど。ま、お昼ご飯で許してあげる〜。」


よし。月にぃのご機嫌取り、成功!不満げな顔を作って不承不承に許すみたいに言ってるけど、嬉しそうだ。


月にぃ、あの魔物の肉、大好きだからね。よし、頑張って調理しよー!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ