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ながされて異世界

「○月△日、イチローが死んだ。しかし、死体はなかった。たぶん、蒸発した」

(ある傭兵隊長の日記より)

さて、まずは状況を説明しようか。


僕の名前は北郷一郎(ほんごういちろう)。生まれは日本は薩州鹿児島。歳は二十二。職業は傭兵。

僕は物好きというより、変態だったのかもしれない。

日本では十八の時、陸自に入隊し、一年過ぎた頃、防大卒のエリート様の態度が気に食わず、張り倒して不名誉除隊。

その後、その話を聞いて、僕を気に入ったという親戚の島津光久(しまづみつひさ)翁の紹介で、スイスを拠点とする傭兵団に入団。

アルジェリアの武装組織との初実戦を皮切りに、各地を転々として戦った。


そして事件は起きた。


僕は中東の「ビンラディンの愉快な息子たち」との戦闘に従事していた。

明けても暮れても、懲りずにやって来る気狂いどもを、ちぎっては投げちぎっては投げする毎日。砲撃があったら、塹壕に引っ込む毎日。自爆しようとするクソったれを蜂の巣にする毎日。

いつ死んでもおかしくない毎日をおっかなびっくり過ごしていた。

そりゃ仕方ない。ついさっきまで親バカ晒してた古参のオッサンが目の前でミンチになったり、同期でダチのトミーは、ガキの自爆をモロに食らって、スパムになって祖国に帰った。そんな毎日を悠々と過ごせるようなキチガイは、FPSゲームの主人公か元からイってるヤツだけだ。

こんな恐ろしい想いして、こんなトチ狂いそうな想いして、僕は一体、一体何のために戦ってるんだろう?

金のため?

違う

家族のため?

違う

自分のため?

違う

答えは風の中にもありゃしない。

わからないのに、毎日毎日毎日戦ってる僕は、物好きを通り越して変態なのかもしれない。

今死んだ方が、この先楽なんだろな……。色々と、考えずに済むワケだし。


次の瞬間、僕の身体は木っ端微塵に消し飛んだ。


答えはおそらく、敵の砲弾が直撃したか、IEDを踏んづけたかだろう。ともかく僕は消し飛んだ。



しかし死んではいなかった。


何が起こったかサッパリわからなかったが、とりあえず体が横たわってる感覚がしたので、恐る恐る眼を開けてみた。


にわかには信じがたい光景だった。


僕は病室にいた。見るからに、中東の病院ではない。こんな綺麗な施設、残ってるハズがない。

というよりか、まずこの世のものではなさそうだった。


「あ、お目覚めですか?」


そう声を掛けてきた生き物が、明らかこの世のものではなかったからだ。

その生き物の姿は、紙芝居や絵本で見た鬼のようだった。全体的にゴツゴツした岩のような顔つきで、太く濃い眉毛の下から金壺眼が覗き、鼻は隆起した台地のように大きく、明太子のように太く大きな下唇から、石のような二本の牙が姿を見せていた。しかし、角はなかった。

当然僕はびっくり仰天し、どこから出しているのかもわからないような変な声を発し、その生き物から逃れようとする素振りを見せた。しかし、驚きのあまりのせいか、体が思うように動かない。


「あぁ!落ち着いて、落ち着いて下さい。私は医者、医者です」


話している言語は英語のようだった、というより、英語だった。どうやら得体の知れないバケモン、というワケではなさそうだ。そう判断した僕は、落ち着くことにした。


「申し訳ありません。自己紹介がまだでしたね。私は坂本商会召喚物保護課医務部主任医師のユーゴ・ナポレオンという者で、種族はオークです。リューマ召喚民保護法第3条に則り、貴方を保護しました」


坂本商会?召喚物?種族?オーク?リューマ召喚民保護法?

いまいちワケがわからなかったが、とりあえず、食われる心配はしなくて良さそうだった。

どうも、ウザン工廠です。

この度、異世界転移ものに初挑戦です。

やりたい放題暴走し放題でやっていきます。

できれば、主人公を竿役にしたいです。

そ、そ、そ、それででで、エ、エ、エルフののの、ふ、ふ、双子、メガネの、きょ、きょ、巨乳の、それに責められるの。すなわち一郎君総受け


どうぞ、よろしく

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