戦いになると急にガチになるタイプなのです。
音がなった方へ向かった俺たちはとんでもないものを目にする。
「なんっだこれ...!」
こいつはやばい、俺たちの10倍はあろう大きさの獣人が暴れまわっていた。
「これは、黒魔法の召喚だわ!誰かこれを召喚した魔法使いがいるはずっ!」
「エリーアル!こいつは俺たちに任せてお前はそいつを追え!俺たちも後から追う!」
エリーアルは小さく頷き、目を閉じ、髪の中からふさっとした耳をだした。
「今まで黙っててごめんね。実は私ハーフエルフなの。戦いの時は耳を出していた方が力が出せるから」
悲しそうに言うエリーアルにたいして俺は言う。
「別にお前が人だろうが、ハーフエルフだろうが俺は気にしねぇ!お前はお前だ!いけ!エリーアル!」
エリーアルは全速力で飛んでいった。
「さて、どうしたことか、おいピア!こいつ、俺とお前で倒せるか?」
「正直いって余裕だね。ハヤト、君は気付いていないかもしれないけれど君は魔法が使えない代わりに、魔力を通すゲートも存在しないため魔力のある攻撃を受けることはないんだ。あの怪物は繰り出す攻撃の物理攻撃さえ避ければきみは、無敵ってことだよ。そして僕は四大精霊の1つさ、あんな敵余裕だね」
予想外の言葉に笑みがこぼれる。
「あの時魔法を受けて無事だったのもそういうことだったのか!よーし、やってやろうぜピア!さっさと倒してエリーアルの援護に行くぞ!」
「ハヤト!僕は後ろから援護する!君は近接戦でダメージを与えて!」
「りょーかいっ!」
背中にかけたノコギリを手に持ち、一気に距離をつめる。慌てて対応する怪物の攻撃を軽く回避し、後ろから3回切る。
その直後、ピアが炎魔法で援護をかけ、怪物はバランスを崩す、俺は杭を2本取りだし、空中から怪物の両目に突き刺す。
とどめにピアが焼却し、勝負はついた。
「急ぐぞ!エリーアルのもとへ!」
ドォオン!!!
村の方から爆音が鳴り響く。
大変だ村が!!
「エリーアルならきっと大丈夫だ!今は村の人々を助けることを先決しよう!」
「わかったよハヤト!村へ急ごう!」
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