日常は急に壊れてしまうものなのです。
眩しい朝日に照らされ目覚めると、目の前にウキウキした様子のエリーアルが立っていた。
こうして見るとやはりとても美人だ。
「おはよっ!ハヤト!」
「...おはよう。こんな朝っぱらからどうしたんだ?」
「今日はね、村に連れていってあげようと思うの!ハヤトもくるでしょ?」
「村?村なんてあるのか?」
「うん、エリーガス領は広いから、村や山も全部うちの領地だよ!」
改めてこいつの家はめちゃくちゃすごいと思う。
エリーアルと共にこの家で過ごしていて思ったことがある。
エリーアルはとても素直で、お茶らけてて、優しくて、面倒見がよくて...ってそんなことはどうでもいい!村へ行く準備をしなければ。
「ハヤト~?まだー?」
「すまんすまん!今行く!」
準備を済ませ部屋をでた俺は目を疑った。
今まで正装のエリーアルしか見たことがなかったので、私服のエリーアルにドキッとしてしまった。
「あれー?ハヤトー?今ドキッとしたでしょー」
ピアに核心をつかれ赤くなる。
心なしかエリーアルも赤くなってた気がした。
村へ行く途中この世界の雄大さを俺は改めて感じた。
現実世界ではなかったような美しい景色がどこまでも広がっていたのだ。
頂上が見えない木々。美しい色の鳥。光る花。
この世界では全て当たり前に存在している。
村へつき俺とエリーアルは村の人々の様子をみて回った。
「おねぇちゃん、おねぇちゃん!この人彼氏?」
子供たちにからかわれ赤くなりながら
「ちがうからっ!」
「ちげぇよっ!」
と否定をして、息ピッタリだね、と言われまた照れる。
悪くない。そう思い始めていた。この世界での生活に好感を抱いていた。
その時
ドドーン!!!
森の方から大きな衝撃があった、村には悲鳴が、広がっている!
「ハヤト!行きましょう!」
「おう!」
くそ!こんなときに!!
一体何が起きたんだ!!!
読んで頂きありがとうございました。次話もよろしくお願いいたします!