大好きな君
〈次の日〉
「鬼舞〜帰ろっ!」
「えぇ、ちょっと待って」
「折角だし昨日の話するよ」
「分かったわ」
―――✽✽✽―――
「へぇ…」
「弟さんも一週間ぐらいいるって言ってたし妹と仲良くしてほしいな〜」
「あんた嫌われてんのに?」
「なんでだろう…僕も好きなの…バレたのかな…」
「そんな筈は無いわよ多分一緒に居たからじゃないかしら」
「でも…最近一緒に居ないから…」
「それで?あんた寝れてんの?」
「んーん…最近あの夢が酷くなってきてるんだ…」
「困ったわね…いいわ、私の家に来なさいよお守りあげるから」
「うん…あれ?修斗…さん…?」
「また弟と居るのね…ほんっと!あんな奴諦めなさいよ!」
「き、聞こえちゃうから…!」
「ほら、こっちよ」
「あ、うん」
「ほら、ここを潜れば家につくから」
「…昨日までここあった…?」
「…知らなくていい事も沢山あるのよ」
「…うん…」
なんだか怖いし気にしないでおこう…
「ほら、付いたわよ」
「お邪魔します」
「はい、どうぞ」
「鬼舞、僕少しだけ寝てもいい…?疲れちゃって…」
「今からそうさせようとしてたしいいわよほらこれ握って」
「う…ん…」
「いい夢を…」
短時間だったけど凄く久し振りによく寝れた
「鬼舞は凄いや〜!」
「こんな事当たり前でしょうほら首から下げなさいよ」
「ありがとう!…わっ!こんな時間!?僕帰るね!」
「あら?私、電話したからポンコツが迎えに来ると思うわよ」
ーピンポーン…
「あら、早かったわね?」
「避諱さんだ…怒ってないといいけど…」
「怒ってないと思うわよw私が説明してあげたんだから」
「そう…なら、いいけど」
「おいっ!早く開けろクソオカマ!!!」
「…なんですって!?」
「わー!喧嘩はダメだよ!?」
ーガチャ
「ほんとに居たんだな糞餓鬼」
「…怒ってるじゃん…」
「あら、ほんと…よっぽど怒られたのね…」
「こ、怖い…(ギュッ)」
…あれ?
「そんなに怒らなくていいじゃない」
「糞餓鬼のせいでクソオカマに借り作る事になったじゃねぇか!」
「何よ!でも借り作るのもいいわねぇ…(ニヤッ)」
「こうなる事分かってたから嫌だったんだよ!糞餓鬼!余計な事しやがって!」
「風琴虐めたらただじゃおかないから!」
「虐めるかよ!虐めたら若頭に消されるわ!」
「あら、私が引き取ってじわじわ傷めつけてあげましょうか」
「おまえに何かされるぐらいなら若頭にされた方がマシだ!」
「何よ!そんなに嫌なら逆にしてあげるわよ!感謝しなさい!」
「なんで感謝しねぇといけねぇんだよ!嫌だわ!」
「避諱さん電話鳴ってるよ?」
「あ?…げっ若頭…!」
「自業自得よ馬鹿ねぇ」
「あれ?でも、なんで電話掛かって…?」
「それだけ心配なんでしょう」
「あ…そっか…家族だもんね…」
「私はそれだけとは思えないけどね(ボソッ)」
「…ん?」
「何も無いわよ今のうちに荷物持って行きなさい」
「はーい」
「って糞餓鬼はどこにやった…」
「やぁねぇ…後ろに居るじゃない」
「んっ?」
「お前チビだよな」
「可愛いじゃない!風琴の悪口は許さないわよ!」
「…チッ…帰んぞ!」
「…はぁい(クスクス)」
「笑ってんじゃねぇ!」
「ぴゃっ…!」
―――✽✽✽―――
「ただいま〜」
「お帰りお兄ちゃん!」
「ただいまぁ〜(フニャ)」
「遅いから心配したじゃない!何してたの!」
「ごめんね?挧鑼…」
「許すっ!」
「ありがとっ!」
「許しちゃダメだろ…」
「お帰り風琴」
「ただいま義兄ちゃん」
「遅いから心配したぞ?」
「ごめんなさい…鬼舞の所に行ってて…」
「そうか…なら、良かった」
瑠珠君の視線が痛い…
「お兄ちゃん!あっちに行こう!」
「分かった…引っ張るな」
行っちゃうんだ…
「…(ギュッ)」
「お兄ちゃん?苦しい…」
「えっ?あぁ、ごめんね?挧鑼」
「別にいいよ!私の部屋で勉強教えて!」
「あぁ、いいよ行こう」
手を繋いで歩く
「今日ね?可愛い猫ちゃん見つけちゃった〜!」
「ほんと?僕も見たかったな〜!」
「白くて目が青で大きかった〜!」
「へぇ〜大人なのかな?でも目が青は珍しいね〜?」
「ほんと!私ナデナデした!」
「えっ?ちゃんと手、洗った!?」
「あ、その子は野良じゃないの!ちゃんとお姉さんとお散歩に来てたの〜!」
「へぇ〜猫のお散歩か〜可愛かった?」
「うん!でもね?そのお姉ちゃん大人かと思ったらまだ高校生なんだって!」
「へぇ、そんなに大人みたいな人だったの?」
「うん!最初怖い人かなー?って思ってたんだけどね?ニコって笑ってくれたの!」
「へぇ〜!良かったね!やっぱ人は見かけじゃないね!」
「うん!」
「お前ら地味に酷くねぇか」
「あ、避諱さん盗み聞き?」
「ちげぇよ!晩飯担当お前だろうが!」
「あー…忘れてた…ごめん挧鑼…」
「…ううん!大丈夫!」
「…俺が見てやる!」
「えっ?怖いからヤダ」
「おい、ちび二号黙れ。」
「こら、挧鑼案外教えるの上手いんだよ?」
「おい…案外ってなんだ…」
「一応褒めた方がいいかなって」
「喧嘩売ってんのか?」
「売ってないです。」
「おら、ちび二号!来い!」
すると妹に手を出し肩車をしてくれた
「わっ!たかーい!」
「糞餓鬼よりたけぇだろ」
「うん!(キラキラ)」
酷いな…
「お前は飯を作れ」
「うん、お願いします」
「あ、いた…風琴行きましょうか」
「あ、臺さん!すぐ行く!」
「今日は遅かったね?どうしたの?」
「最近寝れてないからお守り作ってもらいに鬼舞の家に行ってたんだ〜そこで寝ちゃって…」
「そっか〜…今日は鬼舞が電話してくれたけど今度からはちゃんと連絡頂戴ね?」
「うん!臺さんにはちゃんと!」
「俺だけじゃなくて若頭にもねw」
「でも…久し振りの家族の方がお見えになってるのにいいのかなぁ…」
「風琴だって家族なんだしいいと思うよ?」
「家族…」
「風琴は、まだ早かったかな?」
「…ううん嬉しいよ…」
「俺らは裏切らないそうゆうのは若頭が絶対に許さないからね」
「…うん…」
「心配しなくても俺らが守るから(ナデナデ)」
「…ねぇ臺さん…」
「ん?」
「今だけ…甘えて…いい…?」
「いいよ風琴は甘える事を知らないから教えてあげる」
「…ありがとう…(ギュッ)」
「これで寝る時背中を優しく叩いてもらうと気持ちいいって聞いたんだ」
「え?臺さん家族は?」
「僕の家族はねここの敵なんだ」
「…やっぱり辛い…?」
「ううん僕が望んでやった事だからね」
「そう…なんだ…」
「…シッ…静かに…」
「…(コクッ)」
「何…やってんだ」
「義兄ちゃん?」
「嫌な事を思い出したようで小さい頃の勉強を今活かしている所です」
「…そうか、風琴こっちにおいで」
昔ならすぐに行ってた…でも瑠珠さんの視線が痛いから行けない…
行っちゃいけない…
「風琴…!?すみません若頭…!今は失礼します!」
臺さんが僕を抱えて歩くのが伝わる
「風琴…どうして泣いてるか…教えてくれる…?」
「え?」
僕も今気づいた
どうして?
何故?
分からない
いや…
分かりたくない…
「僕…は…あの…子…に…敵わ…な…い」
暫く臺さんの胸の中で泣いてしまった




