榊直司
甲野は、じっと、榊直司を見た。
先程直司は、大悟に試合を申し込んだ。しかし、普通の試合ではない。
榊直司は、16点をとられてる状態から、21点1セットをやるといったのだ。
馬鹿だ。
「普通のバドミントン選手は21点1セットのラリー中に上手くても三点ほどはみするわ。それは攻める上で仕方ないこと。16点のビバインドじゃ、ろくに攻めに出れない。ミスれない。中々の実力者の大悟が、相手じゃ厳しすぎるわ。」月岡は、爪を噛み言う。
「そうかぁ?俺は、あいつが、勝つ気がするぜ。」と大地
……確かに。あいつは、冗談や、意地を張ったりするタイプじゃなさそうだし、無理なことは、言わないやつだと思う。決して仲良い方ではないけど、そんな雰囲気の男だ。
甲野は、思った。
「んじゃあ、俺が勝てば、正式に僕ちゃんが月岡と付き合うってことで」
「くっ……。」
「構わないさ。俺は、ただお前の実力と、そこにいる男にフットワークを教えてやりたいだけだからな。」と榊は、言った。
「………随分なめられてんだな。俺。」と大悟
大悟は、コートに入ると落ちてるシャトルをラケットで拾う。
「じゃあ、始めるか」
「おーけー。」
試合が始まる。
矢乃木青は、勘の鋭い女だ。
恐らく、榊は、勝つだろう。そして、その勝利は、此れから、私達青春学園バドミントン部の、歴史を、変えることになると感じた。
ーーーーーー
ファーストゲームラブオールプレー
そのコールと共に浅見大悟は、サーブをした。
フワッと進んだシャトルは、高く舞い上がり、コートの奥にとんだ。
それを、榊は、体の間接を柔らかく動かし、無駄のないフォームで、スマッシュを打った。
パン!
シャトルを叩く高い音が鳴ったと同時に、シャトルは、浅見大悟のコートに突き刺さり、転がった。
「!!!」浅見大悟は、声がでなかった。
舐めてたわけではないが、16点のビバインドからのせいか、バックの体制をとっといなかった。
いやだからといって、゛全く反応出来なかった゛というのは、可笑しい。可笑しい。
何てスピードだ。コートのなかで見ると余計速く感じるかもしれない。
1-16
パン!今度は榊がサーブをした。
鋭くとんだサーブは、サーブプッシュをさせることはなく、大悟に打ち上げさせた。
榊は、速いフットワークで、追い付くと、カットを打った。
サッと、音を鳴らしクロス側にとんだ鋭利なカット
それを、大悟は、ヘアピンで手前に返す。
しかし、手前に返したときには、もう、榊直司は、それを叩く構えを取って、大悟の前で立っていた。
「はっ!?」
パン!
2-16
またもや、シャトルが転がる。
「フットワークは、速く動くと言うよりは、少ない歩数で、短縮させるといった物だ。速く動かすのも大事だが、お前は基本がダメだ。」榊は、甲野に言った。
「……軽いフットワークだな。」と甲野
「じっと見てろ。」
パン!
パン!
パン!
榊は、大悟を動かし、そして。大悟の球を的確にコートに返してる。
「フットワークにおいて大事なこと、売った直後、打つまでの歩方、売ってるときの調節そして、それを、補佐するのは、相手が次に何処を打ってくるのか予測する能力。そして、スピード。安定性。瞬発力。それらすべてを上まっている榊直司が、大悟に負けることはないわ。」月岡都は、言った。
ゴクリと、甲野は、唾を飲む。そして、意識を榊の、足と腰、上半身、全身へと意識を向けて観察した。
「すげぇ」甲野は呟く。
17-16
「逆転したな?」と榊は、言った。
大悟は、榊を、にらんだ。
しかし、大悟には作戦があった。それは、今までのラリーが、榊は、スマッシュをあまり打たないラリーだからだ。
榊は、甲野にフットワークを見せてあげたいからか、決まってしまうスマッシュを封じていた。
そして、その条件下故か、大悟は、わざと、高めにあげて、ドロップと、カットに備えた。そして、完璧にヘアピンで返すつもりだった。
五点とれば勝ちなのだ、どんなてを使ってもいい。
大悟は、高くうちあけだ。
パン!スマッシュが打たれた。
「な、なに。」
「バックで構えてないやつに、スマッシュを打たな馬鹿などいない」
パン!
21-16
榊直司は、圧勝した。そして、甲野は、榊直司のフットワークを、頭のなかで思いだしていた、




