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異世界で奴隷生活始めました  作者: 海峡 流
第一章 神々との牢屋生活
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六話 襲撃

チョイグロです


(よし、じゃあ闇魔法をちゃっちゃと使えるようにするわよ!ベルフェゴール!)


《ふわぁ…何?こんな夜中に呼び出して…》


(カナタが盗賊共を皆殺しにするのよ。これでカナタは復讐が果たせてニュクスからスキルももらえて一石二鳥というわけよ。)


《そう…で、こいつは納得してるの?》


頭の中は不思議と澄んでいた。

元の世界でも殺人という行為を忌避していなかったしな。元の世界では機会がなかっただけ。

そんなもんだと思う。


「ああ、ご心配どうも。俺がこの世界で十分に力を振るうのには必要なことなんだろ?盗賊達には悪いが俺の糧となってもらう。」


ああ、スラスラと言葉が出る。

俺もこのロールプレイを楽しんでいるということなのだろうか?


《…そう。それじゃあとびっきり殺傷能力が高い闇魔法を教えてあげるわ。トドメを刺して回らなくてもいいようにね…フフフ…》


そうして修行が始まった。


********


《教える魔法は一つだけよ。と言っても十数人程度ならすぐに血祭りにあげられるわ。名前は【ジャベリン】って言って影でつくられた槍を半径2mぐらいの範囲で自由に生やすことができるわ。相手の足元にバババっと生やして串刺しってのがオススメよ。じゃあ習得方法をせつ…め…い…》カクンっ


講師はベルフェゴール先生である。

場所は俺にとって因縁のある盗賊に囲まれた所だ。

円形に広場ができていてちょうどいい練習場の体を成している。


《ぐぅー……はっ!どこまで話したっけ?あー習得方法ね。まぁ呪文を一度唱えたら後は発動させるという意識を持って魔法名を言えば発動できるわ。じゃあ後に続けなさい。【漆黒の槍よ。我が矛となりて我に仇なす敵を屠りたまえ。ジャベリン】》


「【漆黒の槍よ。我が矛となりて我に仇なす敵を屠りたまえ。ジャベリン】」


すごく…厨二です…

恥ずかしくないぜ?この世界では厨二は正義(?)なのだ!


《今のでさっき、というかだいぶ前にあなたの左腕に入れた魔術紋に【ジャベリン】が登録されたわ。それで詠唱省略ができるのです。じゃあそこの木の根元からその木を串刺しにするイメージで使って見て?》


おk、ということは三本ないし四本ぐらいで大丈夫かな?


 「【ジャベリン】!」


すると木の周りの地面に影が生まれた。そしてそこから禍々しい槍のようなものが勢いよく飛び出していく。それはそこそこには硬いであろう立派な樹木を突き抜け、静止した。


あれ?強くね?


《後は自分の武器として使うこともできるわ。手に握っているか、地面からゆっくり、真っ直ぐ生えてくる槍を想像して?そんでもって詠唱ね…》


「【ジャベリン】」


おお!ちゃんと手に収まったぞ!直接握っているようなイメージをしたがうまく行ったようだ。


《できたね。じゃあ帰る…といいたいことだけどあなたの仕事を見ていくわ…気になるし…カルマもさがるぅぅぅぅ…》


 あとで聞くとゴール(ベルフェゴールのことね)のカルマは【怠惰】に集中しているらしいのでまじめに何かをやるとカルマ、悪魔の力のもと、が減ってしまうらしい。難儀なことだ。


********


 ということで盗賊どものアジトになっている洞窟の目の前まで来た。

 見張りは二人だが、酒らしきものを飲みながら話し込んでいるため、こちらには気づいていないようだ。といってもちゃんと隠れているはずなので向こうがきちんと見張りをしていても気づかないはずである。ジャージ黒だし。


 (まぁそのうち気配を消す魔法とかも使えるようになるはずよ。後でベルフェゴールにおしえてもらってねー。)


 とベルが話しかけてくる。今の状況とはあまり関係ないんだが…

 まぁともかく襲撃準備は整った。といってもジャベリンを右手に装備しただけだが…


 (んじゃいっちょいってみようか!)


 というベルの声と同時に


 「【ジャベリン】!!」


 見張りの男たちは断末魔も上げることができずに串刺しとなった。

 見張りたちが持っていた酒瓶がそこらに転がり、中の酒がこぼれていった。

 不思議と嫌悪感はない。ただ、


 「あぁ、こんなものなのか。」


 と呟いて、不気味な串刺しオブジェクトを横目に、盗賊のアジトへと侵入した。


*******


 中に入ると、何とも言えないような匂いがしてきた。

 女のあえぎ声も聞こえてくるので、大方お楽しみ中というところとなんだろう。


 (ちなみにー、女の子を助けてあげたほうがニュクス様に好印象だよー。)


 《さっきの串刺しいいかんじだねぇ…百点あげちゃう…》


 なんて声が頭の中に響いてくる。

 なんだが夢の中みたいだ。

 ただひんやりとしたジャベリンの感触だけが、僕に現実を伝えてくる。


 少し歩いていると、両脇に牢屋が並んでいる通路に出た。

 ちょっとマイホーム(奴隷商のとこ)に似ている。

 なんてことを考えながら歩いていると、一番奥の牢屋から女のあえぎ声が聞こえてくることに気付いた。

 何人いるかなーなんて思って覗き込むと、三人ぐらいの男が一人の女を囲っていた。

 あぁ、胸がむかむかする…

 

 「【ジャベリン】」


 女の足元をぐるりと漆黒の円が囲み、その円から無数の棘が突き出してきた。

 その黒い棘に身を貫かれ、男どもは肉の塊になり果てた。


 女はというとあまりの急展開に頭がついていっていないようで、

 

 「あ…うぁ…」


 とか呟きながら男たちの血でつくられた血だまりに身を突っ伏している。

 助けろって言ってたよな…アフターケアもか…?なんて思いつつ


 「大丈夫か?」


 と声をかけると


 「いやぁぁ!それ以上近づいてこないで!何でもするから、何でもするからぁ…」


 と言いながら後ずさり、泣き崩れてしまった。

 あちゃー、刺激が強すぎたかなーなんて思いつつ、牢屋の隅っこに転がってた布を女に投げて寄こした。


 女はこちらを睨んできていたが、その視線を受け流すと俺は牢屋を出て、通路の行き止まりにあったドアを開け、さらに歩を進めた…







投稿が遅くなってしまいました…

こんな感じで不定期なことが多いですが生温かい(ry

次話でリーダー倒せるといいな…

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