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異世界で奴隷生活始めました  作者: 海峡 流
第二章 異世界生活始動
11/20

十一話 噂と鎧とギルド

 スキルの説明です。

 読み飛ばしてもらっても構いませんが読んでおくことをおススメします。


 「辻占彼方のステータス」


【闇魔法の心得】闇魔法の習得速度、威力が高くなる。魔法の仕組みを熟知すれば魔法を改造することも可能。怠惰の悪魔ベルフェゴールより授かる。


 【従者召喚】自分に見合った者を従者として召喚、契約をする。怠惰の悪魔ベルフェゴールより授かる。


 【早期大成】保持者の成長速度を上げる。パッシブ。運命の女神ヴェダンディより授かる。


 【スクルドの眼】保持者は危険察知能力を得る。ここで言う危険とは保持者の命の危険であり、その他には反応しない。また、主人公の成長を促すため死ぬギリギリで勝てる相手までは積極的に誘導する。運命の女神ヴェダンディより授かる。


 【サイコパス】殺人、殺害に対してストレスを負わなくなる。また、自分が危険に追い込まれれば追い込まれるほど冷静になる。夜の女王ニュクスより授かる。


 【死神へ至る道】現在の階級《死神見習い》昇級まであと三十:死神になっていくためのスキル。刈った魂の数によって階級が上がっていく。夜の女王ニュクスより授かる。


 【夜の友】夜になると保持者の身体能力、潜在能力を大幅に引き上げる。また、昼間でも局所的に《夜》を作り出すことが可能。夜の女王ニュクスより授かる。


 「アイゼス・シーリアのスキル」


 【聖剣士】敵を前線で受け止める。また、殲滅力も高い。防御力、攻撃力、体力が強化される。戦神アレスより授かる。


 【シックスセンス】直感を鋭くする。戦闘でも有効。運命の女神ヴェダンディより授かる。


 アイゼスのステータス等は次話の人物紹介で書きます。

 うう…

 結局眠れなかった… 


 明りはもったいないからといってアイゼスが消し、真っ暗の状態で話をしていたのだが…


 「それで…ですね…そのスキ…ル……」

 

 と、うとうとする度に


 「起きろ!ちゃんと説明するんだ!」


 とアイゼスにつねられたり、部屋に置かれてあった水をぶっかけられたりと散々だった。

 この性格が原因なんだろうな…追い出されたのって…


 「ここまでする必要があるんですか?」


 とアイゼスに聞くと


 「あぁ!お前は眠れても私はわくわくしてて眠れそうにないからな!奴隷ならば主人に付き合うのが当り前だろう?」


 と笑顔で言われた。理不尽だ… 

 いつか…いつかこの借りは返す!


**********

 とまぁそんなことがあって俺は異様に眩しい朝日に目を細めながらアイゼスの後ろを歩いていた。

 ちなみに昨日


 「お前の目は目立ちすぎるからこれをつけておけ」


 と言って黒い眼帯を渡された。

 シンプルなデザインだがつけ心地もよく、案外高そうな代物だった。それだけに…


 「…何でこんなものを持っていたんですか?」


 と聞くと


 「…兄の趣味だ」


 とぼそっと言われた。

 …まぁ、わかるぜ?眼帯ってかっこいいよな…

 ぜひお兄様に一度お会いしたいものだ。


 まぁというわけで左眼には眼帯、同じく左手には包帯を巻いてカモフラージュとした。

 すがすがしいほどの中二病ルックスだが…異世界ではさほど珍しいことではないようだ。

 なんてことを考えていると、


 「まずはお前の防具を買いに行くぞ。」


 とアイゼスが言った。

 というわけで只今武具屋に移動中だ。

 

 歩いていて一つ気になったのはうちのアイゼスさんを見るとびくっとして目をそらす人たちだ。

 

 「アイゼスさん、あの人たちに何かしたんですか…?」


 と聞いてみると


 「ははは…まぁ冒険者ギルドに行った後に話してやるさ」


 と言った。

 多分パーティメンバーを組める人がいなくなった原因の事件を知っている人たちだろう。あるいは聞いたか、被害者か…

 うちのご主人様は何をやったんだか…


*********

 「いらっしゃいませ!」


 と、かわいらしい猫耳美少女が挨拶をしてくる。


 猫耳ですよ、猫耳…

 異世界最高!


 「こいつの防具を見繕ってくれ。」


 と、アイゼスが店員にいった。


 「あれ?あなたって今冒険者ギルドで話題の【鮮血姫】じゃあありませんか!?」


 「…まぁ不本意ながらそう呼ばれているのは事実だ。」


 「…すごいですね…登録初日から二つ名が付いている人なんて片手で数えるほどしかありませんよ?」


 だからうちのご主人様はなにをやったんだ!


 しっかしそんな話をしながらも奥の方からなにやら防具らしきものを持ってきた店員さん。

 プロやでぇ…


 「それでは商品の説明をさせてもらいます。【鮮血姫】の従者さんのようですのでそれなりにいいものを持ってきましたよ!」


 アイゼスの眉がぴくっと上がった。

 店員さんわざと言ってんのかな…


 「見たところあまり鍛えてはいなさそうなので軽く、頑丈んなものを選んできました。まずはこれが…」


 と机に置いた五つの鎧の説明を始める。


 そのなかで最も気になったのは…


 「それでは最後の鎧の説明をさせていただきます。名は【鬼蜘蛛】と言ってこれらの鎧の中で最も軽いです。その分防御力は少し劣りますが…素材は主に【アリアドネ】という蜘蛛のモンスターのものです。そのモンスターの特性上【毒耐性】がついております。初心者が一番手こずるのは毒や麻痺毒を持ったモンスターだといいますからちょうどいいかと思いますよ?」


 と説明があった【鬼蜘蛛】である。

 鎧といっても胸や手など重要なところを覆うだけのライトアーマーだ。

 ちなみに色は黒である。

 

 アイゼスの考えるフォーメーションはアイゼスが敵を近接で抑え込み、それを俺が遊撃していくスタイルのようなのでちょうどいいんじゃないだろうか?


 どうやらアイゼスもそれが一番気にいったようで、


 「値段はどのぐらいだ?」


 と聞いていた。


 「普通は二十金貨のところを【鮮血姫】とその従者への期待、ということで十八枚でいかがでしょうか?」


 ということは俺のお値段とほぼ同じと…

 鎧のくせに生意気だ!


 「わかった。カナタもこれでいいだろうか?」


 「あっ!はい!いいですよ」


 といって金貨十八枚を店員に渡した。


 冒険者ギルドでなめられるのは癪だから…といって【鬼蜘蛛】はその場で着させられた。


 「うん、なかなか似合ってるんじゃあないだろうか?」


 「よくお似合いですよ!」


 と言われた。

 どんどん恰好が黒づくめになっていくな…


*********

 そんなこんなで俺たちは次に冒険者ギルドへと向かった。


 ちなみに何の音沙汰もないアモンだが、今は引っ込んでもらっている。なんでも影の中に身をひそませているんだとか…

 外見はあれでも多彩な奴だ。


 そして冒険者ギルドの中へアイゼスが堂々と入っていく。 

 俺もその後へ続いたのだが…


 ぴたっと、がやがやと聞こえていた喧騒が止まった。

 空気が重い…


 アイゼスははぁ、とため息をつくと奥の方にある受付らしいところへと歩いて行く。

 群がっていた人がそそくさと道を開ける。

 そのせいで存外受付に早く着いてしまった。


 「よ、ようこそ冒険者ギルドへ!」


 ちらっ

 ちっ!受付嬢はただの普人族のようだ。


 「こいつに簡単でいいから冒険者ギルドの説明を。後登録もやってくれくれないか?」


 「かしこまりました。それではこちらにどうぞ」


 と落ち着きを取り戻した受付嬢に連れられて奥の部屋へと入れられた。

 アイゼスと一緒にである。

 さすがのご主人様にもあの空気はきつかったのだろう。

 受付嬢は少し怪訝な顔をしたがすぐに事情を察したようで納得した表情になった。


 「それでは登録の方から先にやらせていただきます。こちらのカードに自分の血をつけてください。」


 といって針のついた板と何かの皮か何かでできていると思われるカードを差し出された。

 うわぁ…こういうのって苦手なんだよなぁ…


 「何をしているんだ?」


 といってぐさっとやられた。

 どうやら躊躇していたのを見抜かれたらしい。


 まぁアイゼスなりの気遣いなんだと思い込むことにしてギルドカードに血を垂らした。


 するとカードに


名前:辻占 彼方  

 年齢:17歳  

 種族:魔族  

 称号:「ハードラック」「漂着者」「神々の観察対象」


 という文字が浮かび上がってきた。


 「…それだけ人間の姿に似通っている魔族も珍しいですね…まぁ事情は詮索しませんが…」


 と俺よりもアイゼスをジト目で睨みながら受付嬢が言った。


 「まぁ、そうしてくれると助かる」


 「最後に、何かと契約していたりしますか?」


 「ああ、主は我輩と契約しているぞ」


 と、いつの間にか頭の上に現われていたアモンが言った。


 「…これって…アモン様ですよね?かの魔界の大公爵の」


 「いかにも。我輩こそが魔界の大公爵たるアモンだ」


 うわぁ…受付嬢が頭を抱えてぶつぶつ言いだした。

 ありえないだの、何で私のとこに来たのだという声がちらほら聞こえてくる。


 「…そろそろギルドの説明をしてもらってもいいかな?」


 とアイゼスが声をかけると


 「…はっ!はい!それではランクの説明だけを軽くさせていただきます」


 と言ってランクの説明をし始めた。

 要約すると

・ランクはF、E、D、C、B、A、S、SS、SSS、特Sの十段階に分かれている。

・自分のランクの依頼を十回、または一つ上のランクの依頼を五回こなせばランクが上がる。ただし、Aランクからは昇格試験制になる。

・パーティーを組む場合は最低ランクと最高ランクを足して割った依頼までしか受けることができない。


 とまぁこんな感じだ。


 「そういえばあなた達は当然パーティーを組むんですよね?」


 「そうだな。一応組んでおくか…」


 「今から手続きができますよ。と言ってもパーティー名、メンバー、リーダーを申告するだけですが。」


 といって何やら紙を取り出した。


 「うぅむ…私が決めてしまってもいいか?」


 とアイゼスが確認をとってくる。

 俺がそれに頷くと、


 「ではリーダーは私、メンバーは私とカナタ、パーティー名は【鮮血の死神】だ。」


 と言って自嘲気味に少し口を歪めた。


 受付嬢はそれに引きつった笑みで応えると、


 「で、ではギルドカードを…」


 そうして俺の異世界生活は長い準備をようやく終え、動き出したのだった…



 これでようやく説明パートが終わりです!大変お待たせしました!

 拾いきれていない展開があるかもですがどんどん話を進めようと思います。


 たくさんのお気に入り、評価、感想ありがとうございます!

 さすがにデイリー五位は予想外でした…笑


 あと感想ですが、自分は豆腐メンタルなので返信するのが遅れることが多いです。そこらへんはご容赦ください。

 皆さんのアドバイスはできるだけ取り込んでいきたいと思っています!

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