28話 猫耳って良いよね! それは譲れないぜ!!
「(最近サブタイトルがむかつきますね)」
「いえい☆」
「ああ、本人があれですからですね」
どぉぉぉぉぉぉ・・・
「お?意外と派手にやってるみたいだね〜♪」
少年——エアレズが鼻歌を歌いながらいすの上で足を振る。
「・・・侵入者は1人のようでございますね」
「んんー?最低でも3人は来ると思ったんだけどな〜?」
隣で控える長身の男と軽く言葉を交わしながらエアレズはある一点を見続ける。
それはぴくりとも動かずに瞼を下ろしてそこに寝かされている。
「それで?ツー。侵入者の動きは?」
「はい。今の所4番と死闘を続けているようです。少しずつ北へ向かっているかと。4番が押してます」
「ふぅん。んじゃ、当分フォーちゃんに任せるよ〜」
「はい」
ツー——2番は静かにその場から姿を消した。
「・・・ふふ♪意外と早くに動いてもらわないといけないかもね♪さぁ仕事の時間だよ?起きて?」
エアレズの声とともに寝かされていたそれがゆっくりと起き上がった。
「・・・」
それはそのままエアレズの前で跪き、上目遣いにエアレズを見上げる。
「ふふふ♪んじゃ、行こうか、レイ」
それ——レイは静かに頷いた。
「【彼奴に負けぬ剣を・・・火を纏いし剣】!」
ごわぁぁ!
「・・・っ覚悟!」
がきぃぃぃぃん
刀と炎の剣だ音を轟かせながら衝突する。
「っ・・・【炎増大】!」
ぼぼぅ!
敵さんは一瞬で俺との間をとって離れる。
身のこなしってやつ?それが猫並みだなあいつ。猫耳つければいいのにな〜。
「・・・何を、考えている」
「猫耳」
「っ/// ば、ばばば、馬鹿にする、なぁぁぁ!!」
「ちょ!?斬撃を撒き散らすな!危な——危ねぇぇぇ!?」
せめて俺の注意ぐらい聞いてくれよ!
ほとんどの斬撃、ぎりぎりだよ!?すれすれだよ!?かすかすだよ!?危ないよ!?
・・・て、今の内に逃げれんじゃね?
「うう、うわーーー!」
「撤退(正確には逃亡)!」
「・・・ふぅ」
なんかあっさりと逃げれた。
壁に手をついて息を整えながら鉄の道を彷徨う。
どこだろここ。え?迷子?はっはっはー!神候補である俺が!?そんなわけ・・・
『あるだろ』
「・・・いや~にしても、あいつ名前なんだったか」
確か同じクラスだったはず。んでもってああいう暗い奴は、あいつを含めて2人居たよな?
姉妹だとかどうとか。
姉妹そろって悪の組織の1員だったりして(笑)(合ってます) 武器も雰囲気も同じだし。
あ、思い出した。さっきの敵さんは姉のカナリーレ=ナイトレイだ。
・・・妹も居るのかな?
「(うわぁ。暇。てかエアレズさんど変態でしたか。すいません。変態ショタとか言っちゃって。これからはど変態ショタと呼ばせて頂きます)」
「・・・なんでだろうね〜。すっごく不愉快だ」




