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世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
今何時代?
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11話 はじまりはじまり〜。だろうねきっと。






人というのは先ず、見極める目というものを身につけるべきだと思うんです。

別に仙人みたいな千里眼とかを望んでいる訳ではないのですよ?ただ、自分の安全くらいは見極められる目は必要なんですよ。


ごしゃ


そうすれば無駄な戦いも無くなり、無駄な血を流すことも無くなるのです。


どが


まぁ、戦いが日常茶飯事なこの世界ではそんな考え、ただの異端でしょうから無理強いはしませんよ。


どっ


ですが戦いというのは悲しいものなんです!戦いは悲しみしか生まないのです!

その戦いによって無くなる命といのは大切な、世界にたった1つしかない物なんです!


どご


だから平和な世界を僕は望みます。戦いが無い、笑顔の溢れる世界!


めきゃ


非力で平和を望むただの一般人である僕のたった1つの願いです。

どうか神様!この哀れな僕を・・・子羊を暴力溢れるこの世界から御救い下さい!


どがしゃぁぁぁぁ!!


「ねぇレイ。茶番はもういいよ。終わったし」


「え・・・ああ、そうですか」


そう言ってちょっと子供には教育に悪そうな光景に目を向けます。

ぼっかぼかのばっきばきな男の人達。

い、一体だれがこんな事をっ!?

はい。僕ですけど。


「くすくす。戦いは悲しみしか生まない、ねぇ・・・。平和の溢れる、笑顔の溢れる世界・・・。

ふふ・・・嘘だらけだねレイ。合ってるものが1つもないよ?」


でしょうね。でも1つだけありますよ?


この世界から御救い下さい。


一応合ってますよね。

まぁ、助けてもらわなくとも勝手に助かりますが。世界、滅ぼして。


「・・・で?何なのこいつ等。急に襲ってきやがって」


レクの男の人達を見る目が見事に虫を見る目です。

ん?いや・・・ごみ、かな。兎に角冷たい目ってことです。


「さぁ・・・ですが誰のせいでこうなったかは明白ですね」


だってあのヘタレ王子が来てからですから。

変な奴らに見張られ出したのは。


「・・・ふふふ・・・さてクレイト様に何をしよっかなぁ~?」


()る気満々ですねレク。

被害に合うのはクレイト様だけでしょうから止める必要もありませんね。













「№50から№60。標的から返り討ちにあった様です」


淡々と結果を語る長身の男。

そしてその言葉を聞く数人の影と1つの威圧感のある存在。


「へぇ?結構やるんだね、ええと・・・レイ、ヴェア=ティナノール・・・だっけ?」


威圧感のあるよく分からない存在が無邪気に笑う。

周りの影もそれに合わせて揺れる。


「はい。今回の標的、レイヴェア=ティナノールと、その兄レクヴィオ=ティナノールですね」


「ふぅん兄妹なんだ。で?そいつ、いける(・・・)?」


「№5が行けばいけるでしょう」


さらりと答えられた答えに周りがざわつく。


「嘘ぉ・・・№5が行かないと無理って事?」


「・・・《神の愛し子》の名は伊達じゃないという訳か」


「いっその事、兄の方でいいんじゃないのか?」


王子でも無くレクヴィオでも無く、レイヴェアが狙われるわけ。

それは簡単だ。

彼らの狙いはクレイト。そいつをスムーズに捕らえる為の餌。つまり人質の為だ。

王子が溺愛し、王族にも認められた少女。人質としての最適な物件だ。


「んー・・・じゃ№5」


「・・・はい」


「レイヴェア=ティナノールの捕獲。 行け」


「・・・はっ」


そう言って1つの影がその場から姿を消す。

軽い調子の威圧感ある存在――面倒くさいので少年という事で――少年がまた無邪気に笑う。

己の勝利を確信しているからだ。

実際、レイヴェアは見事に捕獲されるわけだが・・・少年に勝利は無い。

理由は簡単だ。


人質としての価値しかないと思われた少女は、1人の神候補なのだから。










??「ふむふむ・・・そう、これが必然の戦いの幕開けだったのだ——」


??「何言ってるんですか。頭わいてます?」


??「・・・うん。なんか色々わいちゃったみたい。もう君の事は突っ込まないよ」


??「・・・そうですか。それでは遠慮なく。先ずは——


こちらの書類のこことこの問題の部分が少しばかり矛盾があるようでしたよ無能ですか無能通り越して単細胞の単ちゃんですかこんなしょうもないミスをその歳でしないでいただきたく、後ここからここまでの書類なんですが全て1番若い新人が溜め息吐きながら手直ししてました格好わるいですね、ぷぷ。あ、後はその気持ちの悪い目障りな髪型を——(約1時間の内容)」


??「・・・もう、許して下さい・・・」



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