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世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
今何時代?
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6話 大変ですねソラ君(笑)






勝利してもなおレイ様は不機嫌そうです。まぁ、何時もにこにこと令嬢らしく微笑んでおられますから大体の人は不機嫌だとは分からないでしょうね。


「・・・無駄に精神が削られた気分がします」


そうですか?むしろ私は加えられた気分ですが。


「レイ!大丈夫だ――・・・お久しぶりですメシスさん・・・」


おやレク様ではありませんか。この方は誰が見ても不機嫌そうな表情になりましたね。

一体誰のせいでしょうか。

ついでにネルメもあからさまに眉を顰めています。

そしてその後ろの――


「・・・どなたで?」


「え?あ、俺は・・・ソラ=スイム。いずれレイヴェアさんに婿に貰ってもらう男だ!」


「「死刑確定」」


お?ネルメと珍しく意見が一致しましたね。

ですが悪いのはこのソラとかいう男です。


なにやら「これぞレイヴェアさんとの間を隔てる壁の1つ」とかほざいておいでですが、残念ながら私達は壁程度では済みませんよ?


にしてもレイ様とレク様がありえないといった表情で見ているのは・・・ああ、私があの男に怒っている事があり得ないんですね。でしょうね。ネルメは当然、といった感じですけど。


「・・・れ、レク・・・僕、怖くなってきました」


「ご、ごめんレイ。それは僕にはどうしようも出来ない・・・」


酷いですね。まるで私が人と認識されてないみたいじゃないですか。

私だって人ですよ?何かに執着したり怒ったりくらいはします。勿論、大切な、守りたいものだって存在します。

元より、私はレイ様とレク様を主と据えた身。即ち、レイ様の悪害となるものを颯爽と始末して何が悪いんでしょうか?


「「・・・笑顔が・・・怖い・・・」」


レイ様とレク様にはこの想いは伝わらなさそうですね。改めて認識しました。

ですが、私もネルメも第1に考えているのはレイ様とレク様だという事は何時までも変わらないでしょう。

つまり、レイ様とレク様は主なんです。

自分の子供の様に思っている訳ではありませんよレイ様?












死刑宣言された。

む?最初は「越えなければならない壁!」とか張り切っていたのに何故こうなった?

言っておこう。あれは超えられない壁・・・いや、それ以上のものだった。

レイヴェアさんの笑顔が濃くなった理由が今になって分かったよ!

そういう事だったんですね!?

この・・・地獄(・・)は!


「おやおや・・・まだ動ける元気がありましたか」


「・・・あんな愚かな事を考えなければ・・・」


何処の悪役のセリフですか!?

しかも勝てる要素が何処にもねぇ!?


「まぁ貴方には、優しく、惨たらしく・・・」


「・・・死の狭間を彷徨わせて差し上げます」


せめて殺してくれぇぇぇぇぇ!!












「――って事があった・・・ガクブルガクブル」


「ふふ。御愁傷様ですソラ君♪」


レクヴィオ様があそこまで恐れていて、レイヴェアさんが嫌がっていた理由が分かりましたよ!

知りたかったけど、知りたくなかったよ!!









「ふぅ、すっきりしました」


「・・・同じく」


「「2人揃って頬を染めるの止めてくれませんか?」」



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