表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
今何時代?
73/145

5話 え?貴方がそれ言っちゃいますか?






「【凍てつく氷よ・・・白銀の世界へと誘え】!」


ユリシアさんが魔法を展開します。わぉ世界が真っ白に・・・植物が枯れて行く・・・何気に酷い人ですねユリシアさん。戸惑いも慈悲もない。なんて傲慢な人なんでしょう!


ぴきぴき・・・がしゅぅぅぅぅう!


氷が僕達を攻撃しようと襲い掛かってきます。勿論メシスさんは避けました。僕を敵に向かって投げましたけど。


望まぬ飛行中も地面から出てくる氷にはひやひやしました。体は既にひやひや通り越してますけど。


たたん たんっ


氷の上を見事に足場にしながら敵に向かいます。


〈す、凄いぞレイヴェアさん!まるで氷を誑かしている様です!〉


それ褒めてませんよね?もっと違う表現をお願いします。

氷の尖った部分を司会者に投げたのは余談です。勿論全力で。ついでに魔法を纏わせて。もう一度言いますが余談ですよ?


「【鎖】」


ジャラジャラジャー!


「なっ!?」


ち。ユリシアさんしか釣れませんでしたか。

まぁメシスさんがマクオンさんを引きつけた様ですけど。・・・惹き付けた?それでもいけそうですね。メシスさんの絶対的に似合っているあの美貌なら。ふむ。マクオンさんの未来が心配になってきました。


「ではユリシアさん。さっさと終わらせましょう」


そう言って鎖を増やしていきます。何のプレイでしょうか。確かに僕にはそういった趣味は少なからず存在しますが、世間的にはどうなんでしょう?


「く・・・【我を縛りし礎よ・・・砕け散れ】!」


ばきぃぃん!


おお、鎖が一刀両断されました。ついでに僕と繋がった鎖をユリシアさんが引きます。

意外と力持ちなんですねユリシアさん。僕が凄い勢いで引き摺られてますよ?


ず、ざざざざざ・・・


「喰らいなさい【麗しき氷よ・・・形を成し、あの者を貫く武器となれ】!」


ごわぁァぁァぁァ!


「・・・【盾】」


ごしゃぁぁぁぁぁ!!


綺麗な氷の剣が砕け散りました。

ふむふむ。ますます綺麗ですね。流石、術者の見た目が綺麗なだけはあります。


「く、このぉ! 【動け、動け、動け・・・氷達よ】!」


ざしゅ!じゅしゃぁ!


「【盾】【盾】【盾】」


同じ事の繰り返しも飽きてきましたね。

・・・さて、そろそろだと思うんですけど・・・。


ひゅ


横から鎖が飛んできました。

がし!と掴んでユリシアさんへと投げます。鎖はユリシアさんを縛り付け・・・縮んでいきました。


「な・・・きゃぁ!」


「うあ!?」


どがぁぁ!


ユリシアさんとマクオンさんが過激な再開を果たしましたね。


しゅた


「ふむ。意外と呆気ないものですね」


「・・・そうですねメシスさん。途中でそちらに投げた魔法は有効活用できましたか?」


「ええ。勿論存分に」


それはそうでしょう。横目で見ていましたが、見事に僕の鎖で遊びまくってましたしね。御愁傷様マクオンさん。ほとんど僕のせいですけど。


「どうぞ此方を。あったので持ってきました」


メシスさんが差し出したのは青い風船。

これで僕達の勝ちは明白というわけです、が・・・。


「・・・これ、ユリシアさんの風船ですよね?間違って僕のを持ってきたとかではありませんよね?」


「ふふふ・・・さぁ、どうでしょうね?」


どうしよう。物凄く不安だ。此処まできて自滅とかいうパターンが現れてしまいました。

しかもあのメシスさんですから、容易には手を出せません。


「・・・信じますからね?」


「ふふ、どうぞ?」


この野郎・・・。



ぱぁぁぁん!




〈決まりましたぁ!勝利は予想通りのレイヴェアさん!面白みも糞もありませんでしたね!ですがいい戦いでした!呆気なかったのはどうかと思いますがっ!〉


あの司会者。やっぱり今度躾とかないといけませんね。勿論闇討ちで。


「「「「「おおおおおぉォぉォぉォ!!」」」」」


歓声が響く中、僕はユリシアさん達を見ていました。

さり気無く仲良くなったあの主従を。


「・・・いちゃいちゃは隅でやってろカス共め」


「レイ様。言葉使いに気を付けてくださいね」


お前が言うな、お前が。








〜司会者〜



「よぅし! 存分に楽しめたぞぉ! これからもどんどん——」


「・・・みぃーつけた」


「ひぃぃぃぃ!!」


有言実行完了。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ