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世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
ならなかった青春時代
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28話 ・・・ん?何でこうなった?







「あ、遅かったねレイ」


「レクですか・・・ちょっと色々ありまして」


ほんと、色々ありましたよ。

(偽物だけど)犯されたり殺されたり、殺しあったり・・・?


「ふぅん・・・なんか分からないけど、お疲れ様?」


「・・・はい」


「「【治癒】」」


はぁ・・・やっとまともに歩けるようになりました。


あ、そういえばソラ君の事はなんて言いましょう。今日転校してきたばかりなのに行方不明、ってのは駄目でしょうし・・・いっその事自殺したとでも言いましょうか。

ああでも・・・旅に出た、の方がいいでしょうか――


「・・・おい」


「・・・」


「・・・おいったら」


「何で居るんですか。僕のシナリオ通り死んでて下さいよ。ソラ君(・・・)


ほんと、ついさっき殺した筈の(仮)の人が何を悠々と居るんですか。

普通に話しかけられて驚きを通り越して複雑ですよ。

そもそもあんなかっこつけて違う世界に行く!とかほざいといてこのざまとか・・・ありえません。

ああ、ヘタレですからね。そういうのは決まらない、(ヘタレの)主人公タイプですね。よかったですね。憧れの主人公っぽくなれてっ!


「いや~・・・ちょっと能力ミスっちゃってさ。何故か此処に空間移動してた(笑)」


「・・・コロシテサシアゲマショウカ?」


「や、怖い!そんな冷たい目で見ないで!?いや、別に嬉しいけど・・・痛い!すいません冗談です!心の底から土下座しますから――え?さっさとやれ?ちょ・・・踏む気満々じゃん!?」


「煩い」


「はい!すいませ――」


「煩い」


「は、はい――」


「う、る、さ、い」


「・・・」


ふむ。やっと静かになりましたか。これで『~ソラ君をペットにしよう!キラ☆~』の躾の第一歩完了ですね。さて、まずは踏む事から――


「・・・レイヴェアさん」


「僕の妄想の邪魔をするとはいい度胸ですね。一度死にますか?なんなら全力で相手を――」



「俺は貴方が好きです」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あん?」


おっと令嬢に有るまじき声が!いかんいかん。いきなりの事で少し思考がブラックアウトした様ですね。

くそぅ。こいつのせいで僕の周りの評価が落ちて行く!ほとんど自業自得の極みですけどねっ!


そもそも敵であるこいつと何故こんなに親しくお話しなんぞの茶番劇を繰り広げなければならない!?

そうそれは・・・こいつが神候補だともっと早く教えなかった天使のせいだ!これぞ所謂責任転換!

自覚はありますとも!

人のせいにしては駄目だと教わりつつも現在進行形で自分の失態を押し付けてますからぁ!?


ま、急に現れて勝手に戦い出したソラ君が元凶ですね。

『ヘタレ』『ヘタレ主人公』『虫』『屑』。そして最後に『元凶』という肩書を手に入れたソラ君。

あは。正真正銘のヘタレですね。災害ですね。

君にならきっと世界を滅ぼす事が出来るさ!

さぁ世界を滅ぼしに旅立とうじゃないか!

旅立って直ぐ帰ってくるようなホームシックっ子だけどね。


何故帰ってきた。還ってきたら僕としては万々歳でしたのに。

あ、でもそれだとゾンビになってしまいますね。


「てな訳でソラ君改め、ゾンビ君。僕は思考停止しました」


「何故にそうなったんだ」


色々あるお年頃な女の子なんですよ。

恋愛になんて興味な――あるのが普通なんでしょうか?

では僕は乗り遅れ!?

これは駄目だ!

どうすればいい!?

そうだ。恋人を作ればいいのか!


「じゃ、付き合いましょうか」


「ええ!? いいのかよ!」



・・・・・・あれ?よかったのかなぁ?










同じ神候補につけられた傷は普通の魔法では治らない筈なのに・・・レイとレクの奴め。どうどうと魔法で治しちゃったよ。


まぁこれは双子の神秘って事で納得してる2人です。


「絶対違うだろそれ」


「実際出来てるんです。何か文句が?」


「・・・無いです」



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