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世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
ならなかった青春時代
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27話 ふ、不完全燃焼ぅぅぅぅぅ!な今日この頃。






ガッ


襟を掴まれました。ところで・・・その突き出ている唇はなんでしょう?

まさかあの幻と同じ事現実でする気でしょうか?ケダモノめ。


「・・・一応聞きますが・・・本当に僕が好きなんですか?」


「ふふふ・・・運命の人だ」


「実は僕、転生者なんです」


ぴたり

とソラ君が停止します。

彼も違う世界の者としては気になる話でしょうしね。


「まぁそういう意味では本当に運命かも知れませんね」


知りあい、ていうか親友(?)っていう意味でですけど。



「所で聞きます。水夢(すいむ)蒼空(そら)くん。貴方の世界はどういう所ですか?」



何だかんだで一番聞きたかった事ですね。ソラ君はほぼ、ていうか確実に同じ世界の人物でしょうから。

今まではタイミングがなかなか掴めなかったんですよ。多分。きっと。


「・・・俺の世界は、急な自然災害で滅びた。実際に見たわけじゃないけど・・・。

神候補の力を手に入れたと同時に、違う世界に飛ばされて、その後に自分の世界に戻ったから・・・」


つまり、帰ってみれば溶岩どろどろの地面ピキピキだったと。僕のせいじゃん(笑)


にしても素直ですね。普通に答えてくれましたね。そして・・・


「・・・どうしてそんなに悲しそうな顔をするのですか・・・?」


「俺の親友・・・に永遠に会えなくなったかも知れないから・・・」


・・・・・・・・・え?

それはもしかしてもしかしなくても?

僕の事でしょうか?

い、いえ、僕は自意識過剰ではありませんよ!?そう、なんとなく思っただけです。

そう気のせい――



「名前は蒼夜。神凪蒼夜」



・・・はい。僕でしたー。

てか、君そんなに僕が好きでしたか!?意外な告白を受けて元男で親友だった僕は一体どうすれば!?


「でも、まだ蒼夜が死んだとは限らない!だから俺は探してるんだ!もしかしたら何かの影響で違う世界に飛ばされたかも知れないからな!」


大方正解でびっくりですよ僕は。

まぁ死んでますけど。


「だから俺は神になる!そして蒼夜を探し出す!」


・・・もう神を目指す必要はない様に思われますが・・・。


「だから・・・死んで?」


なるほど。初恋相手の僕よりも前世の僕の方が好き(親友としてのはず)だと。僕の正体を教えるつもりはありませんが・・・僕だってまだ殺すつもりはありますよ?それに死ぬつもりもありません。だから・・・



――能力条件発動《絶対なる支配》。



「っ!? な!?動けない!?」


「僕の最大の能力、です。ちょっと規定があるので出しにくいんですけどね・・・」


ソラ君が足掻く。

動きを縛りきれなかった様ですが・・・今の僕にはこれが限界の様ですね。


「・・・死んでください」


魔法で作りだした全属性を込めた剣をソラ君に刺し――


「う、わぁぁぁぁぁアアアアアアアアアァアアア!」


「え!?」


ソラ君の体が光り出しました。何時の間に電球に転職したんですか!?

っていうつっこみも間に合わないほどの速さでソラ君が世界から外れて(・・・)行きます。


「こ、れは・・・」


「――はっは!俺の最初の能力《異次元トリップ》!これで俺は世界を渡れる!」


つまり逃げると。

殺すと断言してたわりには情けないですね。


「レイヴェアさん!あんたは俺の物だ!絶対に、何時か、殺す!」


・・・は、反応に困ります。

喜ぶべきなのか拒絶するべきなのか・・・。や、ここは正常な(・・)な人として拒絶を・・・何?何か文句があるんですか?・・・すいません。つい「ああん?」っていう声が聞こえたような気がしたもので。


「・・・まぁ・・・期待せずに待ってるとするよ。あおぞら(・・・・)君」


「っ!? そ、それは――」


その言い切れなかった言葉満載の微妙なタイミングでソラ君が世界を離れて行きました。

多分、帰ってくるには運と時間が必要でしょうね。トリップっていうのは普通自分の意思で決められないものでしょうから。


で、

こうして僕の第二の神候補の戦いは幕を閉じたのでした、と。


なんて中途半端な戦いなんだ・・・。










??「ふぅむ・・・」


??「どうかしたのですか。そんな空気を汚染するような世間体に悪い溜め息を吐いて」


??「ん、いやな・・・って酷いな!?汚染なんかしないよ!?むしろ正常に保つんだ、って何だその顔は!止めろ!その哀れみの目を・・・今度は泣き落としかぁ!!」


??「何を1人でお騒ぎになられているのやら・・・私は未来が心配ですね」


??「未来も何も、私はか「ぴーー」 何なの!?」


??「いいですか?私達はまだ表に出られる身。自信の正体を晒してはつまら——物語としてアウトになってしまいます」


??「その台詞こそ色々アウトだぁぁぁぁぁぁ!!」





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