6話 僕の片割れよ・・・これは変えられない運命だったんだ・・・
サブタイトルはただ大袈裟にしてみたかっただけです(笑)
6歳です。
つまりは魔法です。そう魔法なんです。
「ではにいさま。まほうをおしえてください!」
「・・・今からレイとレクの誕生パーティーですよ? それは明日にしましょう」
言ってみたかっただけじゃないか。
でもやっと6歳だ。
これで強くなれる・・・よね?
レク――レクヴィオは僕の双子の兄。僕の元気を全て持っていちゃったんじゃないかってほどの活発さで、主に森に遊びに行く事が多い。僕と違ってレクには精霊は見えていて、お願いすれば手伝ってくれる。
「レイ。さっき母様が呼んでいましたよ? ドレスを決めたい様でしたが?」
「にげてきました♪」
「連行しますね」
「やーにいさまー。ぼくはじごくにはいきたくないのですぅ!」
「諦めてください」
わぉ。とびっきりの笑顔。何の曇りもない何時もの腹黒い笑みですね!
そして連行~と。
連れていかれるのはドレスで埋め尽くされた部屋。
僕専用の衣装部屋ですね。ついでに、その隣の部屋はレクの衣裳部屋。その隣がディオ兄様の衣裳部屋となっています。
ほんとありがた迷惑です母様。
「レクは又、森ですか?」
「うんー。かあさまからにげるんだー、っていってましたよー?」
「・・・似た者同士ですね貴方達は・・・」
「ふたごだもーん♪」
とか話して間に衣裳部屋にとおちゃーく、と。
さて、逃げるか。
「駄目ですよ」
逃走しっぱーい。
「まぁレイ。やっと来たのね♪ さ、入って入って♪」
僕は渋々と中に入る。渋々だからね!しょうがなくだからね!
中は相変わらずの服、服、服。あ、ドレスか。
母様はらんらんと鼻歌を歌いながら入っていきます。
こっちはずんずんとテンションが下がってるんですけどね。
後、中に居るのは執事とメイドさんの一人ずつ。
執事の人はメシスさん。完全無欠天賦の天才腹黒笑顔の執事さん。
メイドの人はネルメさん。同じく完全無欠無表情のメイドさん。
どちらも美形。僕の美感覚を鈍らせる要因の1つです。
「ふふ。レイお嬢様? 何やら敵意が見えたのですが?」
「ううん。きのせいだよメシスさん。きっととしなんですよ」
「そうですかね~?」
笑顔が怖いです。兄様と同じくらい。
「・・・メシス。貴方は男性でしょう?即刻この神聖な女性の場から消えてください。それとも、私が知らない内に女性に転職されたのですか?なんと恥知らずなゲテモノ」
おお、見事な攻撃ですねネルメさん。
僕はそんな貴方が大好きですよ。
「ふふ。それもいいかも知れませんが・・・生憎、女性という職は苦手なので遠慮させて頂きたい。
では、私はこれで失礼させていただきますね」
「ええ♪ あ、そうだわ・・・レクを連行して来て下さいねメシス」
「了解しました奥様。では後ほど・・・」
レク・・・ご愁傷様。
でも、僕はレクの味方だよ!
多分!
「じゃレイちゃん♪」
「かあさま。ぼくはなにやらさむけがします。きっとかぜをひいたんでしょう。ですのでこのばは――」
「だ・あ・め♪」
・・・もう、お好きになさってください・・・(泣)
その部屋からは珍しい僕の悲鳴が聞こえ、1時間後にはレクの悲鳴が響き渡ったのでした、と。
ディオネス
レクヴィオ
レイヴェア
・・・あれ?字数が同じだー今気付きました(笑)




