25話 あー愉快不愉快爽快〜。 な気分ですねー。
正直、ドン引きです。超ドン引きっすわー。
まさか恐怖で震えている僕を無理やり押し倒し、ピンク色な世界を楽しむとは・・・。
無理やり犯される僕を見ている僕の状況を察してください。物凄く不愉快ですから。
「な、んで?」
おやおや。そこまで僕が生きているのが信じられませんか。地獄の底から這い上がってきた!とか言いたいところですけど、実際僕は見てただけですからね。嘘はいいません。
「ふふふ。先に神候補だとバラしたのは貴方ですよ? 能力を使ったと思うのが妥当です」
能力、使いましたし。
「じゃ、じゃあ・・・今までのは、幻覚だったって事か? それにしては随分と生々しく・・・あ///」
思いだして悶えるのは止めていただきたいですね。きもい。
「・・・そんなに怯える僕を犯すのが楽しかったのですか・・・」
怒りを通り越して呆れる、というのはこういう事ですね。
ははは・・・きもい。何度も言いたいです。
「・・・で? ここは何処なんだ?」
「貴方の深層意識、ですよ」
「・・・何となくは理解できる。ってことはお前の能力はこれか?」
ふむふむ。敵の情報は会話からだそうって魂胆ですか。僕を犯した罪などを忘れてそんな事に気を使うとは・・・万死に値しますね。
まぁ、手はいくつもありますからね。それくらいならばらしてあげましょうか。
「はい。僕の能力、《深層接触》。相手の精神の深層に入り込む能力ですね」
「・・・わざわざ能力名まで言うなんてな・・・舐めてんのか?」
「いえ、そんな・・・」
ごめんなさい。すっごく舐めてます。もう舐め舐めです。なんて厭らしい奴でしょう!?
「・・・印を見せろ」
そう言うとソラ君は右手の甲を僕に向けます。
ぼう
甲に浮かぶのは神候補の印。
『・・・中級、ってとこかしら?』
『・・・もうちょっと下』
『ふぅーん?でも~戦闘が主な能力じゃなさそうだよ~?』
3人・・・3体・・・3個?の天使達がほざきます。
『『『・・・3人でよろしく』』』
了解。
僕は前髪を軽く払って額をソラ君に見せます。
あ、見せるのは勿論印ですよ?
ぼう
あ、ソラ君が軽く身じろぎしました。ソラ君の天使様に何か言われたんでしょうか?ほら・・・こっちの3個の天使達みたいに。
『『『3人だって』』』
む。どうでもいいじゃないですか。一々煩い方達ですね、全く。
お?3体の『『『3人だからね?』』』・・・3人の天使達が実体化しました。
それにつられて(?)ソラ君の方の天使も。
『あーら。やっぱり貴方だったのねタブリス』
『げ。イオフィエルじゃねーか。しかも・・・オファニエルに・・・イロウエルゥ!?
なんつぅー統一性のないやつらなんだ・・・』
『・・・久しぶり』
『あはは~タブリスだぁ~♪ また遊ぼっかぁ~?』
『ひっ。イロウエル・・・お前の遊びは遊びじゃねぇ!あれは拷問だ拷問!』
『ええー・・・でもレイヴェアは遊びって言ってくれるよ~?』
『・・・だ、大丈夫なのかお前らの主は・・・』
『『気にしたら負け、ってね』』
・・・何ていうか天使って失礼な奴らばっかりですねー。
今度フェアーと一緒に遊びましょうか?
『『・・・っ。や、止めて』』
即答で断られました。くすん。僕、悲しい。はい、嘘ですけど。
「・・・3人も天使が・・・嘘、だろ?」
ああ・・・先に言っておくねソラ君。御愁傷様。そして・・・あー何も思いつきませんね。まぁ、兎に角。
始まり、ですかね。直ぐ終わりそうですけど。
〜さっきのソラ君視点〜
・・・俺、ナメラレテル?
はっはっはーまっさかぁ!
神候補の1人の俺が!?
それは流石のレイヴェアさんでも許せねーぜ・・・?
『・・・うげ。おいソラ。あっちの天使、3人いる。お前勝ち目無いわ』
・・・調子乗りましたレイヴェアさん。許して下さい。てか俺やばい的な状況?




