18話 む?僕が知らぬ間に話が進んでいる、だとぅ?
「え、と・・・レイとレクヴィオ君って何時もああなの?」
「ふむ。何故それをこのタイミングで言うのか・・・とっても不思議ですね?」
「いや~・・・私にしては今の2人の状況の方が不思議なんだけど?」
私はレイの部屋に居る。
そして私の前には・・・レクヴィオ君とその彼に座るレイ。
仲が、良すぎる、よねぇ?
ついさっきまで闘技場で殺しあっていた2人とは思えないんだよね。
「一応さっきの質問には答えましょう。僕とレクは何時もああですよ?むしろ僕達がああじゃない方がおかしいんです」
その考えもおかしいと思うのはどうやら私だけの様です。
あっはっは~・・・私っておかしくないよね?
「レクヴィオ君って戦闘狂だったんだね~・・・何時もは素を隠してたって事?」
「隠してるつもりはなかったけど?まぁ知らない方が僕を優等生として見れる、ってのは分かっていたから利用はさせてもらってたけど」
それって隠してたって事だよね?
しかも『利用』ときた。
やっぱり人って見かけで判断しちゃ駄目ってことなのかなぁ・・・。
身を持って知る、なんて・・・やりたくなかった。
で、でも! 内側を知ることで出来る友達ってのもあるよね!?じゃあレイ達と友達で居れる事には居れる事で・・・わざわざレイの部屋に来る必要なかったかな。
じゃ、もういいや。さっさと帰ろう。
「・・・その決断はもっと早くにお願いしたかったですね」
御尤もです。
まぁ、そんな大昔(昨夜)の話はその辺に置いといて・・・。
さて、いきなりですが学園は休みに入りました! ぱんぱかぱーん!
そして私は実家――スカーレット家に呼ばれているので帰ったわけですよ。
もち、馬車で。途中で盗賊に襲われる~、野党に襲われる~、山賊に襲われる~、脱走兵に襲われる~みたいな事はなかったです。はい。
代わりに学園に向かう時に人を拾いました、と。
・・・ふむ。最も厄介な展開。
しかもちょっと変わった服を着ていて、野垂れ死にそうで、変な事を口走っていて・・・正直可哀想で・・・私には見ていられない!てな感じ。
しょうがないので学園に連れていこ。
どうで身よりも無さそうだし・・・何かレイ達と気が合いそうな雰囲気を持ってる・・・多分。
本音はイケメンだったから。
・・・ごめんなさい。冗談って訳じゃないけどね。結構本気。凄いね。本気と書いて『まじ』と読む。うん。ただのレイの請け売りですけどね。全然意味分からん。
「・・・ええと・・・俺の顔に何か・・・?」
「えー? 何って・・・イケメンが・・・」
「・・・えと、ありがとう?」
「んんー?いえいえ。所で名前は?」
「・・・俺は蒼空・・・水夢蒼空、だ。多分こっちではソラ=スイム・・・かな。うわ、変な名前」
うん。ほんと変な名前だね。てことはつまりはこの大陸の者ではないというのは確実。
そしてこの世間知らずさ。ふふ。きっと面白い事をしてくれる。あの2人に会わせたら・・・どうなるんだろう?
新キャラ登場〜
結構重要人物だったりしなかったり・・・いや、めっちゃ重要だと思いますねこれ。
誰だっけ・・・ああ、ソラ君か(おい作者)




