18話 きっと今なら世界を許せる。
パソコン買ってもらいました!
今まで家族のやつだったんです・・・(汗)
嬉しいです☆
では、本編をどうぞ!
白いベールについて分かった事。
・触れると清められる。心なら穏やかな心に。武器なら人を傷つけない様に無効化。つまりは拒絶。
・実態がある。触れなければOK。
・伸縮自在。なんて迷惑な。
・切れない。
・自由自在で、物を掴む事が出来る。今、この状況なわけ(笑)
と、ベールに包まれながら整理してみました。
「もがもが・・・」
無理。喋る事すら出来ない。
おじさんは清める力って言ってたけど、多分これは拒絶の力だ。
だって武器、清められてなくて弾かれただけだし。魔法も清めるっていうか流されたって感じだし。
でも何でそんな意味の無いような嘘を吐いたのか・・・。もしかして分かってない?ただのバカじゃん。
とまあそこまで考えても動けないから意味無いんだけど。
「っ――れ、レイ!」
「もがー」
んー・・・変な誤解されてなきゃいいけど。
「っがはっ」
「捕まえたぜぇ?」
捕まったようです。
ふうむ・・・このベール、そこにあるのに、見えないほどに透明だ。
凄い綺麗。
何であんなおじさんの力になったんだろう。
そんな事はどうでもいい。
兎に角、レクだ。
「く・・・そぉ・・・」
「ぎゃはははは! ざーんねんだったなぁ? 大好きなレイちゃんが助けられなくてぇ」
おう、見事な悪役。
「・・・あー、そうだ。いい事思いついたぜぇ?」
ちらってこっち見てからの言葉なので寒気がします。
一体なんでしょう。
「レク――っつたか?今からお前に幻術をかける」
「「!!」」
それは、やばい。
レクは僕と違って幻術の特訓は受けてない。
それに、今のレクの精神は僕を守れなかった事で不安定。
しかも相手はどっからどう見ても悪人で、手を抜くはずがない。
更に、おじさんは一度僕を見て決めた。
おじさんはレクの僕への執着も既に把握済み。
なら、見せる幻術は決まっている。
「ゆっくーりと味わいなぁ? お前の大好きなあの嬢ちゃんの苦しむ姿を」
「い、やだぁぁぁぁぁ!!」
「俺が殺した神候補の力――《最悪な幻》」
静寂。そして――
「ああァァァァ嗚呼ァァああぁぁぁぁあああああああ!!」
慟哭。
レクが叫ぶ叫ぶ叫ぶ叫ぶ叫ぶ叫ぶ。
きっと僕が残酷に殺されているのを見ているのでしょう。
それも、何度も何度も。
たくさんある拷問、殺し方で殺されていく僕を。
しかも、おじさんは神候補の力と言った。
殺された神候補の力は、殺した神候補に移るという事でしょう。
神の力。それはネルメさんの比ではないのでしょうね。
さて、冷静ぶっていた僕も限界の様です。
おじさんはそこまで計算ずくってことですね。
僕が死ぬ幻術で苦しむレク。その悲痛な叫びを聞き、慟哭に苦しむレクを見続ける僕。
二人の精神を同時に限界まで追い込む良い方法です。
なら、よかったですね。
貴方の思惑通りに事が進んで。
ほら聞こえますか?
ぷつん、っていう何かが切れた音。
「・・・死ぬ覚悟は御有りでしょうね?」
今なら世界を許せそうですね。
レクを苦しめる世界は許さないが、それ以上に、あのおじさんを残虐に残酷に始末する事が出来る世界なのだから。
レイがキレました。
設定としては無表情で虚ろな目をしてるんです。。。