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世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
今何時代?
135/145

135話 あんたはいつもいつもいちゅも!私の気持ちを分かってないんだから!(意味深)












蒼夜が目を覚ました。

今更だけど、蒼夜はそれなりのイケメン(死語)だと俺は思うんだ。

真っ黒な髪は俺の髪とは違う艶々しさを思わせるし、整った顔は無表情であれば、正直かっこいい。

いつも顔に似合わない胡散臭い笑みを貼付けているのが難点だ。つり目気味なんだから優しい笑みは止めろ。

美形ではあるが、その表情は男子には許せん類いの物だ。


で、何をつらつらと述べているのかというと蒼夜の顔についてなんだけど・・・俺が言いたいのは——。


「・・・はぁ」


一応言うがこのアリサの溜め息は落胆とか疲労からの溜め息ではない。

男に見惚れた女の溜め息だっ!


「・・・おはよう蒼夜」


「その忌々しそうな視線は何かなぁー」


蒼夜が無表情で言う。

やっぱりクール系で行くべきだと思うんだけどな・・・。


「さて、と気持ち悪いことを考えているであろうあおぞら君は置いといて」


蒼夜はそう呟いて辺りの惨状に目を向けた。


言ってしまうと瓦礫の山。


地下のこの部屋を支えていた天井が落ちて来たのだから当たり前だろう。

まぁ、俺達の周りだけはまるで避けたみたいに何もないんだけど。


てかなんか俺、さっききもいとか言われた様な・・・?い、いやそんなことはないよな。

だ、だって俺は親友の良い所を思ってただけだし・・・なぁ?


「所で僕の親愛なるお兄様を知らないか気持ちの悪いあおぞら君」


「ああお前の兄さんならあっちに・・・えっ気持ち悪い!?」


「兄さぁぁぁぁーん」


「蒼夜ぁぁぁぁぁ!!」


俺の叫びは虚しく響いた。

うるうると目を潤ませて蒼夜を見ると、丁度ディオネスに駆け寄って横に座り込む所だった。


「・・・やっぱり、何か思うとこがあんのかな」


「そうなんじゃない?神候補、とかすっごく想像出来ない存在だけど、色々事情があるって言ってたじゃない」


「そうなんだけど・・・てか順応はやいな。天使の存在にもちょっと驚くだけだったろ」


「何言ってんのよソラ。イオなんとかっていう天使には驚くどころか嫉妬を覚えたわよっ!」


『・・・やっぱり普通の反応はこうよね?』


『くすくす・・・普通なら〜もっと大げさだと思うけどぉ〜?』


ふっと蒼夜の天使達が姿を現す。


神、神候補、能力、天使。


それらについては既に説明済みだ。天使の姿もお披露目済みなので、皆が驚く事は無い。


あの時、蒼夜の能力が暴走した。

呆然としている蒼夜に近寄る事も出来ず、ただ勝手に動く体を制御するのに必死だった。

・・・近くにいたアリサとまさかあんな事になるなんて・・・。ありがとう蒼夜。


「・・・殺すわよ?」


っ!いやいや別にアリサの胸を触っちまったとかっ、意外と小さかったとか思ってt——


——一瞬、意識が飛びました。あれ?俺さっきまで何思ってたっけ?蒼夜について語ってたよな?


うん、だよね。俺にとって嬉しい事なんて蒼夜意外ありえないしっ!






「・・・ばか」













「ソラは、ばかなんだから・・・」


「何言ってんだアリサ?ソラが馬鹿なのな当たり前だろ?」


「そ、そうなんだけど」


「全く・・・そのような事、今更ではなくって?」


「それも、そうなんだけど」


「何を当然の事を」


「うん、そうなんだけど」



「・・・なんで暗黙の了解みたいになってんの?俺が馬鹿だって」


そんなソラ君はオール5の優等生だったりする。

知っているのは蒼夜のみ。




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