121話 と、トモダチでしょっ!(棒
「お下がりください。私が貴方をお守り致しますっ」
マクオンの優しい微笑みを受け、私は後ろに下がります。
目の前では言ってしまいますと、混沌状態ですの。
レイヴェアさんが倒れていて、レクヴィオ様が介護。
レイヴェアさんの家の者が戦っていて、相手はその長男——私の『あの方』。
冷静ぶってはいますが、大いに混乱中ですの。
見た感じ、私の信じて来たディオネス様が、特別扱いしていた筈のレイヴェアさんをぼろぼろにしたようですもの。
はて。私はどうすればいいのでしょう??
ああ、マクオンが緊張のあまりへんな汗を出していますわね。
先程は何故ここにいるのかとても不思議でしたわ。
なんでも、私達の行動は最初から想定していたらしく、こそこそネズミのようについて来ていたらしいですの。
・・・マクオン。
主である私の危機を見逃していたのですか。
後でおしおきですわね☆
「っう・・・」
私は体に激痛を感じながら目を覚ます。
目の前にあるのはあったかい板みたいな——・・・あれ?これってルイス?
「ちょ!?なに勝手に触ってんの!?」
「ぐぼふぇ!?」
全力でルイスの腕から足を抜き出し、軽く飛び跳ねてからルイスの背中へ足を揃えて蹴る。ついでにもういっちょ。
我ながらなかなかにいい判断力をもってると思うんだよね。
「お、おま・・・この」
「私に無断で触れるなんて10年早いっ」
「何気にリアルっ!いいのかそれで!?」
「100年だとよぼよぼのおばあちゃんだから、発情出来ないだろうし・・・」
「変な事言うなよっ!?何、10年後ならいいわけ!?」
「いいよ?」
「っげほ///」
「?」
別に触るくらいでなに吹いてんだが?
にしても面白い反応してくれたなぁ・・・。レイから教わった言葉を使ったからかな?
これからもこのネタでルイスをいじって・・・。
ぐらっ
「? なんかやけに揺れてない?もしかして何処かで頭でも打っちゃったかな?それに轟音も聞こえるし・・・。やばいなぁ、耳鳴り?」
「・・・いや、どう見ても揺れてんのは部屋だし。轟音は崩れてるからだろ?」
「あー・・・これ幻覚じゃなかったんだ。ってことはさっきの片言少女との戦いは夢じゃなかったんだ」
「・・・お前、俺が居なかったらやばい状態だったぞ?あと一歩でまだ動けたあいつに殺されかけてた」
「うぇえ。んじゃルイスのおかげってことぉ?納得いかない・・・てかなんであそこに居たの?先に行ったんじゃ」
「べ、別に罠にかかったとか、レクヴィオに使われたとかじゃないからなっ!」
「あ、そう(これはまた面白いネタが)」
さて状況は今からレクヴィオ君に聞くとして・・・。
どうやって逃げよっかなぁー。だってどう見てもやばそうじゃないですか。
え?さっきは「覚悟は出来てる」とか言ってたのが何かって?それは勿論・・・
ノリですけど。
それに目的はレイヴェアだしね☆
もう関係ないじゃん私☆