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世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
がきんちょ時代
12/145

12話 同じ存在・・・や、変な意味じゃないです。はい。







「ねぇねぇ、レイ」

「はいはい、レク?」

「ぼくたちってまだこども・・・だよね?」

「それはまたしごくあたりまえなことを・・・」

「こどもってあそぶものだよね?」

「それがしごとだ、とほざくひとはいるほどに」

「・・・おかしくない?」

「・・・いまさらですね」


「「・・・ハァ」」


現実逃避も軽く失敗の様です。

体に擦り傷だらけのレク。精神的にぼろぼろの廃人寸前の僕。


もう解説する気にもなれない。


「フフフ。まだ日は落ちてませんよ?」


心を照らす光は既に泥水に浸ってますけどね。


「・・・まだまだこれからです」


特訓という名の地獄がですか?


「ま、もう少し休憩があってもいいと思いますよ」


ああ・・・救いの神――ディオ兄様よ!


「甘やかすのは駄目ですよディオネス様」


いやいやいや・・・あんたは辛すぎ――いや、すっぱいって!


ちくしょー。熱は既に引いちゃったし・・・レクは僕に縋りつくし(可愛くて見捨てられないじゃないか!)。


最近のこの人達、厳しすぎ!

少しは自嘲しろよ!


「そうですね。少しは自嘲が大切かも知れません」


だよねっ――って・・・ん?


「どうされましたかレイ様?」


「メシスさん・・・ぼくの・・・」


「フフフフ・・・さあ? どうでしょうね?」


「・・・」


この人、絶対心を読んでる。いや、絶対に読んでるよね!?


僕の心の声に返事したし、しかも、同じ単語使った!


怖いぃぃぃ。


「フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ・・・」


「にぎゃぁぁぁーーー!!」


ハッ。


「・・・大丈夫ですかレイ様?」


「ね、ネルメ、さん・・・いつのまに・・・」


「・・・うふふ・・・さあ?」


はい。幻術に掛かってました。

それはもう見事に。

ネルメさんの凄さが身に染みて分かりました。

ですが・・・トラウマを抉るのは反則です・・・。

更にトラウマが増えたじゃないですかぁ・・・。



ピク


「「「っ!」」」


いきなり何かに反応した3人が後ろを振り向きます。


何時になく真剣な表情で、こっちが怖いです。


「・・・? なにか・・・?」


流石に怖いので控え目に聞きます。

もとの位置に顔を戻したメシスさんは満面の笑みでした。


「いえ、何でも御座いませんよ? さ、レイ様、レク様、そろそろお屋敷に戻りましょうか」


「え・・・でも・・・」


「戻りましょうね?」


「「・・・はい」」


メシスさんの笑みの圧力には負けます。

当たり前ですね、はい。


でも、一体何があったんでしょう?

確かに何かが居ることには気づいていましたが・・・そこまで警戒する必要はない様に感じます。


ですが、その場に残った3人は凄く危なげな感じがしました。


きっとこういうのを『嫌な予感がする』という事なのでしょう。



そして僕は見ました。



僕と同じ存在(・・・・)の男の人が茂みから出てくるところを・・・。








やっと本来の敵が出てきました・・・ふぅ。



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