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世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
今何時代?
115/145

115話 いや、まぁ・・・うん。








「ぶっちゃけて言うと、王家って禁忌に近い世界支配装置を持ってるんだよ」


「ぶっちゃけちゃった!?」


エアレズのさらりとした言葉にいち早く反応つっこみを入れたのは・・・ち、生きてやがったか、のソラ君。

あれ?動けないんじゃなかった・・・ああ、やっぱりまだ這いつくばってたか。お似合いだよ。


「うぅ・・・くそぅ。俺だって、俺だって・・・」


俺だって?


「レイヴェアさんの愛さえあれば勝てたのにっ」


慟哭(笑)。


「絶対にないから安心してよソラ君。君は負けている方がいいよ」


「それはキャラ上か!? それともお前の願望かレクヴィオ!」


それが本来の姿であり、真実だからだよ(きりっ。

それよりも、『様』はどうしたのかな。ちゃあんとそういう教育をした筈なんだけど・・・。この一晩で何かあったのかな?


「・・・おおう?謎の寒気が」


「僕の君への想いだよ」


「災難だねぇソラ君?」


「なにこの組み合わせ!なんの違和感もねぇよ!てかその立ち位置はレイヴェアさんのもんだぁ!」


「ああ、僕ですか」


「喋れたんだ!?」


あれ(・・)がにっこり笑って、ソラがすっと目を細める。


「・・・昨日は、喋んなかった」


「ふふ。それは侵入者の駆除をすることを優先したからですよ」


つまり、昨日「俺が俺で居る為に」レイ(おひめさま)を助けに行ったソラ君は、そのレイ(おひめさま)に駆除されたと。

救われない勇者様だね。

まぁ、そのレイ(おひめさま)は偽物だからね。そこまで落ち込む必要はないってのは本人も分かって・・・あ、ソラ君の瞳が潤んでる。ああ、やっぱりソラ君はああじゃないと。


「ま、兎に角。その世界支配装置みたいなものが僕の欲する物だよ。名を——」


「——『ランルの御霊』、じゃな」


「そ。君ら王様に代々受け継がれる存在だってね?強大過ぎる力故に町を無にした力。魂を滅ぼすから付けられた『|魂『みたま』の名・・・世界の厄災」


ごくり。誰かが喉を鳴らす。


てか・・・


「世界の厄災て・・・ぷっ」


「はいちょっとそこ、黙ろうね?」


何それ。なに?うけねらってる?世界て、大雑把な。そんな物がそのおっきな扉の向こう側にあるって?それで?クレイト王子様はその扉を開ける鍵ってわけ。へぇ。で、レイヴェアはその為の人質&戦力として捕獲と。世界を支配する為のすんごい装置・・・。

もっと凄いものだと思ってたのに・・・。いや、特に例は上げないけどさ。


「いや、ほんとに・・・」


わざわざそんな物の為に僕らを巻き込んで、

ねじ曲げて、

怒らせて・・・。


僕とレイヴェアを引き離して。





——なめてんの?





そもそも世界の厄災なんて、君の隣で笑ってるじゃないか。

にこにこにこと。


あんな、僕の知らないレイヴェアは、要らないのに。



・・・まぁ、レイは秘密多いんだけど。


女は謎が多いほど魅力的とかいうけど・・・レイは、うん。人に寄っては不気味なんだろうなぁ。










「はいっ!というわけでエアレズさんの隣でにこにこにこと笑う世界の厄災(レクヴィオ命名)の僕でございます。今の僕はとても素直です。どんな命令でも聞きますともええご主人様ぁぁ!貴方の全てをこの僕様がぁぁぁ!」


「あ、あれ? こ、コントロールがぁぁぁ!?」


自力で復活(嘘だけど)。



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