106話 あら、ゆみの様子が・・・。何に進化するのでしょう。全く以て謎ですわ。
入試、終わりましたっ!
投稿再開しますので、また宜しくお願いしますっ
「——【ここへ姿を・・・我が誓いに答えよ・・・召還!】」
ふわりと現れましたのは、私も初めてお目にかかる品物でございますわ!
どうぞどうぞお寄りになってこの素晴らしきこの弓を御甘味下さ——こほん。
つまり、あの方とやら(笑)に頂いたのは弓、なのですが、頂いたときは小さな箱でしたの。
ただ、いざという時に呼べば姿が戻るとの事でしたので、今出しましたわ。
それにしても綺麗ですね。大き過ぎる気もしますが、これくらいがいいのでしょうか?
真っ白で光輝いていて・・・あら。矢の方は何処でしょう?
「ほう。それは相当の物のようですね。素晴らしい」
いやですわ。No.2さんと同じ美感覚も存在してしまうとは・・・。
修行不足ですわねぇ。何のでしょうねぇ?
「それで・・・矢はないんですか?」
「・・・ありませんわね」
「「・・・」」
な、なんて事。
まさかこんな哀れな目がこんなに痛いなんて。
「そうですか、では!」
No.2が矢のない私を敵ではないと判断したのか蹴りを放ってきます。
しかし——
「あら、お忘れですの?この鎖の存在を」
鎖を操りNo.2の行く手を阻みます。
「ふ、忘れる訳がないでしょう!」
「っ」
途中でぐにゃりと蛇の様に(ああ、蛇でしたわね)体の向きを反転させて・・・全方向に蛇を放ちました。
蛇がぶつかった鎖は動きが鈍くなって落ちてきました。
「きゃあん!やっぱりレイヴェアさんのようにはいきませんわぁぁ!?」
まぁ、そんな事最初から分かってましたが。
たん。
軽やかな音を立てて、私は落ち行く鎖の上を走ります。
ええ、走るんです。
途中でぐにっとした感触がしたのは・・・嫌ですね、考えたくありませんわ。
そして私は右手に氷の矢を作ります。
ないなら作れ、という事なんでしょうから、精一杯作らさせて頂きますの!
放った矢を確認せずに、また鎖の上を走り、矢を放ち、また移動。
その繰り返しは結構いい作戦だと思ったんですけどね?
「っぁあ!?」
鎖がまるで蛇のように揺らめき、私の体を拘束しましたの。
No.2の笑みからして、彼の仕組んだ事なのでしょう。
ああ、私のプライドなら、既に粉々ですのでその辺りに捨てさせて頂きましたわ。
一瞬レイヴェアさんの笑い声が聞こえたのはきっと、私が必死のあまりに聞こえた幻聴でしょうか?
それならそれで、私のレイヴェアさんを想う気持ちがわかって頂けるのではないかと思いますが・・・どうでしょう?
「すいませんね。全然分かりませんよ」
「貴方にはむしろ分かって欲しくないですわね」
さて、弓の謎の力で守られている体も限界の模様。
そろそろなんとかしなければ危ないようですわねぇ。
こぉぉ。
その時の私は、弓が淡く光っている事には気付きませんでしたの。
とまぁ、久し振りの更新でした。何ヶ月ぶりだろう・・・。
一気に3章終わりまで行きたいと思います!