37話 あの時、わたくしは、美しさを知りましたの。まぁちょっとした昔話ですわ。
すいっません!
遅れました
大昔、といっても数年前の事ですわ。
確か・・・わたくしが5歳の頃でしょう。
わたくしは純粋な貴族の子で、我が侭の許される存在でしたわ。
ですが、誘拐というものによってわたくしの考えは変わる事になったのです。
「お、おはなしなさい! こぎたないぐみんのぶんざいで!」
「はぁ・・・これだから貴族の餓鬼は綺麗でも嫌になるぜ」
「それはどういたしまして、ですわ!」
「ああ、いえいえ。それほどでも・・・って何でお前が普通に話してる!?」
「猿ぐつわはどうした! てかさっきも普通に話してたじゃねぇか!」
「まさか自力で取ったのか!? ・・・やるな」
「関心してるなあほ!」
そんな馬鹿げた会話をしている間にもわたくしは彼らを侮辱し続けました。
が、やはり侮辱というのは誰に言われようと嫌なもの。
お腹に1発貰う事になってしまいました。
わたくしは無様に醜く転がりました。
それと同時に分かったのです。
男達は中が腐ってて醜い。わたくしは愚かで醜い。わたくしたちは同じ、醜い存在なのだと。
別に殴られただけで思ったわけではありませんので、そこのところはご了承くださいまし。
そう、あの時わたくしは美しき存在に救われたのですわ。
颯爽と現れ、その輝く瞳でわたくしを見つめて下さった方。
そしてその素晴らしき力と圧倒的な存在。
そしてその殿方は言いましたわ。
『全てはレイヴェア=ティナノールに感謝しろ』
と。
彼は名を名乗らず忽然と姿を消しましたわ。
その方は兎に角、神々しく、美しかった。
そんな神様のような存在の彼が敬う存在——レイヴェア=ティナノール。
きっとその方は神なのでしょう。
あのような方を虜にしてしまう方なのですから。
幼い頃の私はそう信じ、今も信じているのです。
ですから私の神はレイヴェアさん。
お分かりいただけましたでしょうか。
初めてレイヴェアさんにお会いしたときは本当に存在した事に驚きましたわ。
そして彼女は、期待を裏切らない美しい方でした。
ですからレイヴェア様は素晴らしい方なのです。
・・・ああ、今はレイヴェアさんの素晴らしさを語っているのではありまえせんでしたね。
兎に角、レイヴェアさんとあの方以外は汚物だと言いたいのですわ。
え。私?自分で美しいと言っていたではないかって?
ええ言いましたわ。
ただ、人の範疇では美しいというだけのこと。
本当の素晴らしさはレイヴェアさんなのです。
あらあら?
結局私は何を言いたいのでしょう?
レイヴェアさんの素晴らしさは語りましたし・・・ああ。
ですから、そのレイヴェアさんを攫った敵さん達は愚かで、
絶対に許せないという事ですわね。
ですので、見ていて下さいまし。
私は彼らに美しさを教えて差し上げますわ。
では、あの時、あの方から頂いたあれを使いましょうか。
ほんとに申し訳ないです。。。
後、これでストックがきれたので、
暫く投稿しません
三章の終わりまで出来たら
投稿を開始します
それでわ