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世界の破滅を願う者(笑)  作者: 藍猫
今何時代?
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34話 あら。わたくしは囮ですか?







「ふぅ。アリサはちゃんと足止めしてるみたいだね」


「・・・お前笑顔で最低だなレクヴィオ。どう考えても今の爆発音はでか過ぎるだろ!?」


「そ、そうですわレクヴィオ様! 流石に今のはおかし過ぎますわ! 私達結構離れた筈ですのにはっきりと聞こえたのですから!」


「レクヴィオ。アリサがやべぇかもしんねーぞ!」


レクヴィオの笑顔での言葉に皆が反応を示した。

しかしレクヴィオは仲間の言葉に耳を貸さず、ただ1言、心底どうでも良さそうに呟いた。



「だから、何?」



ぞくっ

クレイトも、ルイスも、ユリシアも背筋に冷たいものを感じた。

例え、どんな酷い事を言っても、どんな事を行っていたとしても今まで感じた事の無い恐れ。


というよりも、彼らは見た事がなかったのだ。


ここまで冷たいレクヴィオを——。



















「おやおや? 敵さんにお帰りいただこうと来てみれば・・・仲間割れですか?」


「「「うるさい! 今取り込み中!」」」


「え、あ・・・す、すいません?」


今何か聞こえましたけど! 今はそんなことどうでもいいですわ!


「レクヴィオ様!」


「何さ」


「っ・・・! その素敵な笑みは反則ですわ!」


なんて美しい笑顔——ではなくてですね!


「何1人で怒ってるのユリシア」


「お黙りなさい! 貴方に呼び捨てされる覚えはありませんわ!」


そう。(わたくし)はレイヴェアさんと友達になったのであって、レクヴィオ様と仲良くなった覚えは——。


「・・・ユリシア嬢。俺が引き継ぐぞ?」


「お願いしますわ」


こほん。最初からそうして頂きたかったものですルイスさん。

そもそも女性である私に任せるのがおかしいのです。


ルイスさんが何時になく真面目な表情でレクヴィオ様と向き合います。


「・・・どうしたんだレクヴィオ。お前らしく無いぞ?」


「何の事?」


「っ! 仲間を見捨てた事だ!」


こてんと首を傾げるレクヴィオ様に痺れを切らして叫んでしまったようです。

ふむ。レクヴィオ様の呆気とした表情も素敵で——ごほん!


「ああ・・・その事。何? アリサを助けに戻れって言うの?」


「っ・・・そうだ」


「ふざけてるのルイス?」


「え——ぐふっ!?」


がん


とレクヴィオ様がルイスさんの体を壁に押し付けます。

お腹が押されてましたので声がああなったのも仕方ないでしょう。しかし・・・レクヴィオ様が本気で怒っている・・・?


そんな事はあり得ない(・・・・・)はずですのに・・・?


レクヴィオ様はルイスさんを一瞥してからくるりとあらぬ方向に向き直ります。そして誰も居ない筈の所へ向かって——


「さ、悪いね待たせて」


「いえ・・・人として当たり前の事ですから」


・・・誰でしょうこの長身の眼鏡の方は。いましたっけか?


「・・・お初にお目にかかります。名は・・・《No.2》とでも名乗っておきましょう」


なんばーつぅー? へんな名前ですね。そんな名前を考えた人はきっとセンスを疑われますね。

あ、レイヴェアさんなら付けそうですね。ノリで。


「…でわここは私が引き受ける事にいたしましょう」


「「なっ!?」」


ルイスさんとクレイト様が息を詰まらせて絶句します。

息を詰まらせると人は大変な事になるのだとレイヴェアさんに聞いたのですが・・・何故でしょうか?


「んじゃ任せるよユリシア」


「はい」


「ちょ、待てよぉぉぉぉ!?」


私を止めようとしたルイスさんが不思議な叫びを木霊させました。

まぁ、しょうがないですよね。そりゃいきなりレクヴィオ様に殴り掛かられたら誰だって必死に身を守るでしょうから。


それにしても、何故ルイスさんはさっきから怒られているんでしょう?


既に皆さん覚悟(・・)は決まっているからここに居る筈ですのにね。


「では、始めましょうか」


ええと・・・なんばーつぅー、さん?

なんばーさんでいいでしょうかね?


「・・・一応言いますが、それは名前ではありませんよ?」


まっ!それくらいローバート家の私は最初からお見通しですことよ!

べ、別に・・・人様のお名前を勘違いしていた、わけではないのですわ!!


「例え相手が美しき女性でも容赦はいたしませんよ?」


まぁ。愚民としては良い態度ですこと。

その美しき笑顔も賞賛に値しますわ。


ですが・・・



(わたくし)、既に心に決めた方が居ますの」



待ってて下さいまし!マクオン!!






・・・ついでにレイヴェアさん(ぼそり)











ストックがぁ(;´Д`)


きれそうです。

しかも今、旅行中(汗)




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