プロローグ
よろしくお願いします。
ワタシハ・・・ロボット?
名モ無キ・・・ロボット
アナタノタメナラ何デモシマス・・・
『メリークリスマース!』
「やった~!ケーキ?食べていい?食べていいのコレ。」
「いいわよ~当然でしょ!食べていいに決まってるじゃない!巧ちゃんのために買ってきたんだもの!」
「あぁ、そうだぞ。功記はたっくさん食べていいんだぞ!」
「やった!いっただっきま~す!」
ガツガツほうばる音が聞こえる・・・
フォークと皿がこすれる音、息遣い、瞬きの時のかすかな音
すべて鮮明に聞こえる
この箱の中でも・・・
コウキ君・・・?
コレカラズーーットヨロシク・・・
ズーーット・・・
真ッ暗ダ・・・箱カナ・・・?
僕ヲ見テ・・・喜ンデクレルトイイナ・・・
「おやすみなさい。」
「おやすみ・・・ねぇお母さん、明日僕の頼んだおっきなロボット、サンタさん持ってきてくれるかな?」
「当たり前じゃないの。」
「巧ちゃん今まで立派にしてたじゃない。」
「そうだよね、大丈夫だよね・・・」
「大丈夫、大丈夫。早く寝ないとサンタさん照れちゃって、帰っちゃうかもしれないよ。だからはやくねなさい、じゃあね、おやすみ」
今から始まるお話は、ロボットの話
ロボットは誰でも意思を持っている
あなたの持ってるロボットも
いつかこのお話のように・・・
なってしまうかもしれません