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プロローグ

他にFree or lifeを書いていますがしばらくの間こちらにします。

「と・・というわけで・・・、こ、今回は妾のミスに(ヒック)よってお主は死んでしまったのじゃ~。」

今、俺こと高峯たかみね 良二りょうじ(27)は白い空間の中心にある日本屋敷と思わせる部屋の和室にて鼻をぐずらせ涙目の「のじゃ幼女」にしきりに謝られてた。何故俺はこんな状況に陥っているかというと数時間ほど前に至る。





 俺は主にSEシステムエンジニアに関係する仕事についており、ここに来る前にも会社でとあるオンラインゲームのバグ発見修正依頼を請け負っていた。

「おーう、良二ー。進捗状況はどうだー?」

「あ、岡田主任。おはようございます。」

「バカ。お前また時間気にしてなかったな?もう昼前だぞ。」

「え?あ、ホントだ。まだ2,3時間しか経ってないと思ってた・・・・。」

「まあ、仕事が進んでくれるのは嬉しいが体調管理もしっかりしてくれよ?そんなんだと、前に自慢してた幼なじみの嫁さんに逃げられるぞー、お前。」

「ちょ!主任!滅多なこと言わないで下さいよ!去年式挙げたばかりなのに!」

「ハハハ。そうなりたくなければしっかりすることだ。で、報告は?」

「(ホントにこの人は・・・。)ええ、取り敢えずバグは粗方修正。他の微妙な誤差は部下5人でしらみつぶしに探してますね。今は修正確認2回目です。」

「分かった。取り敢えずこれ終わったら昼飯行ってこい。まだ食ってないんだろ?じゃあ、最終報告はいつもの様にメールで送ってくれ。」

「分かりました。」

そう言うと、主任は自分の持ち場へと行った。





「うーん。終わった~。あ、もう15時じゃないか・・・。あちゃー、昼飯食い損ねたな・・・。ん?」

朝に入れた仕事道具の他に何か鞄の中に入っているような・・・?お?

『リョウジ君へ 多分またお昼抜きで頑張っていると思うので軽いものを入れておきます。 清花さやか

「うおおお!俺の嫁!マジ天使!」


「なんすか?先輩のマジ嫁コールがまた発動したんすか?」

「だろうなー。あの人去年、幼なじみと結婚してからあれだよ・・・。」

「そうっすね。あれがなければ尊敬する先輩なんすけど・・・。」

「諦めろ。結婚する前から清花さんコールがあったから・・・。」

「あれっすかねー?天才とバカは紙一重っていう・・・。」

「意味のニュアンスはどうか分からんが・・・。まあ、そうだろう・・・。」


なんか外野が言っているが俺の嫁の前には何も聞こえん!

とにかく、仕事も一段落したし清花の弁当を食いに行くか。

「一旦外に行ってきまーす。」

「おう。いってらー。」



会社から出たあと俺は会社近くを歩いていた。周りには建設中のビルがあり、今も忙しく作業員が働いていた。

「さて、何処で昼飯食おうかな~。」


『クッシュン!!』


「ん?今クシャミの音が・・・・?」

周りを見ても今は15時のオフィス街。外回りに出ているやつも居るだろうけど偶然今は誰も歩いてない。

そんな中、今ハッキリと誰かのクシャミの音が聞こえてきた。

「空耳か・・・。」

クシャミについてはよく分からないが気にしないでおこう。

と思った俺だがいきなり何かが潰れる音と共に視界がブラックアウトした。






「いたたた・・・。ここは・・・どこだ・・・?」

俺は会社近くのオフィス街に居たはず・・・。なのに・・・。

「なんで・・・白い空間の・・・日本屋敷の前に居るんだ・・・?」

取り敢えずここにいても状況は変わらないし、ここの家主は誰なのかは分からないけど、何もない空間にポツンとあるんだ。何か知っているかも知れない。



「ごめんくださーい!」

・・・・・・あれ?反応が無いな・・・誰も居ないのか?

「はーい。ちょっと待っててくださーい。」

あ、良かった。屋敷には誰か居たようだ。しかし、何もないこの場所にどんな人が住んでるんだ?

「はいはい。お待たせ致しました。高嶺 良二様ですね。お待ちしておりました。」


え・・・?


「あのう。何故自分が高嶺 良二だと・・・?」

「それに関してはここの主であり、私がお仕えさせていただいている方がご説明致しますので。どうぞ、御上がりください。」

「はぁ・・・。分かりました。では、失礼します。」

俺はこの屋敷の女中さんと思わしき人に促されて中へ入っていった。



屋敷の中へ進んで奥の和室へと通されるとそこはカオスだった・・・・。

部屋の中は嵐があったのではと思わせるように無数の紙が散乱し、元々飾られていただろう掛け軸はビリビリに破られており、壺や湯飲み、急須などの欠片が床一面に散らばっていたり・・・。

そんな部屋の真ん中に半分発狂している幼女が何かブツブツと言いながらパソコンのキーを打つ感じで透明なプレートを使いどこかへ文章を送っているようだった・・・。

「まずいのじゃ、まずいのじゃ・・・・。まさか、あの時のクシャミでここまで大事になるとは・・・。

地獄の閻魔には謝罪文及び手配は終わった・・・。天国の桃源郷の奴らの非難に対する回答文は今送った・・・。次は本人に謝罪と次の世界の受け入れ先を探さねば・・・。」

俺の会社の締め切り間近の仕事を複数抱え込んだ修羅場の社員と同じく、正直声を掛けづらいというか、むしろ声を掛けたくは無いんだがここでじっとしても邪魔だし何も進展しないんで声を掛けることにした・・・。

「あのー。すみません。」

「でもじゃ、でもじゃ。あやつになんと謝罪すれば・・・。まさかバカ正直に死ぬ必要無かったのに妾のクシャミで死んでしまったと言うことも出来んじゃし・・・。」

「あのー・・・。」

「ここは神としての威厳を出しながら「お主は然るべき為に死んだのじゃ。」とでも伝えるべきかのう・・・?」

「・・・・・。」

「ん?なんか妾が言うのも何じゃがこれはこれで良いかもしれんの。よし、説明はこれで行くかの。」

こののじゃ幼女は考え事に夢中で俺や般若(何故か見える)を背後に出している女中さんには一切気づいておらず最後には女中さんに思いっきり頭をお盆で叩かれていた・・・。正直これを見て引いたが、声を掛けても気づかずにいたこの幼女も悪いので自業自得として貰おう・・・。因みに叩かれた本人は頭を押さえてゴロゴロと欠片が散らばっている床を転がりながら悶えていた・・・。

「高峯様。お見苦しいものをお目にかけさせてしまい大変失礼しました。たった今この部屋をお掃除させて頂くので別室にてお待ち頂けないでしょうか?」

「あ、はい。」

もし、ここで断ったらどうなるかは分からないぞ。と思わせる様な笑顔で女中さんに言われた。正直断る気も無かったし、あの顔では断ることも出来なかっただろう・・・・。


その後、女中さんに別室へ通され、茶菓子やお茶で1,2時間ほど時間を潰した。因みに出された茶菓子やお茶は大変美味しくこれが食べれただけでも満足でした。


「大変お待たせ致しました。あのロリバ・・主にはおし・・お話致しましたので今すぐお会い出来ます。」

今この女中さん、ロリばばあやお仕置きって言おうとしたよな・・・。というよりも、お仕置きしてたから1,2時間経ったのかよ!?最初は清花に似ていてお淑やかな人と思ったが(それでも清花が一番だけどな!)そうでも無かったらしい・・・・。そういや静かにしている人ほどキレさせると凄いってどこかのテレビであったな・・・。ブルッ!何か悪寒を感じたり女中さんの視線が冷え冷えしたりするが気のせいだと思おう・・・。


再び先程のカオス空間が広がっていた和室の前へと来た。中からは何も聞こえないが入りたくない気持ちを殺して襖を開けると最初に見た部屋とは違い紙は片付けられ、無残に破かれた掛け軸は元の姿に、壺や湯飲み、急須は綺麗に置かれていたり・・・。正直、この部屋の時間を巻き戻したのではと思うほど見違えていた。そして、そんな空間をぶち壊すような感じで今も半泣きの状態の幼女がこちらに向けてThe土下座をしていた・・・。





初めての異世界物ですが頑張ります。

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