剣術と魔法
えっとまず最初に。
投稿遅れてすいませんでした!
いやぁ、最近色々と忙しく書く暇を見つけ少しずつ書いていたらいつのまにか時間が空いてしまい……
次はもっと早く投稿できるように精進します。
この世界の目覚めは早い。
日の出と共に町民は起き各々が自分の仕事を開始する。
それは、このアスタ邸の領主とて例外ではない。
『コンコン』
優しく扉がノックされ扉から、まだ少し眠そうな声が聞こえる。
「おはよう。起きてるか?」
しかし、扉の向こうからは返事が返ってこない。
代わりに、微かな寝息が聞こえて来た。
ルナは、目をこすりながら一言言い扉を開ける。
「開けるぞ………なぁ?!」
扉を開けまだ少しぼんやりとする瞳で見たものにルナは、眠気も吹っ飛び絶句した。
なぜなら、ベッドの上で辛うじて大事な部分は見えていないもの、はだけたバスローブ姿で抱き合って眠るアラタとツナの姿を見たからだった。
「?」
アラタが首を上げ眠そうに目をこすりながら周りを見渡す。
ルナはアラタと目が合った瞬間に、顔を逸らし頬を染めながらいった。
「あ、あのだな。二人はこの世界に来て今日が初めての朝だったろう?そ、そ、それでな。二人にとってはいきなりではないかもしれないが、初日にそういった事をするのはどうかと思うのだが……いや、別にどういった行為とか、なんとかかんとか……」
視線を泳がせながら、しどろもどろに言うルナを見てアラタは一言だけ言った。
「えっと?ルナさん?何を言っていらっしゃるんで?」
「ふぇ?」
それなら、アラタによって起こされたツナを交えての10分間に及ぶ説明によりルナの勘違いは解かれた。
「と、と言うことは。単なる私の早とちりだと……」
「あぁ、そうだ」
「そうだよ。私達はまだ、そう言う関係じゃないよ!」
二人の勢いに押されていたルナは、落ち着きを取り戻し再びいつもの調子で言った。
「そ、そうなのか。しかし。さっきも言った通り、うら若い男女が抱き合って眠りにつくなどと…」
「「うっ……」」
次は、二人が一緒に呻き半歩下がる。
しかしそれでもなお、ルナは勢いを増し続ける。
「それに、先程ツナはまだ。と言ったな?と言うことはこれからそう言う……」
耐えきれなくなった二人が叫んだのは同時だった。
それから1時間余りが過ぎ、この世界の服にアラタは、白いシャツと黒いズボンに着替えをして朝食を済ませ、アラタはルナに連れられ宮殿の中庭にある訓練場に来ていた。
訓練場には、多くの兵士が10人程の団体に分かれてそれぞれ同じ訓練をしていた。
踏み固められ雑草1つない固くなった土をアラタは思いっきり踏み込み、ルナに木剣を向け駆けていく。
「はぁぁぁぁ!」
しかしアラタの木剣がルナに当たることは無く、ただ虚しく空を切る。
次の瞬間。アラタの背中に痛みより先に衝撃が走り肺の中の空気を全て吐き出し情け無い声を上げながら、地面と熱い抱擁を交わしていた。
「ぐぅえ」
「おい、アラタ。大丈夫か?」
先程まで木剣を構えていたルナがその構えていた木剣を脇に下げ、丁度下を向いて倒れているアラタの頭上に位置する場所に立ち心配そうに片手を差し伸べる。
アラタは顔を上げ、ルナの顔を見ようとするものアラタの目はあるものに釘付けになった。
「あっ!黒…………ぶっ!」
途端にアラタは後頭部を盛大に頬を赤く染めたルナに木剣で思いっきり殴られ、次は地面と熱いキスを交わした。
「き、貴様は何処を見ているんだ!全く…………」
アラタは地面と熱いキスを交わしたまま、ルナの言葉を薄っすらと聞きながら意識を暗闇に手放した。
一方朝食を済ませた後、アラタとは別行動を取っていたツナは今、この世界の服の白いシャツに黒いスカート姿に着替え、3メートルはある本棚にぎっしりと厚い本が入った本棚が並ぶ図書室に来ていた。
「広いなぁ。この図書室」
ツナが、様々な本達に目移りしながらもしばらく広い図書室の中をある人物を探しながら歩いて進んでいくと、ワンセット、だけポツリと置いてあるテーブルと椅子に誰か座って熱心に本を読んでいるのを見つける。
その熱心に本を読み耽る人は一向にツナに気付かず下を向いて分厚い本を読んでいる。
外見からして、まだ幼さが残る背中に向けツナはそっと声を掛ける。
「あの、サクヤさんって何処にいるか分かりますか?」
その人は少し茶髪に朱色の混ざった短く雑に切られた髪をビクッと揺らし、ゆっくりと振り向いた。
自分より2つほど年下の顔にはまだあどけなさが見え隠れしているもの整った顔付きの可愛らしい男の子だった。
男の子は少しホッと胸を撫で下ろし聞き返した。
「えっと、サクヤかい?」
「うん。そう。サクヤさんって人を探してるの」
「サクヤは、僕ですけど……何か用事かい?」
ツナは目を点にさせながら、確認を取る。
「えっと…私。ルナさんって人に多分お前の師匠になる人がサクヤさんって人だって聞かされてたんだけど、本当に君がサクヤさんなの?」
「うん。僕がサクヤだよ?」
感嘆の声をツナが上げると、次にはサクヤが椅子に座りながらツナの方向を向き、ヌッと伸び上目遣いで凄みを聞かせて言った。
「僕が、サクヤだ!」
今、ツナはサクヤと名乗ったこの少年の後を追って図書室の中を歩き回りある本を探していた。
「えっと、何処に有ったっけなぁ?」
「えっと。サクヤさん何を探して…」
「サクヤ」
「サクヤって呼んでくれないか?」
サクヤはその小さな艶やかな手で分厚く無骨な本を手に取りツナに目もくれずに言った。
「えっと…サ、サクヤ?」
「何だい?ツナ」
「えっと、何の本を探してるんですか?」
「敬語!」
「えっと?!敬語の本?」
「違うよ、敬語なんか使うなって事」
サクヤは本棚に本を戻しながら、睨みつけながら言った。
「わ、分かったよ。サ、サクヤ」
「良し!それで良い。えっと。なんの本を探してるかだっけ?それはだね…」
「それは?」
サクヤが悪戯な笑みを浮かべながら言った。
「初級!バカでも分かる魔法の基礎!って言う本だよ。よ〜くツナも目を凝らして探してくれよ?!」
「魔法?」
ツナが小首を傾げながら聞き返すと、サクヤは面白な物を見るような笑みを浮かべながら説明を始めた。
「そうだね。ツナが召喚される前に住んでた世界には無い物だしね、知らなくても無理は無いよ。まず魔法を知るには……唐突だけど言霊ってツナは知ってるかい?」
「言霊?」
「その感じだと知らないか……言霊とは、簡単に説明すると言葉。単語に宿る力ってわけだよ。だから、その言葉に宿る力を増幅させる役割を持つのが僕達の体の中にあるエネルギー。魔力ってわけさ」
「うんうん、それで…どうやって魔法が出るの?」
「ありゃ?」
サクヤは『伝わってると思ったんだけどなぁ』と呟いて頬をぽりぽり掻きながら再度説明する。
「まぁ、要は。私が何かしらの単語を発する時にその単語には力が宿っていてその単語の力を増幅させるのが魔力ってわけさ。そんでもって単語の力を魔力で増幅させて始めて発動するのが魔法ってわけさ」
「あっ!あれじゃ無い?さがしてる本」
サクヤはまるで酷くなる頭痛を抑えるように額を抑え、少し首を振りお目当ての本を手に取ってツナを睨みつけながら咎めるような声音で言った。
「もう、君はこれでも読んでたらいいよ!」
そう言いながら乱暴に手に取った本をツナに渡しながらサクヤは足音荒く席に戻って行った。




