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俺とお前の異世界冒険記  作者: 工藤翼
2/12

異世界と言いそびれた事

今回の話はもしかしたら、書いてるうちに自分でも分からなくなってしまっていたので書き直すかもしれません。


光が眩しい。

前が見えない。

だけど耳は聞こえる。

探れ、聴覚で今何が起きてるのかを探れ。

アラタは両目を抑えながら、静かに立ち尽くしていた。

体中の神経を耳に集中させ立っていた。

永遠にも感じた10秒の時間が経ち、すぐ近く、自分の2、3メートル先で物音が聞こえ、更に耳に神経を集中させる。


物音が次第に近づいてくる。

そして、その物音が自分との距離50センチほどの場所でピタッと止まる。

そして、聞きなれた声が確かに自分の名前を呼ぶのが聞こえる。


「アラタ…?」


その声は、酷く不安や心配を孕んだ声音だった。


未だに、何も見えない。

目を開けているはずなのに前が見えない。

暗闇の中だった。


すると、もう一度。今度は聞いた事がない女性の声と、『ガチャガチャ』と金属が擦れ合う音が近づいてくる。


自分より年上だろうか、酷く落ち着いた声音であった。


「おい、少年。大丈夫か?」


少年?俺の事か?

俺が周りが見え無いために迂闊に返事が出来ないで居ると、突然頭に手を置かれ恐らく俺の顔を覗いているのだろう緩やかな呼吸音が聞こえてきた。

そして、最初に声が聞こえた所から何故か息を呑む音も聞こえてきた。


「うぅむ。召喚時の光が強かったのかもしれ無いな。

すまない。直ぐに治すから待っていてくれ」


すると、覗き込むのを辞めた落ち着いた声音の女性は次は両手でアラタの目を優しく包み込む様に触り何かを詠唱する声が聞こえて来た。

すると、途端に目が熱くなり身体が無意識にビクッと反射する。


しかし、身体の反射など知らぬ風に落ち着いた声音の女性は詠唱をする続ける。

次第に、熱を帯びた目を冷め、ゆっくりとアラタの目を触っていた手が離れていく。


「どうだ少年。私の姿が見えるか?」


視覚を取り戻したアラタの目の前には、急所が鉄の板で隠れた甲冑の様な物を着た金髪碧眼の美しい女性が立っていた。

その奥には、心配そうに顔をしかめてひたすらにアラタの事を見ている居るツナもいた。


「えぇと、ここは?」


アラタは心配で顔をしかめていたツナに向かって聞いた。

しかしツナが少し顔を明るくさせ、口を開くのより早く、金髪碧眼の女性が口を開く。


「おっと申し遅れてすまない。私はアスタ・ルナ。ルナと呼んでくれ。それで突然の召喚すまない。ここは、メドル地方アラスター王国アスタ邸の地下だ。」

「アスタ邸?」


アラタは周りを見渡す。

アラタ達は今現在、広い乳白色の石材で緻密に作られているシャンデリアの照らす光の下立っていた。

服装は公園のベンチで駄弁っていた時と同じ制服でポケットの中にはいつも持ち歩いていた財布とスマホが入ったままだ。


すると、今にも泣き出しそうな顔でツナが近づいてくる。


「え?何言ってるの?召喚?意味わかんない……じゃあもう帰れないって事?もうパパにもママにも会え無いって事?」


少し顔をしかめてルナは何故、俺とツナがこの世界に連れて来られたかを説明し始める。


「まず、今。この世界は壊されようとしている。壊そうとしているものは、この世界の創造神本人だ。君らには、その創造神を止めてもらいたい。もし、創造神を止められなかった場合、君達の星も未来は無い。」


「いや、ちょっと待ってくれ。なんで俺達なんだよ?!」


アラタがここまでの話で1番疑問に思っていた事を聞いた。

すると、ルナは淡々と訳を話し始める。


「およそ400年前に世界は、神により一度崩壊しかけました。当時、崩壊を食い止めようとある二人の人がこの世界に召喚されました。それが、貴方達2人の先祖に当たる人達です。その2人の勇者により、神は消え去りはしませんでしたが、力を失い、眠りに着きました」


そこまでルナが説明をすると、大体の事情が把握でき始めていたアラタがルナの後を引き継ぎいった。


「なるほど、今になって、その神が力を取り戻して再びこの世界を壊そうとしていると」

「はい、そうです」


そこまで聞いていた、黙って聞いていたツナがある疑問をルナに投げかける。


「でもなんで、神様なのにこの世界を壊そうとしてるの?」


そのツナの質問にアラタはハッとする。


そうだ、確かに何故神はこの世界を滅ぼすのにこだわっているんだ?


「多分、楽しんでるのだと……」

「楽しんでる?」

「えぇ、この世界を滅ぼすのを楽しんでるのだと思います。おそらく、この世界を滅ぼした後はいずれは、貴方達の住んでいる世界も……。私が教えられている事はここまでです。後は部屋を用意していますのでそこでお待ち下さい。」


改めて、考えると分からない事だらけで頭が痛くなってきた。それに今はツナもこの状況が詳しく分かってないからな。一旦、休みたいな。


「わかった。案内してくれ。」


そう言い、不安そうな瞳でアラタを見ていたツナの手を引き、階段を上るルナについて行く。


薄暗い階段だけがある通路をしばらく上がり、見えてきた木の扉を開けるとそこは。

一際大きなシャンデリアに照らされ、床にはフカフカのカーペットが敷かれている広場だった。


その広場からしばらく歩き、辿り着いた部屋はキングサイズはあるベッドが1つにドレッサーやタンスなど必要最低限の物が置いてある10畳程の部屋だった。


「では、私は父上に報告がありますので、これで。」


そういうとルナは、アラタとツナ2人を部屋に残しどこかへと行ってしまった。


途端に肩の力が抜け、ベッドに2人で倒れ込んでしまう。


ここで冒頭に繋がる。


誰も想像出来ない。

誰も考えられない。

そんな、2人の冒険が静かに始まった。






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