逃げ切り
ピタ、ピタ、ピタ。
何かが壁を伝ってこちらに向かって来る音に一人でアラタの言いつけ通りに待っていた、ツナは身構え、小声で詠唱を開始する。
「聖なる炎よ、非力な私に力を貸したまえ。」
詠唱が完了してから2〜3秒の時間が過ぎ、ツナの顔を一筋の汗が流れていると、その者は姿を現した。
「ア、アラタ?!」
顔を苦痛に歪め、壁に手をついてやっとの事で立っているアラタが姿を現した。
アラタの姿を見たツナは、魔法の発動を中止してアラタの元へ駆け寄る。
「今、回復魔法をかけるから……」
「た、頼む」
「精霊達よ、この者を癒す力を貸したまえ。修復!」
ツナが回復魔法をアラタに向けて放つと、アラタの体が淡い青色の光で包まれ、苦しそうに顔を歪めていたアラタの表情が和らいだ。
「大丈夫?」
「あぁ、ありがとう。それよりも、早く移動しよう。またあんな奴に見つかったら、今度こそ本当に……」
「うん…そうだね……」
ツナに回復されなんとかまともに動ける様になったアラタとツナはゆっくりと、上層に向け歩き出した。
一方、3階層で休憩を取っていたルナとサクヤは突如として消えたアラタとツナの事に気付き話し合っていた。
「恐らくアラタとツナはこの鉱石に仕込まれていた、転移系の魔法トラップにかかってこの迷宮の何処かに飛ばされたと?本当にそれであってるのか?サクヤ」
「うん。多分間違いないよ」
「うぅむ。困った事になったな……」
そう言い、ルナは手に持っている、罠の効果が切れた光を浴びて綺麗に輝いている鉱石を見下ろした。
大変遅くなり、それに短く申し訳ありません。
私事で、ありますが、引っ越すことになりその準備で小説を書く時間が無くこんなにも期間が空いてしまいました。
本当に申し訳ない限りです。
次の投稿も遅くなるかもですが、気長に待っていただけると大変嬉しく思います。




