警告
23:00にももう一回更新あります。
自分は久木達と食事をし、会話をしながら次の村に向かって歩きそして日が暮れる前に野営の準備を済ませて見張り番を決めて置き、それまで自分が休む様言われたので休む。
夢か予知夢かまた正夢か未来予知か判らない。
金や銀の装飾をされた白い鎧の男と黒と紫が混ざり合って紅い血管の様な葉脈が兜と心臓辺りからドクン、ドクン、と脈を打っている黒曜の鎧の男が睨み合う様に立って自分を待っていた。
黒曜の鎧の男の声はまるで怨霊の様な何もかもを憎んでいる地響きにも似た声で言う。
「お前は自分で決めた未来から逸れようとしてるのか、それとも逸らされそうになってるのか解らないが、己の決めた道を逸れるな、後悔するぞ」
次に言葉を発したのは白い鎧の男
「でも、君なら逸れても良いかも知れないね。 君も自分と同じ道に来れば後悔する事も何かに懺悔する事も無くなる、彼の方に自分を委ねれば全て上手くいくよ。」
そう甘く囁くが、そこ言葉からは何も感じない、感情も何もかも捨ててしまった様な諦観にも感じた感覚は暗示の様にも感じてしまった。
「「だが、それでも、全て逸れるなら全てが終わる」」
目の前が歪み曲がり、平行感覚が失われた吐き気にも似た感覚が襲う。
観える
自分が未来を『変えてしまった』結果が。
夜華さんが神々に目の前でなんども、なんども、なんどもなんども、殺される、自分の前で、自分を盾にされ、なんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんども!
頭蓋を割られ、綺麗な翼と尻尾も根元から切断され、自分を安心させる様にニコリと笑って殺されるのだ、生き返っては殺される、自分を呼び出した女神に、女神は何かを何回も叫びながら夜華さんを殺して、殺して殺して殺して、殺していく。
自分は何回も女神に叫ぶ、暴れれば手足を砕かれ光の壁で押し潰され這う、そして観させる。
目の前でなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんども殺される自分の大切な人、その人の血を浴びる、かつて感じた事の無い程の怨嗟が自分から感じる。
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誠一が寝た後、夜華は決まって誠一に膝枕をしその寝顔を見て次の朝を待つ。
だが、今日は違った。
誠一が寝ながら苦しみ悶えている、夜華はただその頭を撫で、撫で、撫でる事しか癒す方法を思い付かなかった。
そして、撫でてるのが数分で止まる、何故なら誠一がムクッと身体を起こし、周りから怨霊達を集め出し吼える。
「ググ、グァァァァァァァァァァ!」
まるで狂った獣の様に吼える。
怨霊を身体の中に吸収していきながら周りを見るそして微量だが神気を漏らしてた狐を睨み体勢を低くし駆ける、駆けながら手の平から血の色の武器を出し狐を斬りつける。
狐は余裕を持って回避し、誠一の身体を視えない何かで横に弾き飛ばす。
飛ばされた誠一は受け身をとりその飛ばされた勢いのまま四足歩行に移行した後、地を這う蛇の如く速くかつ低く走り狐に突撃するが、ある一定の距離に近づいたらまた弾き飛ばされる。
それだけで鎧が歪み、皹が入る。
だが、狂った様に走り突撃する、獣の様に吼えながら。
狐は弾いてばかりでは埒が明かないと気がついたのか再び突撃してくる誠一を地面に縫い付けた。
やっと動きが止まり、誠一は益々獣の様に吼える
黒華が誠一の元に走る寸前でイグドラシルに止められる。
それが正解だったのか、地面が揺れて、割れる。
割れた地面からは誠一の鎧のフォルムに似た形になり、狐に向かって疾走する、そして更に地面が割れ誠一自体はフォルムは人間フォルムから大狼の様に体積を増やして鋭くなり地面を駆け狐を襲う。
狐は次第に苛々し、ついに喋る
「もう! なんなのですか! この土人形も! 貴方も! 何故私にそこまで濃い怨嗟を向けるのですか! もう! 我慢なりません!」
狐が右前足で地面を強く叩く。
ただそれだけで地面が裂け、土騎士達を裂け目の奈落に落とし回避仕切れず頭から誠一も落ちるが、すぐさま裂け目が塞がり誠一を地面が飲み込みにょき、と芽の様に頭だけ出され固定される。
誠一の叫びは酷くなり頭だけでも暴れるが狐が誠一の頭を叩き鎮静化させる。
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「理解して貰えたかな、彼の方に逆らうとこうなるのさ」
諦観した言葉が白い鎧の男から発される。
「だから、道を逸れるな、貴様は観た未来の様にはなりたく無いよな、なら、私の道に進め、貴様の平穏を護る為に、もう、失わない様に、全てを憎み、恨み、全てを喰って、奪って、報復しろ 必ず、貴様の求める未来はここにある」
黒曜の鎧の男はそう言う
次第に目の前が霞み、消えて行く。
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怨霊達が誠一の身体から抜け、散り散りに去って消える。
誠一は目を開け辺りを見渡すが首の稼働域しか動かない事に不思議に思い下を見る。
無表情のまま夜華を観て首を傾げる。
「自分は何でこんな事になってるでしょう」
ビキビキっと割れる音と、狐が尻尾を逆立たせ怒りながら言う。
「それは此方の言葉です! いきなり襲いかかってきて! 貴方は何時もオルムとあんな事をしているのですか! 私達の何が気に入らないのですか!」
右前足を地面にペチ、ペチと叩き激昂する狐とホッと安心している夜華を観て誠一はまた首を傾げるのだった。
23:00にももう一話ありますので。




