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追加人員

アサ     中年執事。現在、王都で勤務。

アース    ウルザの土人形。現在、王都で勤務。

メットーラ  混代竜族のメイド。現在、王都で勤務。


ナート    獣人族の娘。ウルザ不在時の子供たちのリーダー。


ミヨ     幼女メイド。シャシャートの街に赴任中。

ヨウコ    九尾の狐。五村の村長代行。


セナ     獣人族の娘。村の獣人族のリーダー。セッテの母親。

ガット    セナの兄。ナートの父親。


ガルフ    獣人族の戦士。強い。

ダガ     リザードマンのリーダー。


イースリー  ウルザの学園での友人。


アン     鬼人族メイドのリーダー。

ラムリアス  鬼人族メイドのナンバー2。


トライン   村長とアンのあいだの息子。



 アルフレートたちが村に帰ってきた。


 屋敷の玄関を開け、待ち構えていた俺たちに大きな声で挨拶をする。


「ただいま!」


 一番、声が大きかったのはウルザだな。


 そのウルザにザブトンとハクレンが駆け寄る。


 とくに冬眠に入る前にウルザに会えたザブトンは、すごく喜んでいる。


 おっと、ウルザが困っているから、取り合いしないように。


 ウルザを連れて行く?


 ナートたちのところにだな。


 かまわないぞ。


 夕食は豪華にするから、遅れないようにな。


 おっとルー。


 アルフレートを連れて行くのはちょっと待ってくれ。


 俺もちゃんと挨拶をしたい。


「ただいま戻りました」


 よく戻ってきた。


 元気にやっていたか?


 いや、手紙で様子を知らされていたがな。


 ははは。


 元気そうでよかった。


 しかし、大きくなったなぁ。


 まだ中学生ぐらいの年齢のはずなのに、高校生みたいだ。


 子供の成長は早い。


 俺が感慨にふけっていると、ルーがまだかと催促してきた。


 悪かった。


 アルフレート、ルーの相手を頼む。


 ああ、あとでゆっくりと話をしよう。


 アルフレートをルーに預け、俺はティゼルに……


 ティゼルは、天使族に囲まれていた。


 母親ティア祖母ルィンシァほこらしげに、ほかの天使族に紹介している。


 えーっと、後にするか。


 学園でのアルフレートたちの生活のサポートをしてくれているアサ、アース、メットーラに挨拶。


 色々と大変だったろう。


 すまなかった。


 アルフレートたちはまだ卒業しないようなので、来年も頼む。


 なにか要望があれば聞くぞ。


「いえいえ。

 お役目を十全じゅうぜんにこなせたとは言えず、申し訳ありません。

 この冬は改めて己を鍛え直そうと思います」


 アサがそれが要望だと言うと、アースが続く。


「私は店のほうで配慮いただいておりますのでとくには。

 ただ、店を開いたことのシワ寄せがメットーラさんに行っています。

 メットーラさんの要望を叶えていただければ」


 わかった。


 アースはそう言っているが、メットーラはなにか要望があるのか?


「はい。

 自身の未熟をさらすようで申し訳ないのですが……一つ。

 よろしいですか?」


 できることならな。


「では。

 追加人員をお願いします」


 ……


「追加人員をお願いします」


 聞こえている。


 えーっと、三人では仕事が厳しいということかな?


「そうです。

 現状はゴールさま、シールさま、ブロンさま。

 それとハイエルフのリグネさん、混代竜族のオージェス、ハイフリーグータ、キハトロイ。

 グラッツ将軍の部下たち、ダルフォン商会の手を借りていますので、なんとかなっています。

 ただ、このままだと、なんともならなくなります」


 ……


「人数は必要ありません。

 現地でやとえますので。

 武力も必要ありません。

 そばに魔王がいますので。

 欲しいのはアルフレートさまやティゼルさま、ウルザさまに意見を言え、大樹の村の意をみ、部下を統率できる者です。

 希望を言わせてもらえるなら、シャシャートの街にいるミヨさまを寄越してください」


 それは駄目だ。


 ミヨを引き抜くと、シャシャートの街のマルーラが困る。


 それに、ビッグルーフ・シャシャートの運営にも関わっているし、イフルス代官にもミヨはシャシャートの街にとどめるようにお願いされている。


「ヨウコさまでもかまいません」


 そうすると五村が潰れる。


 わかって言ってるな。


「それほどの人材を配していただかなければ、王都での活動に支障がでるということです」


 むう。


 そんな人材がいるか?


 ぱっと思いつくのはキアービットだが、彼女は天使族の仕事があるから無理だろう。


 マルビットやルィンシァも無理。


 ガーレット王国が落ち着くまでは、天使族は厳しいだろう。


 となると……誰がいる?


 ……フローラ。


 研究室から出ないよな。


 部下を統率するタイプでもない。


 セナは……


 村の獣人族のリーダーだ。


 長期で村から離すと、獣人族の中での序列に影響が出てしまう。


 それに、セナの娘のセッテもまだまだ子供だ。


 村の外でというのは厳しい。


 ガットも……統率力はあるかもしれないが、慣れない王都で頑張ってくれと言われても困るだろう。


 それに、鍛冶仕事を取り上げるわけにはいかない。


 ダガやガルフは武人タイプ。


 戦闘の指揮や、部隊の運用はできても、どっかりと座って部下に指示は……怪しい。


 いや、現場に出ていくな。


 メットーラが欲しいのはミヨやヨウコのように、自分では極力動かず、部下を使って物事をこなしていくタイプ。


 ティゼルが大きくなれば、ぴったりだと思うのだけど……


「そのティゼルさまの代理をできる方がほしいのです」


 むう。


 しかし……それほどの人材を必要とするほど、学園での世話は大変なのか?


 ゴールたちのときは……


 ああ、彼らはすぐに卒業して先生になったから状況が違うのか?


「いえ、そうではなく……

 はっきりと言えば、アルフレートさま、ティゼルさま、ウルザさまが問題に直面し、解決するたびに組織が大きくなってしまっているので……」


 組織?


「貴族学園内での派閥とお考えください。

 本来、その派閥を管理するのはティゼルさまでしたが、王城に持っていかれていますので」


 ティゼルの警護にアサが同行し、アースは店に。


 残るメットーラが一人でアルフレートとウルザの世話をしつつ、その派閥の管理を代行していると。


「派閥に属する生徒で優秀な者がいるので、そちらにある程度は任せていますが、大人がいないと困る場面もありまして……

 ゴールさま、シールさま、ブロンさまも常に王都にいるわけではありませんから」


 なるほど。


 しかし、誰がいる?


 村の外だと……五村のピリカ。


 ピリカが、アルフレートやウルザに意見できるだろうか?


 それに、五村の警備隊を率いる仕事はどうする?


 ピリカの代わりがいるのか?


 ……


 ここで考えても仕方がない。


 ほかの者と相談しよう。


 なのでメットーラ。


 すまないが返事は保留だ。


 頑張ってみるよ。


「よろしくお願いします」



 さて、ティゼルは……まだ無理っぽいな。


 となると……あれ?


 ウルザの友だちのイースリーがいたと思うが?


 どこに行った?


 ドースたちが連れて行った?


 麻雀マージャンだな。


 また賭け金を積み上げなければいいが……


 あとで様子を見に行こう。


 とりあえず、今日の夕食の準備を手伝うか。


 あー、ティア。


 ティゼルの手が空いたら、呼んでもらえるかな。


 よろしく。




 夕食後。


「村長。

 メットーラさまの要望の件なのですが」


 食後の紅茶を運んできたアンが、提案してきた。


「推薦したい人材がいます」


 え?


 誰を?


 まさか、アンやラムリアスじゃないよね?


 アンやラムリアスに長期に抜けられると、屋敷が回らなくなる。


「ありがとうございます。

 ですが、推薦したいのは別の者。

 私の息子です」


 アンの息子って……


 トラインか?


 まだ十歳にもなっていないだろ?


 生まれて九年目のはずだ。


「ですが、優秀です」


 知ってるよ。


 ルーやハクレンもめてたもん。


 でも、まだ子供だぞ。


「角はえましたよ」


 角は生えていたけど。


 いや、角ってかなり前に生えてたろ?


 理由にならないぞ。


 学園に送るとしても、メットーラの望む追加人員としてではなく、アルフレートたちの後輩としてだろう。


「学園の生徒にしても、かまいません。

 それくらいはこなすでしょう。

 ただ、身体の小ささはどうしようもありませんから、補佐に山エルフから一人、お願いします」


 山エルフからの一人。


 心当たりがある。


 トラインとよく一緒にいる山エルフだ。


 正確には、トラインの出したアイデアを形にする山エルフだ。


 彼女はトラインの専属技師みたいになっている。


「はい、彼女です。

 二人でなら、なんとかなるかと」


 なんとかなるのか?


「なんとかしますよ。

 私と村長の息子ですから」


 そう言われてもなぁ。


「それに、あと一人が自動でついていくでしょうから。

 当面はその一人に任せれば、問題解決です」


 ……?


 どういう意味だ?


 トラインについていく?


 自動で?


 鬼人族メイドの誰かか?


「いえ、彼女です」


 アンがそう言って視線を向けた先には、キアービットがいた。


 そのキアービットは、話題のトラインを見ている。


 トラインはアンたちと同じように、紅茶を配っていた。


 鬼人族メイドのお手伝いだな。


 感心だぞ。


 そんなトラインの様子を、キアービットは微笑ほほえましく見ている。


「非公式ですが本人から、トラインの妻にどうでしょうかと打診されております。

 もちろん、トラインがもう少し大人になってからですが」


 …………………………


 えええええええええええええええっ!




トラインの相方の山エルフは、まだ未登場です。

近く、出ます。



トラインがまだ子供なので、アン(相手の母親)にしか言ってません。

アンから良き返事が来たら、マルビット(自分の保護者)や村長(相手の父親)に話を通して、本人トラインがそれなりの年齢になったころに意思確認……の流れをキアービットは考えています。


マルビット「村長狙いじゃなかったの?」

キアービット「ライバル多いから。あと、ティアがいるし……」

マルビット「アルフレートくんは?」

キアービット「ウルザの壁が厚くて……」

みたいな話を次回にやれたらいいなぁ。

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― 新着の感想 ―
キアービットさんはそっち狙いだったか。 長命種は狙いところが、斜め上方だなぁ。
年の差婚が酷い太樹の村 良いのか村長!! あっ村長もね…察し。。。
[良い点] やっとトライン出てきたーー 出てこないけどどーしてるかなと思ってました! てかまだ喋ったことないですよね?
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