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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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新しい水路


 獣人族の男の子たち三人が魔王国の学園に行ってから、残った子供たちに少し変化があった。

 まず、ウルザ。

 年長である三人が抜けたことで、子供たちの面倒をよく見るようになった。

 アルフレートも、それを見て色々と思うところがあるのだろう。

 勉強をさらに頑張り始めた。

 そしてナート。

 セナと色々相談している。

 ……

 相談内容は聞かないことにしよう。

 俺やアルフレートが関係ないことだと良いな。


 なんにせよ、子供たちの変化は良い方向なのでよかった。

 魔王国の学園に行った獣人族の男の子たちも、きっと頑張っているだろう。

 だからハクレン。

 心配し過ぎはよくないぞ。

 なんだかんだで、ハクレンはライメイレンの娘だなと思う。

 子煩悩。

 それをもうすこしヒイチロウに向けて欲しいが……

 そうなると、ライメイレンと争いそうだよなぁ。

 うまくやってほしい。




 牧場エリアの露天風呂だが、春には埋めるつもりだった。

 しかし、動物たちの強い要望というか抵抗で残すことになった。

 そうなると考えなければいけないのが取水と排水。

 スライムたちによる浄化で綺麗になっているとはいえ、水の入れ換えを考えるべきだろう。

 あと、屋根も付けようか。

 ということで工事。

 取水は露天風呂の位置を考え、川から新たな水路を作る。

 それほど大きな水路でなくて構わないが、高低差を上手く利用しないと水が流れない。

 また、いきなり風呂に水をダイレクトに流し込むのも考え物だ。

 なので、川からの水路を作った後に、牧場エリアの北側にため池を作った。

 サイズは少し小さめで、二十メートル四方。

 この辺りに子供は来ないけど、一応の用心として転落防止の丸太を並べておく。

 この北側ため池から、牧場エリアの露天風呂へのに水路を作れば取水路は完成。

 次は排水路なのだが……

 今、村にある排水路に繋ぐには場所が悪い。

 犬エリアや農業用の水路にぶつかってしまう。

 色々と考え、風呂場から北側のため池に水を戻し、排水路はため池から東側に伸ばすことになった。

「村の東側にも細いですが川があります」

 ハイエルフの一人がそう教えてくれたからだ。

 そちらに排水すれば問題ないだろう。

 水量も、環境が変化する程にはならないだろうし。

 問題はその川までの距離。

 十五キロぐらいかな?

 結構、遠い。

 クロの子供たちやグランマリアに護衛されながら、東の川まで続く排水路の作成に取りかかった。

 高低差を利用するので少しずつ低くしなきゃいけないのが大変だった。

 幸運だったのは、途中で池を見つけた事。

 水路を曲げなければいけなかったが高低差も問題なく、池に排水することで川まで作らなくてよくなったのは助かった。

 池には巨大なカエルがいたが、クロの子供たちが睨むと戦意をなくして池の底に逃げた。

 申し訳ない。

 排水もできるだけ綺麗にしてから流すので、許して欲しい。

 有言実行の為、排水路のスタート付近にスライム用のプールを作り、水を浄化する。

 これで取水路、排水路と完成。

 水路の門を広げ、水を流してみる。

 問題な……ん?

 取水路に魚が流れ込んできた。

 珍しい。

 これまであった水路に魚が流れ込まなかったのは、滝から水を取っているからか。

 今回の取水路は、川の横に小さな池を作り、そこから水を取っている。

 水路に柵はあるけど、柵の隙間を潜るサイズの魚なら流れてくる可能性があるか。

 露天風呂への水路には、もっと細かい柵を設置しよう。

 夏場は水のままだろうけど、冬場は沸かすからな。

 あとは排水路を通って池に向かうだけだが……

 あのカエルのエサになってしまうかな?

 ……

 偽善だが、見てしまったのは助けよう。

 バケツに入れて、西にある大きいため池から川へ戻る水路に流す。

 そして、新しい取水路の柵をもう少し細かい柵に作りなおそう。

 これで水路関連は問題なし。


 露天風呂の屋根に関しては、水路を作成する前に木材を伐採して用意しておいたので、ハイエルフたちが作ってくれた。

 露天風呂の半分だけを屋根で覆い、残り半分はオープン。

 なかなか立派な露天風呂だ。

 ありがとう。

 着替える場所があれば、俺も入りたいぐらいだ。

 ……

 すまない。

 冗談だ。

 ハイエルフのみなさん、着替える場所を作るのは止めてくれ。

 露天風呂に入りたくなったら、温泉地に行くから。

 え、あ、いや、別にここに入るのが嫌なんじゃないぞ。

 牛よ、そんな目で俺を見ないでくれ。

 馬、お前もか。

 山羊、お前らはいつも通りで安心する。

 よ、よーし、一緒に入ろうか。

 クロの子供たち、悪いが火の魔法を頼む。


 その日は、牧場地の露天風呂を楽しんだ。

「風呂に入ったというより、風呂で牛や馬のブラッシングを頑張ったという感じだったが……」




 獣人族の男の子たちが出発してから二ヶ月ぐらい経過した頃。

 魔王国の学園に行った獣人族の男の子たちから手紙が届いた。

 手紙を出したのは、学園生活一ヶ月目ぐらい。

 普通の手紙なので届くまで時間が掛かったようだ。

 小型ワイバーン便を用意するべきだったかと少し後悔しつつ、手紙を読んで……

 俺は首をかしげた。

「ハクレン、子供たちに文字は教えたよな?」

「もちろんよ」

 なるほど。

 じゃあ、これは書き間違いじゃないのか。

“ヒラク村長へ。
 春の風が心地良い季節になりました。
 いかがお過ごしでしょうか。
 俺達は今、魔王国の学園で楽しく教師・・生活を送っています”


すみません。
仕事と書籍化作業でちょっとシャレにならないぐらいハードになってしまいました。
少しの間、更新が不安定になります。
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