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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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迷路で遊ぶ


 ダンジョンで作ったモヤシとアスパラを使った料理が少し続いた。

 保存の事を考えると早く食べないといけないからなぁ。

 調子に乗って作り過ぎたかもしれない。

 ちょっと反省。

 でも、モヤシやアスパラの入ったサラダは美味しいと思う。

 あ、炒め物も良いよね。




「村長、一階層にあるこの隠し部屋はなんでしょう?」

 ピンチを迎えた。

 ダンジョン内に、こっそりと一人になれる部屋を作っていたのがバレた。

 いや、一人じゃない。

 ここにはクロ、そして猫が来る。

 男の為の部屋だ。

 心の安らぎの部屋だ。

 それがバレた。

 終わったか……

 いや、まだ大丈夫だ!

「隠し部屋?
 そこは食料保管用の部屋だぞ」

 嘘じゃない。

 ちゃんと食料を保管できるようにも作っている!

「食料保管用の部屋にベッドが必要なのですか?」

 くっ、快適な環境を求めたのが裏目に……

「か、仮眠室も兼ねようと思ってね」

「そうですか。
 あまり食べ物のある場所で寝るのはお薦めできませんが……
 では、仕切りを取り付けましょう。
 後、扉はもう少し目立つようにしてください」

「……だ、だな。
 直しておこう」

「よろしくお願いします」

 ……

 セーフ。

 しのいだ。

 見つかったのは失敗だったが、致命傷ではない。

 あの部屋はあの部屋で大事だったが、本命の部屋が三階層にあるのだ。

「あ、村長。
 三階層の部屋も入りにくいので直してくださいね」

 ……





 二階層は巨大な迷路だ。

 その二階層がそれなりに完成したので、子供達と遊んでみる。

 シンプルに、同時にスタートして先にゴールできた者が勝者という形に。

 当然、危険な罠や仕掛けは封じている。

 しかし、それでも子供一人で迷宮は危ない。

 なので大人とコンビを組んでもらう。


 参加者。

 ウルザ+ハクレン組。

 グラル+ガルフ組。

 アルフレート+ルー組。

 ティゼル+ティア組。

 ガットの娘ナート+ガット組。

 獣人族の男の子達は、それぞれがハイエルフと組んでいる。

 他にリザードマンの子供がリザードマンと参加。


 大人達には地図と食料、水を渡している。

 また、クロの子供達にも地図と食料、水を持ってダンジョン内を徘徊するようにお願いしている。

 これで万が一があっても大丈夫だろう。



 二階層の入り口で俺が合図を出し、スタートとなった。

 一応、子供がメインなので大人は付き添いに徹するようにと言ったが……性格が出てるな。

 ガンガン進むウルザ、グラル。

 相談しながら進むアルフレート。

 同行している大人に頼るティゼル、ナート。

 まあ、特にいやらしいトラップもないから、動き回っていればゴールに辿り着けるだろう。


 グラルと組んだガルフが悲鳴を上げているな。

 グラルを追いかけきれていない。

 やはり、ガルフではなくドライムと組ませるべきだったか。

 しかし、ドライムは別件を頼んでいるからな。

 ライメイレンはヒイチロウから離れないし。

 ラスティは妊娠中。

 うん、ガルフに頑張ってもらおう。


 俺はスタート地点の横の隠し扉を使い、ゴール地点に移動。

 こういったショートカットを用意しておかないと、面倒だからな。

 ゴール地点で待機して一時間ほどして到達者が来た。

 一番はナートとガットの組だった。

「やったぁ!
 ゴールだ!」

「ふう……疲れた」

 ナートはガットに背負われていた。

 距離が長すぎただろうか。

 少し遅れて、獣人族の男の子やリザードマンが駆け込んできた。

 こっちは元気だな。

 途中で大人達が持っていた水と食料を少し使ったらしい。

 別に構わないぞ。

 訓練じゃないからな。

 苦しんでやる必要はない。


 それからもチラホラと到達者が出てきたが、今だにウルザ、グラル、アルフレート、ティゼルが来ない。

 大丈夫だろうか?

 少し不安に思ったところで、ティゼルがゴールした。

「散歩のつもりでしたが……」

 ティゼルは元気だが、ティアが少し疲れていた。

 公平を期す為に飛ばないように言ったから、それでだろうか?

「ティゼルがあっちに行き、こっちに行き……私が制止するのは今回の主旨として反しますから」

 ご苦労様でした。


 それから三十分ぐらい待ったが、ウルザ、グラル、アルフレートは来なかった。

 ……

「タイムアップだな」

 俺は傍にいるクロの子供達に案内を頼み、ウルザ、グラル、アルフレート達を迎えに行った。

 予想通りというか、期待通りの場所に三人はいた。


 ただの迷路では体力勝負になってしまうと、俺は障害物的な存在を用意していた。

 温泉地から呼んだ死霊騎士、ウルザの土人形、そしてドライム。

 障害物といっても大抵が道を塞ぎ、クイズやナゾナゾを解いたら通って良いというもの。

 ドライムだけ、戦って倒しても可とした。


 ウルザ、グラルはナゾナゾに引っ掛かり、先に進めなかった。

 付き添いのハクレンやガルフがヒントを出そうとしているが、自分で解くとムキになってしまった結果だろう。

 アルフレートはナゾナゾが解けたが、ウルザやグラルを待っていたそうだ。

 優しいのは良いが……ゲームだぞ。

 自分の勝利を目指して欲しいとも思う。


 三人というか三組を回収し、終了。

 夕食はその感想を聞きながらの小さな宴会となった。


 ちなみにだが、ドライムはウルザとグラルのコンビに敗北していた。

「お姉様が睨んでいて……ううっ」

 すまなかった。




 翌日。

 迷路を楽しむのが子供だけで良いのだろうか?

 否である。

 しかし、大人と子供を一緒にすると危ないので別にしたのだ。


 迷路は子供達が楽しんだ後、山エルフ達が大急ぎで変更している。

 仕掛けの封印も解除、障害物も攻撃ありとなる。

「死亡トラップに引っ掛かった方は、その場でリタイアです。
 素直に誘導に従ってスタート地点に戻ってください。
 再スタートしても構いませんが、一人あたり二回ぐらいにしてくださいね」

 文官娘衆が取り仕切ってくれている。

「壁を壊すのは反則です。
 また、飛行も禁止です。
 歩いてください。
 戦闘中の飛行はOKです」

 飛行できる者だけが落とし穴や床にあるスイッチを回避できるのは不公平だからな。

「ゴールには鍵が必要です。
 鍵の数は三本。
 つまり、三人がゴールした段階で終了となります。
 では、頑張ってください!」

 俺も参加。

 迷路を楽し……む暇もなく死亡トラップに引っ掛かってスタート地点に戻された。

「あの罠、酷くない?」



 丸一日掛けて楽しんだが、誰もゴールできなかった。


 攻略側の意見。

「死霊騎士さんに勝てないんですけど」

「ハクレンさんが竜の姿で鎮座していたら、行き止まりと同じでは?」

「スイッチ系の罠がある迷路を、複数人で攻略は無理じゃないかな。
 俺が避けても、後ろのヤツが踏んで動くとかキツ過ぎる」


 防御側の意見。

「地形を使って守ると、ここまで効果が高いとは」

「無双できて楽しかったです」

「まだ作動していない罠が残っています。
 誰か、あの壁を登ろうとして見て下さい。
 きっと楽しいですから」


 みんな、なんだかんだで迷路を楽しんだ。

 その日の晩も宴会である。

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