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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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何を育てる?



 二村はミノタウロス達の村。

 まずは二村の社用に作ったクロとユキ、そしてザブトンの像を設置する。

 ザブトンの像は、二村に住むザブトンの子供達が大樹の上に運んでいった。

 落とさないように固定するように。

 そして神様に挨拶。


 二村に来る途中、改良した橋を渡ったが少し問題があった。

 大きな荷物(クロとユキ、ザブトンの像)を運ぶ時に橋の壁が邪魔になった。

 食料の輸送はラスティやハクレンに頼んで空を使ったので気付かなかった。

 今度、また橋の改良を考えよう。


 二村に住むミノタウロス達は、元々は農業をやっていたのでそれほど心配はしていない。

「この辺りにため池をお願いします」

 俺が大樹の村で作業している間に、二村の水路は完成している。

 水路は竹製。

 冬の間に加工と土台作りを行い、春になった時に一気に組み立てた。

 竹製水路では水量と強度に問題があるが、メンテナンス性は高いと評価。

 現在、水量を増やす為に二号水路を計画中との事だ。

 俺は指示された場所にため池を作り、排水用の水路を掘る。

「あっと言う間ですね。
 私達では全然、掘れなかったのですが……」

 全て【万能農具】のお陰。

 俺に感謝するなら、社を大事にして欲しいと伝える。

 そう言えば何か信仰しているのかな?

 ひょっとして、この社が目障りだったり……

 心配になったのでゴードンに聞いた。

「農神を信仰していますが、他の神を排除するほど狂信的では……」

「そうか。
 農神……農業神のことだよな。
 片方がそれなんだが……」

「そう聞いています。
 俺達の知る姿ではありませんが、それで問題ありません」

「そうか。
 まあ、でも、余裕が出来たらゴードンの知っている姿の農神も作ろう」

「ありがとうございます」


 さて本業。

「畑は穀物類を中心に。
 ただ、一種類だけだと不作の時に困るので、いくつかの種類を。
 果樹も可能であるなら、お願いします」

 二村の要望を聞きながら、畑を作っていく。

 畑の位置や、大きさなどは全て二村に任せた。

 俺が【万能農具】で作る一回目はあまり手間が掛からないが、二回目以降は一回目で育てた作物の種でやっていく予定だ。

 俺基準の広さではなく、ミノタウロス達の基準で決めた方が良いとの判断だ。


 結果。

 二村ではまず、作物畑が十六面×十六面。

 小麦、トウモロコシ、アワ、ヒエ、キビ。

 俺は正直、アワ、ヒエ、キビは名前しか知らなかったが、ミノタウロス達が知っていたし、マイケルさんから購入した食料にもあったので形は知っている。

 実物を持ち、ミノタウロスから説明を聞きながら頑張った。

【万能農具】ならなんとかなると信じて。

 果実畑が八面×八面。

 ミカン、モモ、リンゴ、ナシを中心に。

 数本、レモンやライムなどを混ぜておいた。

 その他、八面×八面の広さで、山羊の飼育を始める。

 俺が来る前に準備を開始していたので、柵と山羊小屋、水飲み場が作ってあった。

 俺は山羊を放牧する場所の地面を【万能農具】で耕し、山羊のエサになりそうな草が生えるようにする。

 後は山羊。

 大樹の村から、六頭が運び込まれる。

 個人的な要望だが、最初のこの山羊達は食べずに繁殖させて欲しい。

「山羊の乳でのチーズを作った経験がある者がいますから、そっちを優先しますよ」

 よろしくお願いします。

 他にも色々とやってみたいらしいが、まずは足場固めに徹するとの事。

 俺がそれに反対する事はない。

「こんなに広い畑を任せて頂き、ありがとうございます」

「頑張って育てます」

「山羊も大事にします」

 感謝の言葉を聞きながら、俺は三村に向かった。



 三村。

 遅くなって申し訳ない。

 三村にある社にクロとユキ、そしてザブトンの像を設置する。

 二村と同じく、ザブトンの像は三村に住むザブトンの子供達が大樹の上に持っていった。

 落とさないように。

 そして神様に挨拶。

 ケンタウロス達が信仰しているのは多種多様だったが、一番多かったのが戦神だ。

 余裕が出来たら、作ろう。


 三村はケンタウロス達の村。

 三村の水路も完成している。

 ケンタウロス達は女性ばかりだったので少し心配していたが、なんでも二村のミノタウロス達が協力してくれたらしい。

 なので二村と同じ竹製水路。

 水路作りに協力してもらったお礼に、ミノタウロス達の家の細々した物の製作には、ケンタウロス達が協力したようだ。

 良い事だ。


 俺はため池と排水用の水路を掘った後、畑を作っていく。

 三村の希望で、二村と被らないように野菜中心の畑作りとなった。

 これは二村と三村が相談した結果だ。

 畑の大きさは十六面×十六面。

 ニンジン、ダイコン、ナス、カボチャを中心に。

 他にジャガイモやサツマイモ、イチゴやスイカ、メロンなども作ってみた。

 果実畑が八面×八面。

 最初はリンゴとかが無難と思ったが、モモを多めにと希望された。

「モモは素晴らしい」

 ケンタウロス達は、大樹の村で出されたモモが気に入ったようだ。

 でも、モモは保存が難しいからね。

 モモを多めにするが、カキとかミカンなども育ててもらう。

 後、二村のように何か育てるかという話になり、鶏を育てる事になった。

 なので、四×四面の広さの場所を用意し、エサになりそうなのが生えるように【万能農具】を振るう。

 鶏が来る前に、柵を作る。

 まあ、とりあえず鶏を逃さなければ良いので、森で丸太を確保してサクサクと並べて囲う。

 出入り口のみ、シンプルな柵を設置。

 完成。

 鶏小屋とか水飲み場は、ケンタウロス達に頑張って……

 ケンタウロスの大人は女性だけでした。

 数名のハイエルフ達を呼び、一気に鶏小屋と水飲み場を作った。

 そして鶏を大樹の村から十羽ほど運び込む。

 うう、こっちも最初の鶏達は食べずに繁殖させてやって欲しい。

 元気で暮らせよ。


 こうして三村の作業は終了。

 と思ったが、まだ少し残っている。

 柵と掘作りだ。

 これまでは時間が無く、小規模な柵と掘ではあまり役に立たない事がわかっているので後回しにしていた。

 その分、クロの子供達が警戒に目を光らせて、冬の間に少なくない獲物を狩ってくれたらしい。

 ありがとう。

 この後もクロの子供達が常駐する予定だが、家のある場所ぐらいは柵と掘で囲っておきたい。

 まずは掘。

 ザクザクと掘る。

 完成。

 次に柵。

 森で大きい木を伐採し、村の周囲に並べていく。

 出入り口を確保し、堀を渡る橋を用意して完成。

 村全体ではなく、家のある場所ぐらいを囲うぐらいならそんなに時間は掛からない。

 村全体を囲う柵と掘は、また次の機会に。

 畑を広げる可能性もあるしな。



 俺は三村の作業を終え、二村に。

 二村でも家のある場所を囲う柵と掘を作る。

 こっちも、村全体を囲う柵と掘はまた次の機会に。



 俺が大樹の村に戻るの同時に、去年生まれたクロ達の子供が百頭ほど揃って出かけた。

 あれ?

 パートナー探し?

 ここ最近、行かなかったから油断していた。

 寂しい。

 でも、去年生まれた子は、まだ半数以上が残ってくれている。

 ありがとう。

 俺は近くにいる狼の頭を撫でようとしたら、スッとクロが割って入った。

 ははは。

 よしよし。

 まずはクロを撫でる。

 次にと思ったら、ユキが待っていた。

 はいはい。

 撫でるけど、全員を撫でるのは厳しいから列を作るのは止めて欲しいなぁ。

 ……凄い列が出来ている。

 あと、そこに並ぶ獣人族の女の子とか鬼人族メイドとかは何かな?

 その日は夜までクロ達と遊んだ。



 大樹の村では、俺の家の改築準備がされていた。

 計画では横長の家をさらに横に伸ばした上、曲げるらしい。

 そして、風呂を作るとの事だ。

 問題となるのは、鬼人族メイド達の寮。

 どうするのかと思ったら、家に完全に取り込むらしい。

 でもって鶏達の場所を増やし、畑は減らす。

 畑に関しては、実験畑の意味合いが強かったし、少量生産の作物用だから減っても構わないが……

(元)
 畑畑鶏畑
 畑□□畑
 畑□□畑
 畑家家寮

 ↓

(予定)
 畑畑鶏鶏
 風□□畑
 家□□家
 家家家家

 家、デカ過ぎない?

 横に二百メートルぐらいになるよ?

 問題ないと押しきられた。

 そんなものだろうか。


 さて、改築中。

 俺の家に住んでいた者は別の場所に引っ越すのかと思ったが、違った。

 家をいくつかのブロックに分け、ブロック単位で改築していくらしい。

 まずは増築予定部分から。

 俺は改築用の木材を森で伐採、輸送。

 二村、三村から建築の手伝い&勉強に何人か応援がやってくる。

 ありがたい。

 家はまた完全木製かと思っていたが、違ったらしい。

 土台をしっかり作り、石を組んだ後でコンクリートみたいなもので固めていた。

「今度は木と石を使った家にしてみます。
 木の家も良いですが、見栄えを考えると石も使わないと」

 との事だ。

 任せているので、文句は言わない。

 俺は求められるままに木材を用意し、加工していく。

 家が完成する前に、大樹の村の収穫が始まったので作業は中断。

 収穫を急ぐ。


 収穫が終われば、また畑作りだ。

 二村、三村、それにクロの子供達の事を考えれば、油断はできない。

 一瞬、酒用の畑の縮小を考えるが、ドワーフ達の何かを訴える目に負けてそのまま残した。


 大樹の村の収穫が終われば、また新たな畑作り。

 二村、三村でも少し遅れて収穫が行われるだろう。

 また畑を作りに行かねば。

 食料は多くあって困る事はない。


 なんだかんだで忙しい俺だった。

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