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神様の棄児  作者: ryo-KK
4章 王国
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アポリウス再び

結界を抜けてアポリウスはマホガリア上空にいた。


目を閉じて魔力の探索を始めていた。


前回みたいにダンジョンに篭られると探すのは非常に厄介だと思い少しずつだが急いで範囲を広げていく。


その時セルトの方から強大な魔力が膨れ上がるのをアポリウス感じた。


(この魔力はユークの魔力よね?)


以前に対面した時に感じたユークの魔力に感じが似ているとアポリウスは思ったのだが以前よりも大きくなっているから別のものかとも思ってしまった。


(ユークが魔界から来た何者かと戦ってるのかしら?)


アポリウスは直ぐ様ユークの魔力を目標にしてワープした。


その頃


神界では魔界に向けて警告が出された。


ユーリアの元にヨルムが呼び出されていたのだ。


「ヨルムちゃん、またやってくれたわね~~、この責任は高くつくわよ~~」


ユーリアの前で膝まづき頭を下げるヨルムだった。


「ユーリア様お言葉ですが、今回の事件は私もハーデス様も知らない事でして」


「あら、それなら誰が結界を開いたの?、魔界の結界はあなたとハーデスちゃん位しか開けないでしょ」


「はい、ですが他にも数名の者なら可能です。今回の犯人はムリル。淫魔のムリルで御座います。」


「へ~~ムリルちゃんてそんなに魔力高かったんだ~~~」


「はい、他には魔獣ベヒーモス等も可能かと思います。」


「そう、結界が魔獣に破られる程弱いと困りものね。私が張り替えても構わないかしら?」


今の魔界の結界は盟約締結後に両首脳立会の元で神界はユーリアが魔界はハーデスが張った物だった。


「お言葉ですがユーリア様それは内政干渉で御座います。」


「あら、度々地上界への不干渉を破ってるのは魔界でしょ~」


「確かにそうなのですが、今回の事にもアポリウスが向かったとお聞きしました。ムリルの処罰は神界に一任しますので好きなようにして下さい。」


「あら、捨て駒にして何か企んでるわね?」


普段からは想像も出来無い位に冴え渡っているが、ユーリアは本来こう言う神なのだ。


全てを見通し絶対の力を持つ神。それがユーリアなのだ。


「でもハーデスちゃんが魔界で大人しくしてるから今回はヨルムちゃんの意見に乗っておくわ」


「はい、有難う御座います」


「でも~~、次はないわよ~~~」


ヨルムが立ち去った後ユーリアは次に起こるであろう事も想像が付いていた。


アポリウスが言っていた対応策も次に何かおこると解っていたからだ。



場所はユークのところに戻る。



「降りろ!」


凄まじい力をムリルは感じた。


「お前、ただの人間じゃないね?」


ユークは先に地上に降りてムリルを睨みつけて最大の力で威圧した。


その力に耐え切れなくてムリルは地上に縛り付けられた。


「お前の名前を聞こうか!」


ユークの威圧に言葉もしゃべり難く成っていた。


その時ユークの後方に新たな魔力が現れたのだ。


「ユーク!」


アポリウスは直ぐに声をかけた。


ユークは振り向きアポリウスを確認した。


「アポリウスさん、この魔族を追って来たんですか?」


アポリウスはユークの目前で地面に這いつくばっているムリルを見やり『そうよ』と告げた。


「その魔族の名前はムリル。淫魔よ」


「淫魔?ええ欲望を生きる糧にしている魔族。それもかなりの上位魔族よ」


アポリウスはムリルを見て、言葉を掛けた。


「ムリル久しぶりの再開がこんな場面なんて因縁かしらね」


「ア、ポ、、リ、ウ、ス。」


喋れないムリルを見てユークに威圧を抑える様に言った。



しかしユークはミーシャの事で既に切れていたので抑える事は出来なかったのだ。


「アポリウスさんには悪いけど、ぼくはこいつを許さないから下がってて下さい」


「待って!」


アポリウスの言葉はユークに届く事もなく既にムリルは真っ二つに斬られて息絶えていた。



アポリウスは止めようとしたのだが間に合う事は無かった。


「もう!こっちに来た理由を聞けなくなったでしょ!」


「そんなのは僕にな関係ありません。そっちで勝手に調べてください。」


「ユーク、あなたの事が魔界に知れると面倒になるのよ!今回は私がいたから良いけど、もしまた何か有ったら、私が来るまでは我慢して欲しいの」


「それは約束出来ません。こっちの世界に被害が出そうなのを黙って見てるなんて僕には無理です。」


「それでも我慢してくれないと、魔族が大量に来るかも知れないわよ」


「構いませんよ、全部僕が守ります。」


アポリウスはユークの言葉に呆れて言い返した。


「確かにユークは強いわ、でもねあなたでは魔王には勝てない。あなたが魔王に負けたら地上に魔族を止められる者は居ないのよ」


「それが地上の運命だとしたら諦めないといけませんね」


「ユークが少しの間我慢してくれれば回避出来るのよ!ユークの大切な彼女達も死ぬことになるの、あなたはそれでもいいの?」


ミーシャ達が死ぬと聞いてユークも少しは冷静に成って来た。


アポリウスは続けて話だした。


「彼女達の事は私が責任を持って守るから、勝手に動かないと約束して!」


アポリウスの言葉にユークは納得しなかった。


「ミーシャ達以外なら少しは我慢します。でもミーシャ達に被害が出そうなら僕は我慢はしませんよ」


ユークの言葉にこれ以上は言っても無駄だと悟った。


「解ったわ、もう言わない。だけど時間稼ぎを最優先する事だけは忘れないで。」


「倒せるなら倒せばいいじゃないですか?」


アポリウスが言うには、事はそんなに簡単な話では無いと言う。


仮にハーデスを倒したら歯止めが利かなくなった魔族がどういった行動を取るか解らないのだ。


ユークが考えているとミーシャが話しかけて来た。


「アポリウス様、お久しぶりで御座います。ミーシャと言います。」


「ああ、この前も一緒にいた娘ね。」


「はい、この世界でご主人様の秘密を知っている唯一の存在です。」


「そうなの?貴女以外には話してないのね」


「ああ、ミーシャは特別だからね」


ユークが答える。


「それはユークが決めることだから私には関係ないわ」


「アポリウス様、ご主人様はこの世界でここまで頑張って国王にまで登られました。私達はご主人様に全てを甘えてても良いのでしょうか?」


ミーシャが言うには国王に任せて国民が何も犠牲を払わないのはおかしいだろうと言う事だ。


もし魔族が攻めてきたら例え死ぬ事になっても戦うべきなのでは?と、言っているのだった。


「あなた達が幾ら戦っても魔王は止められない。無駄に犠牲が増えるだけよ。戦わずに逃げるのが最善だと思うわ。ユークにはその間の時間稼ぎを頼んでいるの」


ミーシャは先手を打つことは出来ないのかと聞いてみたが、返事はNOだった。


「神界にも魔界に干渉出来無いと言う決まりが有るの。神から規則を破る事は絶対に出来無い。今ユーリア様が対抗策も考えて下さってるから大丈夫だと思うわ」


「ユーリア様と言うとご主人様のお母様ですね。それなら考える迄も無いでは有りませんか」


「だから『もし』と言ったわ、ユーリア様はユークが平和に暮らしているのをとても喜んでるの、今回もユークの事を色々調べて来て欲しいと私に頼んでこられたわ」


「母さんに心配を書けるような事はしてませんよ。」


「それなら良いの。国王に成ったと言う事だけど、どこの国?」


「コンラットです、国名はそのままコンラット国としてます。」


「そう、ユーリア様もお喜びに成るでしょう」


ユークはミーシャを見てからアポリウスにもう一つ報告が有ると話し始めた。


「母さんに伝えて下さい。僕はミーシャと結婚しました。他にも3人の妻がいます。」


「あなた4人と結婚したの?」


「はい、4人共僕と共にここまで頑張ってきた女性達で、ミーシャと同じ位大切だから結婚しました。」


「そう、報告はしておくわ。子供はいるの?」


「それはまだ作りません」


ミーシャがアポリウスにお願いが有るといい出した。


「アポリウス様に私以外の妻達と会って頂きたいのです。」


「それはどうしてかしら」


「はい以前ご主人様に黒耀剣を渡されました。あの剣はユーク様のお母様から頂いた物と話してますが、ご主人様のこちらでの両親ではあの剣は扱えません。私でも無理でした。」


「それは無理よ、あれは神族の魔力が無いと使えない剣だもの」


「本当の事を話すかはご主人様が決める事ですから私は何も言いませんが、あの剣が送られてご主人様の本当の両親が生きている事が皆には知られています。ですからご主人様と結婚した事を私達が嫁であるという事を本当ならユーリア様に直接報告したいと思っているのですが、それはかなわない事でしょう。」


「そうね、ユーリア様は天上界から離れられないし、あなた達を連れて行く事も叶わないわね」


「はい、ですからアポリウス様にユーリア様の代理として私達を見て頂きたいのです。そしてユーリア様に私達の言葉を伝えてもらえませんか?」


アポリウスは余り地上界と関わらない方が良いからと断るのだが、ミーシャの必死の頼みに渋々納得するのだった。


アポリウスは魔力を出来るだけ隠し状態でユークがワープを使いコンラットに飛んだ。


ピエールをドームに戻して3人はユークの私室に向かった。


途中セドリックに報告は後でするからと言い妻たちを念話で呼ぶ。


(リオ、レミー、カーラ、クララ、僕の部屋に来て!)


(はい)


暫くすると4人が部屋にやってきた。


「エマは悪いけど呼ぶまでは別室で待機しててくれる?」


エマには退室して貰いゆっくりと話し始めた。


「この方はアポリウスさん、僕の本当の母さんに仕えてくれてる方なんんだ」


ユークの紹介にミーシャ以外の妻とクララが頭を下げた。


「ユーク?一人多い様な気がするんだけど?」


アポリウスには全部で4人だと言っていたので当然の反応だろう。


「うん、それも今から紹介する。まずはミーシャは知ってるからリオから」


そう言ってユークの横に呼んでリオを紹介した。


「始めましてリオと言います。ご主人様の妻の1人です。宜しくお願いします」


リオは丁寧に頭を下げた。


「次はレミーこっちに来て」


「レミーを呼び寄せて優しく肩を抱いて紹介する。


「私はレミーと言います。ユーク様よりも年上ですが。結婚して頂きました。不束者ですが宜しくお願いします」


レミーも丁寧に挨拶をして頭を下げた。


「最後にカーラ!」


名前を呼ぶと皆と同じ様にユークの隣に寄ってくる。


「彼女がカーラ、フルール王国の元王女で、今はこの国の舵取りを任せてるんだ」


「初めてお目にかかります。カーラです。。ユーク様に惹かれて国を捨て嫁入りしました。若輩ものですが宜しくお願い致します。」


「この4人が僕の妻達だけど、もう1人クララ!」


可愛いウサ耳を弾ませてクララが横に来る。


「彼女がクララ、彼女はまだ未成年だから妻には成って無いんだ。だから婚約者ってことかな」


「クララです。ユークちゃま、いえ、ユーク様と婚約してます。宜しくお願いします。」


ぎこちないがクララらしい挨拶をしていたと思う。


「そう、あなた達がユークの大事な方達なのね」


ユークはアポリウスにしっかりと頷いた。


「アポリウス様、ご主人様のお母様には直接お会い出来なくて残念ですが、伝えて下さい。ご主人様を産んで下さって本当に有難う御座います。それとお母様には私達は良い嫁とは言えないかも知れませんがこの世で1番ご主人様を愛してるとお伝え願いませんか?」


代表してミーシャが答えて頭を下げる。


リオ達も一斉にアポリウスに頭を下げた。


「解ったわ。私から必ずお伝えします。訳あっって、ユークの両親の素性は話せませんがお母様は本当にユークを気にしておられます。あなた達がユークの側に居ると聞けば安心される事でしょう。」


アポリウスは一息で言い。ミーシャの手を握り付け加えた。


「ミーシャさん、それに皆さん、ユークの母親に代わり頼みます。ユークを宜しくお願いします。幸せにしてやって下さい」


アポリウスの言葉に5人は大きく返事をして頷いた。


アポリウスは皆に帰る事を告げてその場からワープした。


残された妻達とクララはそれぞれの仕事に戻った。


ユークとミーシャはセドリックに問題はなかったと報告して、アリシアとクレアにも知らせてから卵の報告を聞いたのだった。


今回の調査で発見された卵は5つ火竜が2つと水神竜が2つ、地竜が1つと言う事で、アリシアの案内で回収に向かった。


その時初めてユークの桁外れの戦闘力をみたアリシアは益々ユークに惚れてしまった。


後日ユークに弟子入りするのだがそれはまた別の話だ。


たまごを回収したユーク達はドラゴン部隊の結成に本腰を入れる事に成ったのだった。

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