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神様の棄児  作者: ryo-KK
3章 日常
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レミーの母

ヤーン村に到着したユーク一行は村長を訪ねた。


村人に家を聞き村長宅に向かう、玄関から声を掛け依頼で来た事を告げて中に案内された。


「ヤーン村の村長のゲイソンと言います。」


「依頼を受けて来たユークと言います。Aランクの冒険者です。」


早速依頼に行く事を告げるのだが待ったが掛った。


「何か問題でも?」


疑問に思いユークは訪ねた。


「言難い事なのですがオーガはもう居ません」


「えっ」


オーガ討伐で来たのに相手が居ないと言うので、驚異がいなく成って良かったですねと告げた。


ユークにとって無駄足だろうが関係無かった。


安心して暮らせる様に成ったのなら別に構わないとゲイソンに言うのだが、どうやら簡単には帰れそうに無かった。


「実は、目撃されたオーガは見た事も無い魔物に倒されたのです。」


オーガを倒せる魔物と言うとワイバーンかSランクの魔物位しか存在しない。水蛇竜でも数匹集まれば可能だろうが、村長が言うには1匹だったらしいので水蛇竜の可能性も消えた。


「ワイバーンや火竜でも有りませんし水神竜や地竜でも有りませんでした。」


大きさも熊位で、小さかったらしいのだ。


背中に羽根が有って、ゴブリンに似た感じだったと言う。


ユークも全く心当たりがない。


ミーシャ達も解らないらしいのだ。


「その魔物は何処にいるか解りますか?」


「はい、魔物は、餌を求めるようにダンジョンに消えていきました。」



実はこの魔物、ハーデスが地上界にナンパに来ようと結界を少し開いた時に、地上界に来てしまったガーゴイルなのだが、地上界には存在していなかった魔物なので誰も知らないのだ。


地上界のランクで言うとA+と言う辺だろう。


「ダンジョンと言うとバリウ草原に有るフルール大迷宮ですか?」


「はい」


捜索しても良いのだがフルール大迷宮と言うダンジョンは非常に大きく深いのだ。


ユークも聞いた事しかないが現在攻略されてるのが地下30階迄なのだが、まだ下が有るらしいのだ。


「その魔物の報告はしましたか?」


「はい、先日ギルドと王宮にしました」


王宮に連絡したのなら軍が出るか、後日ユークに依頼が来るだろうと今回の調査は諦めた。


レミーのお母さんが来てる事も有るので帰る事にした。


村長に帰る事を告げてフルール王都にワープした。


レミーとクララのお土産とレミーの両親へのお土産を買って屋敷に戻った。


「ただいま~」


声を聞いたクララが先にユークに駆け寄って来た。


「おかえりなちゃい、ユークちゃま」


「ただいまクララ、これお土産ね」


クララの頭を撫でて、お土産のお菓子を渡した。


「ユークちゃま、おみあげありがとうでちゅ」


クララはお菓子を抱えて離れに帰って行った。


ウサ耳が揺れていたのがとても可愛かった。


「ユーク様、お疲れ様でした」


屋敷の方からレミーが駆け寄ってきた。


「ただいま、レミー」


「はい、お帰りなさいませ」


「お母さんは?」


「居間の方に」


レミーに聞いて居間に向かった。


居間の扉を開けて中に入るとレミーと同じ赤毛の女性が座っていた。


女性はユークを見て立ち上がりお辞儀をしてきた。


「始めまして、ユークと言います。」


ユークの自己紹介でレミーの主人だと解ったようで自己紹介してきた。


「始めまして、レミーの母のドリーと言います。娘がお世話になってます」


『お掛け下さい』と座って貰いユークも腰掛けた。


暫くして、ミーシャとリオがお茶とお菓子を持って入って来た。


レミーも一緒に戻ってきて、ミーシャとリオを紹介した。


「ユーク様、母のドリーです」


レミーがもう一度紹介してくれたので頭を下げた。


「一度挨拶に伺おうと思ってたのですが来て頂いて嬉しく思います」


「こちらこそ留守中にお邪魔しまして申し訳有りませんでした。」


「いえ、来られると解っていたら依頼も受けなかったのですが」


「主人からも聞いてますがユークさんは凄腕の冒険者だと伺ってます。依頼で忙しいのも解りますわ」


レミーから父親のチャックは冒険者ギルドの職員だと教えて貰った。


「ユークさんに2人だけでお話が有るのですけど良いでしょうか?」


「2人でですか?」


「はい、いけませんか?」


構わないとミーシャ達を一旦下がらせる。


居間にドリーと2人だけになった。


「話って、なんでしょう」


「うふっ、ユークさんてレミーより年下よね、綺麗な髪だけど人族でしょ」


「はい、年下で人族ですよ」


「レミーと主人からユークさんの事は色々聞いたけれど、実物は100倍格好良いわね」


「どう言う風に聞いていたのかは解りませんが、そんなに恰好良くは無いと思いますよ」


ユークは自分の容姿を全く気にしていなかったのだ。


「ユークさんて、年上でも構わないの?」


レミーが年上だから聞いているのかと思い素直に答える。


「年は全く気に成りません」


「そう、もしねレミーより年上の女性がユークくんを好きになって、抱いて欲しいと言って来たらどうする?」


「そうですね、その女性が幾ら年上でも気にしませんが、全く知らない女性なら断ります。」


「知ってる女性なら?」


「知ってる女性ですか?、そうですね、興味本位なら断りますが、相手が真剣で僕もその人の事を信じられるなら一緒に暮らして抱くと思います」


「それが人妻だったら?」


「結婚してるなら本気と言えないと思うのですが」


「そうね、じゃあその人が離婚してまで、ユークくんを求めたら?」


「離婚してまでなら考えますね、一緒に暮らす事から始めるかも知れませんね」


ドリーはすくっと立ち上がりユークの隣に座ってきた。


「あ、あのドリーさん?」


「あんっ、ドリーって呼んで」


段々雲行きが怪しくなってきた。


念話で、レミーに救援を求めた。


(レミー!)


(何?ユーくん)


(ドリーさんの様子が変なんだ、助けに来て)


(お母さんが変って?)


(来てくれたら解るから急いで)


(解ったわ)


「ユークさんはこんなおばさんは嫌い?」


「いえ、嫌いと言う事は有りませんが・・・」


「なら良いわね」


「な、何が良いのですか・・・」


そこでレミーが入って来た。


レミーはユークにしな垂れ掛かるドリーを見て目を丸くした。


「お、お母さん、ユーク様に何してるのよ!」


「もうレミーったらどうして入ってくるのよ、もう少しだったのに」


「もう少しって、何よ!」


ユークの腕にしがみつくドリーにレミーは顔を真っ赤にして怒った。


「何時までくっ付いて居るのよ、早く離れなさい」


間に割って入り無理やり引き離した。


「助かったよレミー」


「お母さん!どう言う事か説明してくれる?」


「あら、私もユークさんが気に入ったのよ」


「娘の婚約者よ」


「あら、娘の旦那様でも関係ないわ」


「お父さんに言うわよ」


「構わないわよ、ユークさんが私も仲間に入れてくれるなら離婚しても良いわよ」


「本気で言ってるの?」


「ええ」


この親親にしてこの子有りとも言うべき行動だった。


「あ、あの、僕はドリーさんと一緒には成りませんよ」


ユークの言葉にレミーは当然だと言わんばかりにドリーを見るが、ドリーもレミーの母親だと思える行動にでた。


「それじゃあレミーの結婚も認めないわよ」


この発言にレミーが怒った。


「別にお母さんの許可なんて必要ないわよ、私はもう20歳よ、今更親の許可なんて必要ないもの」


「レミーはそう言うけどユークさんはどうなのかしら」


「僕はさっきも言いましたがドリーさんと一緒には成りませんよ、確かに認めて貰いたいとは思ってますが、本人の意思が一番大切だと思ってますから」


「それじゃあ仕方ないわね、結婚は諦めるから子供だけ作りましょ」


「「はへっ」」


何処までも無茶苦茶であった。


「お、お母さん!」


「子供も作りませんから・・・」


「レミーより上手よ試してみたいと思わない?」


「思いません!」


ハチャメチャ振りがレミーとそっくりである。


「お母さんがこれ以上ユーク様に迷惑を掛けるなら私は絶対に許さないからね」


「迷惑なんて掛けないわよ」


「既に困らせてるじゃない、それが迷惑なのよ」


真剣に娘に怒られ、『冗談よ』と、軽く言ってのけたドリーだったが。


何処までが冗談だったのか本人以外は知る由も無かった。


この先会う度に胸を押し付けてく来る様に成るドリーだがそれはまた別の話だ。


もう1日泊まると言う事なので、客間に行って貰ったのだった。


夜もユーク達が風呂に入って居ると入ろうとしてきたり、ベッドに潜り込んでいたりと、何かとお騒がせなドリーだったが、翌朝帰って行ったのだった。

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