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神様の棄児  作者: ryo-KK
3章 日常
33/88

新住人

「おはよう御座いますご主人様」


「あっ」



この数日は、野営でもありバッカス達が居た事も有って、ミーシャのキスで起こされるのも久しぶりな気がした。


ミーシャのキスは最高の気分にさせてくれるユークにとっての秘薬だった。


一度離れたのだがもう一度抱き寄せ2度目を堪能してからリオのキスをまった。


リオとも長いキスを交わす。


続けてレミーもミーシャ達に負けじとユークの口に貪りつく。


3美女の熱烈なキス合戦に終わりを告げる。


「みんなおはよう」


挨拶を交わすとレミーとリオはキッチンに降りていく。


ミーシャはユークの側に残りユークの着替えを手伝うのも決まり事の一つだ。


ユークの着替えが終わるとミーシャも侍女服に着替える。


ミーシャの着替えを待ってから腕を組んでキッチンに降りていくのだ。


朝食はパンにスープ、サラダがメインで、紅茶かハーブティーが付くのが定番だ。


取り分けるのはミーシャの役目らしくユークが勝手に取ろうとすると頬を膨らませて拗ねてしまうので、ミーシャに任せていた。


食事をしながら予定を話すのも決まり事なので、今日の予定を話す。


「今日はユージン様の所に行ってくるからそれまでは、家事を頼むね」


「解りました」


「庭師の件だとしたら離れに住んで貰うからあっちの掃除も軽くしておいて貰えるかな?」


3人が頷いてくれたので、任せて問題無いだろうとそれ以上は何も言わない。


食事を終えて、ユージンを尋ねるべく王宮に向かった。


城門で、要件を告げるのだが、Aランクに成った事やユージンの知り合いと言う事も知れ渡っているので、そのままなかに通された。


何度も訪れているので、ユージンの執務室もバッチリだ。


ノックをして、ユージンの部屋に入る。


「おはよう御座います。ユージン様」


「おはよう、ユーク殿はフルール王家と親しいのか?」


先日の依頼の事だろうとレイチェル様や、ヴィンラント様がフルール王に話した事等を説明した。


「そうか」


納得してくれたのだろう。


「デズモント宰相が有能な冒険者を取られるかもと騒いでいたから気になってな」


「確かにフルールに家を用意するから永住して欲しいみたいな事は言われましたよ」


「お前は何て?」


「今のところはセルトで不自由もしてませんから、引っ越す気はないと答えました」


「そうか」


ユージンは何か考えてる様だが、今日呼び出した理由だと話し始めた。


「今日来て貰ったのは、頼まれていた冒険者が見つかったからだ」


「見つかりましたか、有難う御座います。」


ユークの礼にユージンは、『遅くなってすまなかったな』と逆に詫びてきた。


「どう言った人なのですか?」


「俺も昨日会ったばかりだが良い家族だぞ、ギルドマスターのお墨付きだ」


「それは安心ですね」


ギルドマスターと言う役職自体が人々に信頼されないと就く事も出来無い役職だからだ。

そんなマスターの紹介なら、マスターの名誉の為にも変な人や危ない人は紹介しないと解るからだ。


「その人とはいつ会えますか?」


「今は平民区に宿を取ってる。 依頼で、お前が出かけてたから、後でお前の家に連れて行ってやるが、それでいいか?」


「ユージン様が良いのならお願いします」


ユージンに任せる事にした。


「ユージン様にはお世話に成ってばかりで、申し訳有りません」


「この前の護衛の報酬だ、気にするな」


「そう言えば、フレイザーがまた冒険者を始めたのは聞いたか?」


全くの初耳だが立ち直ったのなら気にする事も無いと判断した。



「前の奴隷を買い戻して、仲良くやってるみたいだぞ」


3J達も元の鞘に戻ったのなら良かったのだろうと思った。(お似合いだしね)


昼前には来てくれるとの事なので、ユージンに挨拶をして屋敷に戻った。


ミーシャ達に昼頃に面談に来る事を伝えて、用意を頼んでおいた。


まだ時間も有るので、ジルの店に行く。


ジルに魔物やスキル、魔法関連の本を仕入れてもらう為だ。


レミーに毎回図書館に行って貰うのも面倒なので、自宅でも調べられるようにしておくのが目的であった。


ジルに要件を伝えて、屋敷に戻る。


居間でくつろいでいると、来客の知らせが入った。


ミーシャに案内させリオとレミーにお茶の用意をさせる。


ユージンは案内だけして帰ったようだ。


ミーシャに案内されてきたのは、獣族の家族で男が元冒険者でアベル30歳ということだ。


子供が出来て引退したそうだが、生活苦から冒険者を再開したのだが、上手く行かずに困ってたそうなのだ。 


妻がエルダ27歳で、本当に困っていたらしく娘クララを奴隷商に売る事まで考えてたそうだった。


獣族は遺伝で現れる種類が違うと聞いてたが、アベルの家族も同様でアベルが山羊、エルダが猫、クララは兎とバラバラだった。


「仕事の内容は理解していただいてますか?」


「ユージン様から聞いてます」


ユージンから一通りの説明は受けてるらしく、大丈夫なようだ。


「生活は離れで住み込みでして欲しいのですがそれも問題ありませんか?」


「はい、家賃も払えなかったので、その方が助かります。」


「報酬は、月に4万G支払います。離れの家賃は必要有りません。」


「そんなに頂けるのですか?」


「離れの物は自由に使って貰って構いませんし、家具等も必要ならレミーに仰って下さい。こちらで用意します。」


そう言って、レミーを紹介する。


「家事全般はレミーの担当なので、何か有れば遠慮なく言って下さい」


「有難う御座います」


ミーシャやリオも紹介して、奴隷の序列も説明しておいた。


「クララちゃんの洋服とかもレミーに言って頂ければ揃えますから何でも言って下さい」


門番もユージンの計らいで、4人が交代で勤務してるから、早めに顔を覚えて貰う様にと告げておいた。


「アベルさんのペースで庭は手入れして下さって構いませんし、出来れば花等も植えて頂けると見栄えも良くなりますからお任せします。 馬も今はいませんが手入れだけはお願いします。 後は離れの家ですが、3家族位住めるので、後1家族程、良い方が見つかれば雇う予定ですが、それまでは空き部屋の掃除もお願いします。」


「解りました。」


「あっ、空き部屋の掃除も埃がたまらない程度で構いませんから」


「はい」


「僕からは以上ですが、何か質問はありますか?」


アベル達は、真剣に相談したが、こんな好条件は他にないと納得してくれたみたいだ。


「いつから働いてもらえますか?」


「今日からでも」


即答だった。


「それは助かりますが、宜しいのですか?」


「はい」


「では、支度金として、金貨3枚お渡しします、これは給料とは関係ありませんし返す必要もありません。鍋等も無いと思いますので必要な分はレミーに相談して下さい。


アベルだけ権力の門の手続きの為にユークと外出するからと連れ出し、エルダとクララを離れに案内させた。


諸々の手続きを済ませて固く握手して『これからお願いします』と挨拶を交わして、屋敷に戻った。


アベルは早速とばかりに草刈から始めていた。


居間に戻りミーシャにお茶を頼んでのんびりとしていた。


「人の良さそうなご家族ですね」


「いい人が見つかって良かったよ」


疑問に思っていた事をミーシャに聞いてみた


「さっき気に成ったんだけど、クララちゃん9歳なのに売れるの?」


「彼女が兎種だからですね」


「兎種?」


「はい、兎種の獣族は愛玩用として広く人気が有りますから、未成年でも高く売れると聞きました」


「なるほど、でも売られなくて良かったね」


「そうですね、家族一緒で、幸せでしょう」


「ミーシャもリオも、レミーのフォローよろしく頼むね」


「「はい」」


こうして、ユークの屋敷に新しい住人が住まうことに成ったのだった。


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