レミーVSミーシャ 2R
レーさんとミーさんのバトルも佳境に入ってきました。
一途な2人、違うのは、出会いだけ、そんな2人の恋心、書いてて暴走気味ですが、まだまだ暴走しちゃいます。
しかしユーくんの人格、だいぶ変わってきた気が・・・・・・
「おはよう、ミーシャ」
「おはよう御座います。 ご主人様」
何時もの様に、ミーシャのキスと共に目覚め、何時もの様にミーシャに挨拶をする。
侍女服に着替えて、朝食の用意をするべくキッチンに向かう。
(今日もご主人様に、手料理を御出し出来る)
ミーシャは、毎日が幸せの連続だった。
寝ぼけ眼のご主人様は、可愛い。
ダンジョン等で、魔物を相手に戦う姿は格好良い。
お風呂で見る体は、逞しい。
ベッドで、お情けを下さる時は、愛おしい。
ご主人様にお仕えしてからのミーシャは、毎日が幸せだった。
あの日の父の怪我が無かったら、仲間と行った依頼での不幸が無かったら、その後にオークションに出されなかったら、王都の商館に買われなかったら、全ての偶然が重なって、今の私が有るのも、ご主人様のおかげ。
昔は、男性を探す為に奴隷に成るなんて、とミーシャは思っていた。
でも今は、それも納得できる。
ご主人様に出会って、一目惚れも経験した。
ましてや、その相手との初体験も迎えられた。
今も大事にされてるし、可愛がっても貰っている。
ご主人様を守る立場の奴隷なのに、何時も私が守って貰ってる。
いけない事だと解っていても、優しいご主人様の言葉についつい甘えてしまう。
だけど、この幸せを壊したくは無いし、誰にも壊させはしない。
昨日ご主人様から聞いた、レミーさんが何か話しが有ると言う。
話しの内容は察しが付いてる。
ギルド職員のレミーさんは、間違いなくご主人様の事を思っている。
確かに顔も可愛いし、性格も良く仕事も出来ると思う。
でもご主人様より4つは年上だ、私は同い年だし、どちらかと言えば私の方がお似合いだと思っている。
ご主人様もレミーさんより私の事を愛して下さってると自信もあった。
ご主人様の隣で、食事もお茶も頂いている。
入浴だって、ベッドだって、ご主人様の隣には私の場所がある。
だけど、自分の知らないご主人様をレミーさんは知っている。
自分と出会う前の1年と言う時間は、どう頑張っても埋められない。
知らない1年の間にご主人様が、レミーさんに告白したとかされたとかは、レミーさんを見てれば無いと解る。
だけど、この埋める事の出来無い時間だけが心に引っかかる。
朝食を済ませて、後片付けをする。
ご主人様が伝言を言付かって来たので、無視する訳にはいかない、もし行かなければ、ご主人様が恥をかく事になる。
自分が恥をかくのは構わない、しかしご主人様に恥を欠かせる訳にはいかない、それだけは、自分の命よりも優先させることだと、ミーシャは思っていた。
今日、来ると行っていた、家具の事も気になっている。
ご主人様にお任せすることでは無い、と理解しているので、ギリギリまで待っても来なければ、ドルトスさんに、夕方にして貰えるようにお願いしよう。
約束のお昼までは、掃除や洗濯をして過ごす。
屋敷が大きすぎて、1人では手が回らないのも確かだが、使う部屋を重点的にやり、他の部屋は時間の許す時に掃除している。
約束の時間が近づいて来て、ご主人様にそろそろ時間だよと教えられる。
帰りに買い物を頼まれて、小さなマジックポーチを預かる。
タイミング悪く、丁度家を出ようとした時に来客が有った。
ドルトスさんが家具を運んできたのだ。
ご主人様に、後は良いから行っておいで、と言われたので、手伝えない事を謝り、約束の冒険者ギルドに向かった。
門番さんに、通行書を見せるのが決まりなのだが、最近では顔を覚えられたのか、見せなくても通してもらえてる。
見せようとしても手振りで、通って良いと促される。
お昼を少し回った頃に、ギルドに到着した。
約束の相手は、外で待っていたので、直ぐに合流できた。
「お待たせしました。」
「急に呼び出して、ごめんなさいね」
「いえ、何かお話があると、ご主人様から伺いましたが、どの様なお話でしょう」
察しは付いてるが知らない振りで聞いてみる。
「ここでは、落ち着いて、お話できないから場所をかえましょ」
「あまり遅くなると困りますので、近くでお願いします」
少しでも早く、ご主人様の下へ帰れる様に、先に断っておく。
「構わないならユーくんの家でも良いんだけど、貴方じゃ決めれないわよね」
初めから解っているのに、聞いてくる時点でレミーは、戦闘態勢が整っているとミーシャは理解した。
「どこかのお店にでも入る? お金無いだろうから、それくら位なら奢るわよ」
予想してた通りに、お金の事を言ってきたが、ミーシャは、お話をするなら何処かのお店に入るかも知れないと、買い物のお金とは別に、好きに使って良いと金貨1枚貰ってきていた。
「お金の心配は無用ですよ、ご主人様が私の為に用意して下さいましたから」
ミーシャも臨戦態勢はととのっていた。
「そう、ゆーくんは誰にでも優しいからね」
「そうですね、特に私は可愛がってもらってます」
家まで10分程で帰れる所に有る、カフェに入る事になった。
お互い相手の出方を見て、しばし沈黙が流れる。
「何かお話が有ると聞いたのですが、無いのならご主人様が待ってますので、帰っても宜しいですか?」
「これから 話すわ」
「そうでしたか、急がせてすみませんでした。ご主人様の下で、やる事も多いものですから」
「率直に聞くわ!」
「はい、なんでしょう」
「あなた、ユーくんの事、どう思ってるの?」
本当に直球で来たので、少し可笑しくなって、くすっとわらってしまった。
その仕草を見たレミーは、馬鹿にされたと思い怒気を荒げた。
「笑うって、どう言う事!!」
「すみません、別にレミーさんを馬鹿にした訳ではないのです。 ご主人様から伝言を受けた時からレミーさんが仰る事は予想がついてましたが、あまりにストレートにお聞きになったので、可笑しく成っただけですの」
「予想がついつてたって?」
「レミーさんを見てれば、解りますよ。 ご主人様の事がお好きなのでしょう」
顔を真っ赤にして、(うぐっ)っと声をレミーは、声を出した。
「質問の答えですが、お聞きに成らなくても、お解りに成ると思いますが?」
「私は、はっきり聞きたいの!」
「お聞きになって、何か変わるのでしょうか?」
「私が聞きたいの!」
「そうですか、別段隠す事でもないですし、ご主人様にもお伝えしてますから構いませんけど聞きたいですか?」
「ユーくんも知ってるの?」
「もちろんご存じですよ、私がご主人様を愛している事は」
止めとばかりに、はっきりとこたえ。
「ゆ、ユーくんは、なんて言ってるのよ」
「それをレミーさんに教える義務はないと思うのですが」
「はは~~ん、さては、何も返事して貰ってないわね」
「さて、どうでしょう、ご主人様の態度で、お解り頂けると思いますが、ご想像にお任せします」
「女同士だから、もっとはっきり聞くけど、そそ、その夜とか、し、したりするの?」
「この様な場所で、お話する様な事では無いと思いますが、隠すことでも有りませんから、言いますけど、昨日も可愛がって頂きましたよ」
「・・・・・・」
「何か勘違いされてるようなので、言わせて頂きますが、ご主人様も立派な男性です、行為をするのは、極当たり前だと思うのですが」
「そ、それはそうだけど」
「私は、レミーさんの事は別に嫌ってもいません、ご主人様の事を、馴れ馴れしく呼ばれるのは、あまり関心出来ませんが、ご主人様が気にしてないのですから、私にどうこう言うつもりも有りません」
「じゃあ、私が告白して、ゆーくんのお嫁さんに成っても良いのね!」
「それは、ご主人様が決める事ですから、私に聞かれても困りますが、ご主人様の様な素敵な方がおもてに成るのも当然だと思いますし、ご主人様は必ず、Aランク以上の冒険者に成られる方です。 Aランクに成れば重婚も認められますし、今すぐ結婚とかも考えて居ないみたいですよ」
「重婚って言葉を持ち出すって事は、ミーシャさんも狙ってるんだ」
「私が何を狙ってると言われるのかは、存じませんが、それが妻と言うなら狙う必要も御座いません」
「どうしてよ」
「ご主人様は私に仰って下さいました。 一生離さ無い、と」
「そ、それって、プ、プロポーズ!!
「その様な意味が有ったかどうかは解りかねますが、私はご主人様の傍に、一生お仕え出来るだけで本望ですし、
レミーさんはご存知無い様ですから、お教えしますけど、ご主人様の奴隷は、私だけでは有りませんよ」
「えっ」
全くの初耳どころか、存在すら知らないレミーは、驚きを通り越して、頭が真っ白に成っていた。
暫く凍結状態だったレミーだが、時間の経過と共に、自己解凍をなんとかして、ミーシャに詰め寄った。
「う、うそでしょ! 見た事も、聞いた事もないわよ!」
「嘘では、御座いませんよ、見聞きしないのは、まだ買われてないからで、一緒に住んでませんから」
「それって、どう言うことよ!」
「ご主人様は、私を買われた時にもう1人、気になる女性がいらっしゃたんです。 私とその方とで、大変お悩みに成られてました。 その場で、私を選んで頂いたのですが、その方もご主人様に惹かれていて、買いに来てくれるのを待ってますと、ご主人様にお伝えした所、必ず迎えに来ると約束されました。 優しいご主人様はその方を買うと私が傷つくかも知れないと、何度も私に謝罪して頂きましたが、その方を私も嫌いでは有りませんから、ご主人様の判断にお任せしますとお伝えしました。」
「・・・・・・」
「ですから、私だけに敵対しても無駄ですし、レミーさんの事も、ご主人様が決める事ですから、私は気にしません、女ですから多少のヤキモチは焼くかも知れませんが、ご主人様程の男性ですから、他に女性が寄ってくるのは当然の事だと思います」
「ミーシャさんは、それでいいんだ」
「はい、ご主人様を愛してる事に間違いはありませんから、ご主人様について行くだけです」
暫く考え込んだレミーは、何かを覚悟した様に(うん)と頷きミーシャに頼みがあると告げた。
「頼みですか?」
「うん」
「なんでしょう? 必ず聞けるとは限りませんが、それで良いならお話は伺いますけど」
「家に連れて行ってくれない?」
まさかの展開に、ミーシャは、呆気に取られる。
「家に来て、どうするお積もりか聞いても良いですか?」
「それは、ユーくんに直接話したい事が有るからよ」
「お会いした時ではダメなのですか?」
「勢いが無くなったら言えなくなりそうだし」
まさか本気でプロポーズでもするつもりなのかと少し焦る
「もし連れて行くとして、それは何時?」
「んっ、もちろん今からよ!」
「でもお仕事があるのでは?」
「仕事より大切な話だからいいの」
良くないだろと思いながら、何を言い出すか解らないので、ミーシャは頭をフル稼働させて、断る文句を考えた。
「ご主人様は、本日は、たのまれていた家具の搬入が有って、お忙しいですし、断りもなく連れては行けません」
「門の所で待ってるから、聞いてきてくれない?」
「私も買い物に行かないといけませんし」
「私が買い物してくるから、その間に聞いて来てよ」
全く引く気がない。
本当は、聞くだけなら、今ここで聞く事も可能なのだが、今の幸せが壊されそうで、素直に聞く気に成れ無いのであった。
「一生のお願い!」
「そこまで言われるのなら聞いてみますけど」
一生のお願いとまで言われて、ムゲに断ることの出来るミーシャでは無かった。
念話で、確認してみる。
(ご主人様?)
(どうしたの?何かあった?)
(いえ、そう言う訳では有りませんが、ご相談が御座いまして)
(何?夕飯の献立とかならミーシャに任せるよ)
(そう言うことでも無くてですね、レミーさんがお屋敷の方にお邪魔したいと申しておりまして)
(まだ、ドルトスさん達が居るけど、構わないなら僕はいいけど、どんな要件か聞いてる?)
(いえ、ご主人様に直接言いたいことが有るとだけ伺いました)
(そっか、家具の搬入で騒がしいけど、それでも良いなら連れてきて)
(わかりました、では失礼いたしました)
念話で許可を貰った事を告げ、一緒に屋敷に行く事にした。
レミーは、門番に、貴族かその奴隷以外の立ち入りは、許可された者の同行が条件だと言われ、ミーシャに許可証の提示をお願いした。
ミーシャは仕方なく通行許可証を見せ、レミーと連れ立って屋敷に向かった。
「ユーくんの家って、こんなに大きいの」
あまりの大きさに驚いているレミーに「ええ」とだけ答えて門をくぐる。
「ミーシャさん、聞いちゃいけないかも知れないんだけど、この屋敷って、お家賃幾ら?」
「お家賃ですか、ここはご主人様の持ち家なので、お家賃は、ありませんが」
「ここって、買ったの!」
「はい、即金で購入されましたよ」
「ユーくんって、行動力も凄かったんだ」
「何度も言ってますが、ご主人様は大変素晴らしいお方ですよ」
そんなやりとりをしてると、玄関についた。
まだドルトスと、搬入の人達が出入りしているが気にせずに中に入る。
ドルトスがミーシャに頭を下げてきたので、ミーシャも返して、居間の方へレミーを案内した。
此処で待つように言い、ユークを探しに2階へ行く、丁度タンスの設置が終わった時で、主寝室にいた。
「遅くなり申し訳有りませんでした」
外出で遅くなった事に詫びる
「そんなに時間経ってないし、気にしないで」
「ありがとう御座います。 レミー様を居間の方にお通ししておきました」
「解った、クローゼットの配置だけ指示したら降りるから、お茶の用意をお願い」
「解りました」
「ミーシャの分もね」
「はい」
そう言って寝室を後にして、居間にもどり、もうすぐ降りてきますと告げて、お茶の用意をしにキッチンへ向かう。
お茶の用意が整い、居間に持っていったが、ユークはまだ来てなかった。
「どうぞ」
レミーにハーブティー差し出し冷めるので、お先にどうぞと告げる。
ほどなくしてユークが居間に入ってきた。
ご主人様が座るのを確認して、ハーブティーをご主人様に給仕し、自分の分も用意してから、当然の様に、ご主人様に寄り添うように、隣へ腰掛けた。
「いらっしゃい、レミーさん」
ミーシャに寄り添われ、満更でも無い様子のユークを見て、首を振ってから話を切り出した。
「何時も隣に座ってるの?」
ミーシャに向けられた言葉だ。
「はい、もちろんです、ご主人様の隣は、私の指定席ですから」
ユークは、はははと笑うしかなかった。
「ユーくんも大人になったって事なのかな」
意味深な言葉に、ユークは照れながら、こめかみをポリポリとかいた。
「僕達のことは置いといて、話があるって聞いたけど?」
「ユーくんにお願いが有ってね」
「お願いですか?、僕に聞ける事なら良いんですけど」
「って、言うか、ユーくんにしか出来ないお願いだから」
何を言い出すのだろうと、ユークとミーシャは、顔を見合わせて首をかしげた。
一方で、レミーは顔を真っ赤にして、覚悟を決めたとばかりに、とんでも発言をする。
「ユーくん、いいえ、ユークさん、私と結婚してください」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「「えぇぇぇぇぇぇぇっ!!」」
まさかと思っていたミーシャの予想は、ズバリ的中してしまった。
ご主人様がどう答えるか気が気でなく、手に持ったカップがわなわなと震えた。
「い、いきなり結婚って、無理って言うか、レミーさんはいい人だと思うけど、そう言う対象に見てなかったって言うか、僕より年上だし、って、えぇぇぇぇっ!」
「それじゃあ、結婚を前提に、お付き合いして下さい。」
「まだ、知り合って、1年位しか経って無いですし」
「ミーシャさんに聞いたけど、そう言う関係なんでしょ、私もそう言う関係になりたい」
ミーシャの顔を見るユークだが、ミーシャは、顔を赤らめてながらレミーにつげる
「先程も言いましたが、私はご主人様と、一生共に生きて行く女ですから、どんな関係でも変わりません」
「でも、しちやってるんでしょ?」
「私は獣族です、いくら関係を持とうが子供は授かれません、それだけでもご主人様に、ご負担を掛ける事は御座いませんが、レミーさんは、ご主人様と同じ人族ですし、そのような関係に成られますと、妊娠の可能性も出てきます。 もし子供がお出来に成ったら、お優しいご主人様がどうお考えになるか解らないのですか?」
「子供ができて結婚してくれるなら、私はそれでもいいわ」
「それは、女として、卑怯です」
「初めから結婚前提でって言ってるでしょ」
「それは聞いてますが、明らかに狙ってますよね?」
「狙っちゃ、いけない?」
「ご主人様を狙うのは構いませんが、子供を武器に、脅迫まがいの事をするのが許せない、と言っているのです!」
ユークは、エキサイトする女性陣を黙って見てるしかなかった。
「脅迫って何よ!」
「脅迫じゃないですか!」
「私なんかあなたより先に、ユーくんに一目惚れしたんだから」
「後先は関係有りません、もし後先で言うなら、それだけ期間があったのに、相手にされなかった時点で気づけばよかったんです。」
「私もユーくんも、シャイなだけだったのよ!」
段々声を荒げ出した2人を止めるしか無いユークだが、どちらも怖かった。
「2人共、もう少し落ち着いて、お茶でも飲んで、冷静に話そうよ」
「ユーくんは、どうなのよ!子供欲しくないの?」
「子供ですか? 可愛いとは思いますが、今はまだ考えてないですね」
「ご主人様もこう仰ってます。諦めてお帰り下さい」
「ミーシャさんには聞いてないし、ここはユーくんの家なのに、あなたに帰れと言われる覚えはないわよ!」
また、エスカレートしそうな雰囲気なので、早めに止める。
「ほらまた、もう少し落ち着いて、それにレミーさん、ここは確かに僕の家ですが、ミーシャの家でも有るんです。確かに『帰れ』は、言いすぎですが、レミーさんも言い過ぎですよ、ミーシャも、発言には気を付けて」
「申し訳有りませんでした、気をつけます。 レミーさんにも、申し訳ありませんでした」
「わ、私もごめんなさい、言いすぎました。」
「うん、これで仲直りね」
「ですが、ご主人様」
「何?」
「これだけは、言わせて頂きますが、ご主人様の結婚は早すぎます。」
「それは僕もそう思ってるから」
「じゃあ結婚は、今は諦める。」
「今はなんですね」
「もちろんよ、ユーくんの事、好きなんだもん」
「私も愛してます」
収集かつかなく成って来ていた。
この騒ぎを収めたのは、他でもないドルトスだった。
「ユーク様はモテモテで御座いますね」
一斉に振り向くと、ドリトスがいつの間にか、部屋に入ってきていた。
「ノックはしたのですが、お返事が無かったので聞き耳を立てておりましたら、何やらお困りの様でしたので、失礼だとは思いましたが、声を掛けさせて頂きました。」
「すいません気づかなくて」
「いえいえ家具の設置が終わりましたのでご報告を、それと、差し出がましい様ですが問題の解決策を1つ」
ドルトスの言う解決策は実現不可能な気がした。
レミーを、貴族街の住人だと思っていたからの、解決策だったので、結果失敗に終わるのだが、この時点では、知る由もなかった。
その解決策とは、とりあえずレミーも一緒に住み、関係を深めると言うものだった。
結局、子供ができる可能性が有るのでは、と言う問いかけに、魔法で避妊すれば、絶対安全だと教えられた。
魔法の避妊術とは、女性の卵子を冬眠させる魔法術で、掛けると生理が来なく成り、貴族の若い女性の火遊びで、子供が出来無い様にと、父親が結婚するまでかけておき、結婚したら、魔法を解除するのだと教えられた。
この魔法は、医者なら誰でも掛けられる魔法で、解除も、医者しか出来ないので、貴族では重宝しているらしかった。
「その術を受けたら、私を此処に置いてくれる?」
「そう簡単には、決められ無いから時間をくれる?」
「確かにいきなりだもんね、明日まで待つわ」
「流石に明日は無理だから、2ヶ月下さい」
この2ヶ月と言う期限は、リオを引き取れば、流石に諦めるだろうと、ユークは考えたからである。
ミーシャが、リオの存在を話していると、知らなかったから出た期限であった。
「2ヶ月は流石に長いから、1週間ね」
「1週間は短いよ」
「1週間がダメなら明日、どっちかで決めてちょうだい」
どうにも引く気がないらしい、リオさえ来れば、問題ないだろうと思っているユークは、実際、今日でも、リオを迎えに行けるだけのお金は持ってるので、かなり早いけど、2,3日中に、リオを迎えに行くと決めて、1週間で了承した。
騒ぎも一先落ち着き、レミーはドルトスが、送ってくれるというのでお願いしておいた。
ミーシャと夕食を食べながら話したが、話題はレミーの事ばかりだった。
「ご主人様、 1週間って期限で宜しかったのですか?」
「しばらく考えるけどね、1つ、我に秘策あり」
「秘策ですか、さすがご主人様です。いったいどの様な秘策で」
「それは、本番までのお楽しみで」
結局、失敗に終わるんだけど、それは次回のお楽しみ
『』いいですね、これからは活用させて戴きます。
もともと文才が無いので、句読点や!( )や「」の扱い方も不慣れです。
指導頂いて感謝しております。これからも宜しくお願いします。
次話で、いよいよメロンが来ます。メロンですよ~~レミーさんは、まだまだ、とんでもない事をしたりもしますが・・・・・
メロンの次は、苺も良いかな?あくまでも果物ですよ!!




