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超克  作者: フェルナンド
新章
4/9

【4話 芽吹く新たな猛者】

「爺さん,,,」


2000年の夏,7月2日,梅腹正次13歳は,お爺さんの葬式を終えて,家族と共におじいちゃん家の

遺品整理の為に家に来ていた。


「婆さんの後を追う様に餅詰まらせて死ぬなんて,爺さん,,,」


そう行って正次はタンスを開けると。


「これって,,,爺さんが全く見せてくれなかった蔵?倉庫?の鍵じゃないか」


「気になる」


「お〜い正次!そろそろだぞ!」


「はーい」


こうして今日帰る,だがしかし深夜2時。


「こっそり来ちまったよ,まぁ良いか」


そんな感じで正次は爺さん家の横に建造されてる蔵の前に立つ,朝手に入れた鍵を差し込み,

中に入る。


「ケホケホ,埃っぽい,掃除がされてない,ん,

なんなんだこの巻物は?」


それにはこう書かれていた。


「現代後に訳された煎国の8000年の武術の歴史が記された伝記ねぇ,,,」


その武術の名前は,天道,先代は煎国と言う始祖の皇帝が生まれた場所に初めて生まれた武道

である。


初代皇帝の最士郎[カナメ・シロウ]が

打撃技,防御技,組み技,回避技など様々な分野の

武術を合わせたオールラウンダーな武術を

作ろうと王宮で話された。


最は様々な優秀な人材を集めて技術を掻き集めて行った。


それを組み合わせて,最適化して,更に良い技術の開発に勤しみ,そんな工程は七千九百年の内,

常に繰り返し行われた,だがしかしなぜ百年が

無いのか?それは。


「戦争が始まっていた時期じゃ無いか」


簡単に言ってしまえば40年に終戦したが

その間には戦争が勃発して居たのだ。


「その間は,え⁉︎マジかよ」


滅んだ煎国の唯一の生き残りが梅腹一族なんだ

とか。


「その間は独自に軍事技術が取り入れられて

更に練磨されて来た,,,かぁ,,,」


渡り歩いて継承されてきた知識と経験の記憶の

全てが分厚い本の中をビッシリと埋め尽くす形で書き記されていた歴史書を読み込み終える。


「8000年かぁ,それほど凄い武術が,あれ,

書いてない」


だがまだ探索して居ない場所があることに気づく。


「バールの様な物があるからこれでこじ開けよう」


封印されていた棚を開けた。


「は?なんだよこれ⁉︎」


その中には,実際にその頃から生きて居る

脳みその入った水槽がそこにはあった。


「おえ」


軽くえずく,だが横には冷凍保存されて居る

腐ってない肉体がそこにはあった。


「紙がある,,,なるほど,わかった」


まず歴史[経験]を継ぐ際に,始祖から第二世代に渡る,譲渡された経験を更に鍛錬を積み磨いて

第三世代に継ぐ,それを繰り返した末に近現代に

行くにつれてあまりにも過去な修練が人体の

限界を超える故に脳みそに技術を埋め込む様に

なって行ったと言うわけだ。


「本質的な8000年間の刻まれた武術を持った

脳みそとコンパクトに纏められた八千年の

技術を体得している肉体に別れてるわけだ」


好奇心故に血液パックを注入して接続物の

脳みそを水槽からゆっくり神経を切らない様に

カチッとはめ込む。


「ここは」


そいつはまるで寓話の怪物の様に蘇っちまったんだ。


「私は第258代目の継承主,梅腹の初代,君は?」


「私は,梅腹正次,13歳です」


「今の年代は」


「2000年です」


「そうか,我々の技術は八千年と紡がれたか,,,

新たな継承主が君ってことかな?」


「いや〜それは分からないです」


「とにかくだ,私が君にこの天道を体得させよう

ではないか」


「まぁ頑張ります」


そうして早速,天道体得の為の訓練が始まる。


「肉体造りの為にまずは私と稽古だ」


「はい!」


結果,100回中100回負けた。


「(天道の型が肉体に染み付いて居る私に

あそこまで食いつくとは,あり得ない資質,

どれほどの天啓が与えられて居るんだ,

13歳,確かに100回と戦って私が全勝した,

だがしかし戦いの中に成長と模倣が見えた,

この戦いの中で一体幾つの時代を跨いだ)」


猛者中の猛者たる梅腹先代が若干の畏怖を

感じ取るほどに逸材であった。


,,,数日間が経過する。


「(投技最大の柔術,摩擦制御技術を体得,指先だけで人間を投げられる様に成るのに僅か1日,

500kgの摩擦抵抗のあるウェットスーツ付きの

大木を根っこから引き千切る)」


「(組技最大の柔術,肉体固技術を体得,人の至る部位,掴めたら身体全身の自由を奪える様に

成るのに1時間,しかも摩擦制御技術を使える

様に成る隙間時間に体得)」


「(殺技最大の武術,管堀道[カンコツドウ]を

体得,秘密裏に伝わる煎国の暗殺技術を素手格闘技に流用した武術,エリートの中更に一部

の人間しか知らない技術)」


野菜を掘るあの技術と医療の手術が源流として素手格闘技に昇格した武術の一つであり,古代

日本で暗殺術の1つに取り入れられたもので,血管一本が見えたら最後,心臓を生きたまま体外に出されて死ぬ,視力を無くしたり,軽動脈

を心臓潰しなんて言う心筋梗塞を引き起こして暗殺すら悟られないで殺す技まである。


「(奴の管堀技術は3日間で体得したか,もはや

あの摩擦制御に使用した大木の少し飛び出した根っこから引き抜くほどだ)」


「(天道の三大武術を体得するにたった4日,

マジかよ)」


細かい軍事技術の体得含めて8000年間の

歴史を僅か5日弱の期間で体得に至る。


「都市伝説的に伝えられて来た消え去った歴史の武術,それら全てを合わせ統一されし天道8000年の経験がぁ」


「ありがとうございました」


梅腹正次と言う中学生の手に渡って行った。


「誰かが出来るのに自分ができないと言う考えは

ただの臆病な考え方だ,仕組みが分かれば誰でもできる基礎を固めて,極めて,その場その場に

適した技を使う,ただそれだけじゃ無いか」


「(なんと言う天啓なんだ)」


梅腹正次,成長の天啓を持ちし者,格闘技に

おいて彼は常に成長期と化した,無数の選択肢によりあらゆる状況に対応できる柔軟性が

持ち味のスタイルと適応進化。


「あなたはこれからどうするんですか?」


「俺か?俺はこれから旅に出る,天道を体得するに

至ったお前にもう心配はないからな」


こうして二人はこの蔵を後にした。



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