第3話 転生
「いやでも本当にありがとう。漂流してたのを拾ってくれた上、蘇生まで」
「いいってことよ〜。アタシも話し相手がいなくてずっと寂しかったんだ」
見た目は凄い綺麗系の美人がニッて笑うと破壊力が増し増しになる。見守りたい、この笑顔。
「ねね、アンタのお話聞かせてよ。アタシら絶対気が合うと思うんだ!」
「えー? 自分で言うのも何だけど面白くないと思うよ?」
「いいからいいから!」
◆
「って訳でさ。俺の遺伝子が悪用されて、格差社会はより極端化。一部地域では魔女狩りみたいな事起きるわ、治安クソだわ俺のおかげで発展したくせに感謝の一つもしないわでもうほんまクソ。で、滅ぼす事にした訳」
「それ分かるー!! アタシもね、昔はね、普通の女神だったのよ! 人間上がりって事で舐められる事もあるけど頑張って文明の発展に協力してやったりさ、女神業もやってたのよ。それなのに恩を仇で返すし裏切るしちょうどいいと言わんばかりに邪神認定されて神界から追放されるしで、もうマジサイアクって感じ」
俺たちはめちゃくちゃ気が合っていた。境遇がかなり近いし、今まで誰かと共感を得られるって言う事がなかったからか、俺も女神サマも大いに盛り上がった。
「もうマジさ。完璧であれとは言わないけどもうちょっとさ、カスみたいな挙動やめてくんないって話? そんなに俺の血が好きならくれてやるよってノリでクリーチャー生み出したったわ」
「ほんっとそれ! というかアンタら何様のつもり!? アタシ女神よ、天使に見下される筋合いないんだけど!? ま、神々と争うときにソイツは滅ぼしてやったけどさ。めっちゃスッキリしたわ」
「………苦労したんだな」
「………アンタもね」
いつしか俺達の間には深い絆が生まれていた。何だろう、この気持ちは。生き別れた双子と再会したような、無二の親友を手に入れたようなこの浮ついた感情は。
俺達は固く握手し、抱き締めた。あれ、どうしてだろう。目から汗が……。話しすぎて熱くなったのかな。
そうしてどれだけの時間が過ぎたのか。どちらからともなく手を離した。
「そろそろ、だな」
「うん、むしろ神を封印する為の場所に人間が存在出来てる時点で凄いんだけど……やっぱり限界なんだ」
俺と女神サマの間に重たい沈黙が降りる。どうやら別れの時が来たようだ。体の不調は既に、根源的なところまで食い込んでいるのがわかった。
俺はもうすぐ消滅するだろう。だが、終わる前に少しだけ、この優しい女神サマと話せて良かった。俺の人生を肯定してくれて、それだけで少し救われたような気がする。
もう思い残す事はない。
「………ねぇ。転生する気はない?」
「え何それ」
「え」
「え」
転生。生まれ変わると言う事か。
「えと、下界にはアタシの祝福を受けた子たちがいるから、大きめの集落の子に転生させようかなって」
「めっちゃ有難いんだけど、もっと早く言って欲しかった。もう思い残す事はないって感じで消えそう」
「えー!? どどどどうしようちょっと待って今転生させるから!」
「待ってヤバい気を抜いたせいですげー消えそう、あこれマジで」
「ダメー!!」
俺の頭を両手でガシッと確保した女神サマは、神の腕力で御立派な谷間へとダンクシュートからの流れるようなホールド。
柔らかいとかいい匂いがする以前に胸に叩き込む勢いが強すぎて意識が一瞬飛んだ。加減しろよこちとら死にかけだぞ。
「あ………あー」
どうした女神サマそんな諦めたような声をして。
「もういっか。めんどうだからアタシの子供にするね?」
えまってそれどういう意味




