--1-- 突然の再開
初めて書きました。
よろしくお願いします。
「ごめん。俺と別れてくれ」
1時間前、久しぶりに永山大輔に呼ばれて会いに行った私、佐々木麻衣は大学1年のときから3年間付き合っていた彼に別れを告げられた。理由はお互いに時間が合わなくなり、彼に好きな人ができたからだそうだ。そして、私はひとり寂しく近くのバーで飲んでいた。
「私の3年間何だったんだろう」
そうつぶやいていると
ーチリンー
お店のドアが開く音がし、1人の男性が入ってきた
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俺、園田麟太郎は某大手会社の社長の息子で、容姿や肩書きを目当てに寄ってくる女性ばかりでウンザリしていた。今日も言いよってくる女性を撒くために近くのバーに入った。
店には数人の男女がテーブル席で談笑し、若い女性が1人でカウンターで飲んでいた。
彼女を見るとなぜか目を離すことができず、
「隣いいですか?」気付けばそう声をかけていた
「どうぞ」驚いた顔で彼女はこたえた
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店に入ってくると男性は私の横に立ち
「隣いいですか?」と急に声をかけてきた
ボーっとしていた私は、驚いたからか「どうぞ」といつもより高い声で答えたことに恥ずかしくなり、下を向いてしまった。声をかけられたときは気がつかなかったがどこかで見たことがある人だなと思っていると
「学生さん?」と隣から男性が聞いてきた
「はい、そうです。」とこたえると
「もしかしてこないだ○○株式会社の就職の面接に来てた?」と聞かれ、男性がその時の面接官だったことを思い出した。
「はい。先日はありがとうございました。無事、内定が決まって…」っと言うと
「あっ!佐々木麻衣さんだ!」と男性は思い出したように呟いた
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彼女は恥ずかしそうに下を向いていた。どこかで見たことがあるなと思いながら、
「学生さん?」と聞いてみた。彼女が「はい、そうです。」と顔を上げてこたえ、あぁ先日の就活の面接で来てた子の中にいたなとわかった。
聞いてみると、案の定そのときの娘で、
「あっ!佐々木麻衣さんだ!」と思わず口にしていた。
「はい、佐々木麻衣です。」と彼女に言われ、ハッとして
「俺、そこの人事部の園田麟太郎だ」ととっさに自己紹介した。
「あっ!よろしくお願いします。」と彼女は律義に挨拶してくれた。
「仕事場じゃないんだし、そんなかたくなんなくていいよ。っていうか俺から話しかけたし、急に面接官だった人に話しかけられて迷惑だったよね?」気づけばそう言っていて、こんな言い方したのいつぶりだろ~と考えていいると、
「いえ!今日、ちょっと辛いことあって、1人でいたくないなぁって思ってたら園田さんに声かけてもらって…あと、これから同じ職場で働く人とお話できて嬉しかったです。」と笑顔で返してきた彼女を見て、俺の心はドキッとした
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園田さんはわたしが働く予定の会社の人事部の人だそう。まぁ面接官をしてたってことは結構上のほうの人なんだろうなと思ってたけど(笑)
最近は全然会ってなかったとはいえ大輔に振られたことに?いや3年間あいつのために使った時間の無駄に落ち込んでいた私に話しかけてもらえたことに少し立ち直った。園田さんとのたわいない話はとても楽しく、私は気が付かないうちにかなりお酒を飲んでいたようで、だんだん視界がふらふらしてきた。
「大丈夫?」という園田さんの声が聞こえた気がしたがそこで私の意識は途切れてしまった。
被ってる部分が多くてすみません(-_-;)