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オルヴェンスendD 私が重荷


私が重荷になっているから、オルヴェンズが安心して結婚できるようにしたい。


「ねえオルヴェンズ。いつまでも私の結婚を待たなくていいのよ。貴方と城のことが心配だから私のことは気にせずどこかのお姫様と結婚して?」

「お前が結婚できないから結婚しないわけではないんだがな」


オルヴェンズは困ったように眉を下げた。


「そうなの?」

「ああ、したければすぐにでもしている」


そんなこと言われても、なら今してもらいたい。


「なぜそんなことを?」

「前から思っていたけど、私がオルヴェンズの傍にいたら体裁が良くないわ。それに貴方は優しいからいつまでも嫁げない私に辟易していても、言えないのでしょう?」


そういうとオルヴェンズは眉をよせる。さすがに口出し過ぎただろうか。

しかし皇帝の立場もあるのだから誰かが言わなくちゃいけないことだわ。


「迷惑ならとっくに追い出している。そういう質だとわかっているだろう?」

「ええ……」


だけど結果的には私はいないほうがいいはずだ。いずれ嫁いでくるであろうどこかの姫のためにも。


「私がいると嫁いでくるお姫様がいい顔をしないわ。だから結婚相手を……」

「嫌だ」

「え?」


なににたいして、とたずねる間もなく。私の目は布にふさがれる。

それから私は離れの塔に幽閉されることになった。


「お前はずっと、我が孤城の篭の鳥だ」


彼は鎖の繋がれた足首を撫でる。


「貴方の気が済むならそれでかまわないわ……」


オルヴェンズが去り一人の男が塔へ訪れた。いつぞやの魔術師リグルス。


「憐れな娘よ、こんな場所からとっとと出たくないか?」

「……」


~~神に愛されし天使の化身にも等しき美しい少女。

不運な彼女は静かに狂っていた皇帝に暗く寂しい塔へ閉じ込められてしまいました。

そんな彼女を救うのは、皮肉にも帝国の感服を狙う魔術師のだったのです。

魔術師に救われた少女は彼から姿をくらませます。彼女がいなくなり皇帝は酷く心を痛めました。

そうして埋め合わせのためにあたりの国を戦で破壊し、兵も国も使い捨てていきます。

一人の男が言いました。

帝国アンヴァートの未来はないと―――――



【darkエンド・狂気なる恋慕】



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